「ボーナスないって違法ですよね?」
みなさん、こんにちは。
労基署にいる社会保険労務士、黒田英雄です。
いろいろあった2020年も、そろそろ年末が近づいてきました。
新型コロナウイルスの影響で、冬のボーナスはカットという会社もあるかもしれません。
相談者の中には、これまで一度もボーナスをもらったことがないという方が、けっこう多くいらっしゃいます。
そんなこともあって、ときどきこのような質問を受けることがあります。
「ボーナスがないって違法ですよね?」
意外と知られていないのですが、ボーナスがないこと自体は違法ではありません。
労働基準法には、ボーナス(賞与)を払わなければいけないという条文はないのです。
ただし、会社の就業規則等でボーナスを支給する旨の規定がある場合は、その通りに払わないとなりません。
交通費や退職金なども、同じような扱いになっています。
つまり、ボーナスがないのは違法ではないですが、自分で払うと言っといて払わないのはダメですよ、ということです。
規定があるのに払われないときには、労働基準監督署からの指導の対象になります。
ただ、ボーナスに関する規定があっても、その支給要件が「会社の業績を勘案して支払う」というような表現で定められていることが一般的です。
そうすると、今回のように新型コロナが影響して会社の業績が悪化した場合には、ゼロもやむを得ないということになってしまいます。
冬のボーナスがちゃんと支払われるのか、不安に感じている方もいることと思います。
まずは一度、勤務先の就業規則等を確認してみてください。
労働者側の社会保険労務士2名で、Twitter相談ライブをおこなっています。
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