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ろんぐろんぐあごー

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デビュー以前に書いた素面では到底読めない作品をひっそりと公開。
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#松本零士

宇宙戦艦ヤマト 復活編 40(終)

宇宙戦艦ヤマト 復活編 40(終)

エピローグ~真の終章(4)3(承前)

「ふたりとも健康そのものだけど、とっても寂しそう」
 女の神がなにやら口にする。
「悩みごとがあるみたいね」
「ああ……そのようだな」
 男の神が頷いた。
「一体、なにを悩んでいるのか、頭の中を覗いてみましょう」
 女の神はオゾンとウランの額に手を伸ばすと、まぶたを閉じた。
「ああ……そういうこと」
「なにが見えた?」
「どうして私たちには子供ができないのか

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 39

宇宙戦艦ヤマト 復活編 39

エピローグ~真の終章(3)3

 恐竜絶滅以来の大規模な地殻変動がようやくおさまったのは、人類のほぼすべてが滅亡してから二年後のことだった。
 灰色の地に小さな花が咲く。
 乾いた大地に澄んだ水が流れ始めた。
 奇跡的に生き残った動物たちが洞窟から顔を出す。
 大きな犬に背負われているのはふたりの赤ん坊だった。
 地球上に存在する人類は彼らだけ。
 動物たちに世話をされ、赤ん坊は生き続けた。

 

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 38

宇宙戦艦ヤマト 復活編 38

エピローグ~真の終章(2)2

 古代とユキは宇宙科学センター内の地下シェルターに避難していた。
 壁はひび割れ、その隙間から溶岩がこぼれ落ちる。
 ここもそう長くはもたないに違いない。
「ユキ……人ってなんだと思う?」
 古代はそう口にした。
「この世に人類が誕生するまで、世界は平和だった。自然破壊も無意味な争いもない……それなのに人間がすべてダメにしてしまったんだ」
「…………」
「人ってなん

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 37

宇宙戦艦ヤマト 復活編 37

エピローグ~真の終章(1)1

 西暦2224年3月6日。
 日本時間午前3時26分。
 ソ連の旅客機が軌道をはずれ、ホワイトハウスへと墜落した。
 あり得ない事故だった。
 アメリカはソ連の策略だと罵り、ソ連はアメリカ軍から攻撃を受けて旅客機は墜落したのだと主張した。
 和解の場が設けられたが、そこでテロ事件が起こり、それぞれの首脳陣はあっけなく命を落とした。
 おたがいがおたがいを疑い、話し合

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 36

宇宙戦艦ヤマト 復活編 36

最終章 戦士たちの帰還(4)3

 時に西暦2223年12月24日。
 戦いを終えたヤマトは地球へ帰還した。
 古代たちはすぐに、名誉の死を遂げた者たちが眠る〈英雄の丘〉のもっとも見晴らしの良い場所へ、沖田艦長の亡骸を葬った。
 墓碑に手を合わせる。

 俺たちは幾度も戦い、そのたびに犠牲者を増やしてきた。
 もうこんな思いはたくさんだ。
 二度と戦いなんてしたくはない。

 古代はそう胸に誓った

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 35

宇宙戦艦ヤマト 復活編 35

最終章 戦士たちの帰還(3)2(承前)

「島……」
 古代の頬を涙が伝う。
「私はニューテレザート星へ帰ろうと思いますが……」
 テレサはしばらくためらいの表情を見せたあと、意を決したようにいった。
「私に島さんを預けていただくことはできませんか?」
「……え?」
「無茶なお願いをしていることは重々承知しています。でも……私は島さんを愛している。赤ん坊の姿になった今も、その気持ちは変わりません。

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 34

宇宙戦艦ヤマト 復活編 34

最終章 戦士たちの帰還(2)2

「お尻にある星型の痣……島さんに間違いありません」
 古代たちがヤマトに連れて戻った赤ん坊を抱きかかえ、テレサは静かに答えた。
「しかし、島は死んだはずでは――」
「いいえ」
 真田の言葉を、テレサは即座に打ち消す。
「前にも説明したとおり、島さんには私の血が流れています。私は不死の存在……私の血を継いだ島さんも、同様に死ぬことはありません」
「つまり、俺たちは島

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 33

宇宙戦艦ヤマト 復活編 33

最終章 戦士たちの帰還(1)1

 オゾンはときどき、過去の出来事を思い出す。
 気が遠くなるくらい大昔の記憶なので、ほとんどなにもわからない。
 しかし、おぼろげながらもそれはとてもリアルな光景だった。
「ねえ、ウラン」
 花を摘みながら歌を歌っている彼女に声をかける。
「……ヤマト」
「え? なにかいった? オゾン」
 ウランがこちらを振り返った。
 シロツメクサの首飾りがとても似合っている。

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 32

宇宙戦艦ヤマト 復活編 32

第9章 さらばマグネ星人(4)3(承前)

「私の見間違いじゃないわよね?」
 赤ん坊を抱きかかえたまま、ユキがいう。
「……ああ」
 古代は頷いた。
「ネオアルゴンの光を浴びて時間を逆戻りしていたゴーステストの顔は……途中で確かに島に変わった……俺たちのかつての仲間だった島大介に……」
「どういうこと? ゴーステストは島さんだったの? そんなまさか――」
 ユキの言葉をかき消すように、けたたまし

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 31

宇宙戦艦ヤマト 復活編 31

第9章 さらばマグネ星人(3)3

「なんだこれは?」
 ゴーステストが怪訝そうな声を漏らす。
 彼の身体は赤い光に包まれていた。
「この銃にはネオアルゴンの成分が凝縮して詰め込まれている」
「ネオ……アルゴン?」
「この光を浴びたおまえの肉体はどんどん若返っていく」
「ふは……ふはははは」
 ゴーステストは大声で笑った。
「気でも触れたのか? 私を若返らせてどうする? ……をを! どんどんと力が

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 30

宇宙戦艦ヤマト 復活編 30

第9章 さらばマグネ星人(2)1(承前)

「……ゴーステスト」
 銃口を目の前の敵に向けたまま、古代は落ち着いた口調でいった。
「勝つのは俺たちだ」
「はったりはよせ。おまえに私は殺せない。私を殺したら、地球を救う術は完全になくなるのだからな」
「いや、殺しはしない」
「なに?」
 ゴーステストの表情がわずかに曇る。
 古代は静かに銃の引き金を引いた。
「ダメ! 古代君!」
 ユキの叫び声が耳に

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 29

宇宙戦艦ヤマト 復活編 29

第9章 さらばマグネ星人(1)1

 古代はここへやってくる前に真田から受け取った銃を取り出した。
「変わった形の銃だな」
 しかし、ゴーステストに動じる様子はない。
「そんな奇妙な銃で私を殺せるのか?」
 古代はなにも答えず、ゴーステストに照準を合わせる。
「私は改造手術を受けている。この肌は鎧よりも硬い。残念ながらどんなレーザービームも跳ね返してしまうぞ」
「……ユキをどうするつもりだ?」
 

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 28

宇宙戦艦ヤマト 復活編 28

第8章 ユキとの取り引き(5)3(承前)

 先ほどまでとは違い、大宇宙船から勢いよく砲弾が放たれる。
 ゴースターの死を恨んでいるのだろう。
 やはり、戦いは憎しみしか生み出さない。
 そんなことは百も承知だが、すべてはあとの祭りだった。
 やらなければ、こちらがやられてしまうのだ。
 古代は敵の攻撃を巧みによけ、再び大宇宙船内へと侵入した。
「ユキ、今行くぞ!」
 テレサの超能力で、ユキの居場

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宇宙戦艦ヤマト 復活編 27

宇宙戦艦ヤマト 復活編 27

第8章 ユキとの取り引き(4)3

 ユキを助けなければ。
 古代の心は揺れていた。
 カックーミサイルが地球に到着するまであと数分。
 古代たちが真っ先行なわななければならないことはカックーミサイルの爆破だ。
 わかっている。
 そんなことは痛いほどわかっているのだが……。
 古代は唇をかみしめた。

 俺はヤマトの艦長だ。
 私利私欲に流されてはいけないことくらい理解している。
 だが、たとえ

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