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「同質集団」からの変身を促すスキルマトリックス

本記事のような企業の状況に業を煮やしたのか、今月施行のコーポレートガバナンス・コード改訂版では「取締役会は、(...)ジェンダーや国際性を含む多様性と適正規模を両立させる形で構成されるべき」との文言が盛り込まれました。以前より規定されていた「知識・経験・能力を全体としてバランス良く備え」の部分を含め、取締役会人選の正当性や網羅性についての企業の説明にはまだまだ工夫の余地があると感じています。

北米では取締役会がその企業に必要な素養・経験を網羅していることを投資家に示すツールとしてスキルマトリックスが一般化しつつあります。S&P500採用企業のうち103社が既に最新の定時株主総会招集通知に開示しており、カナダの機関投資家団体が同ツールを推奨した2014年の20社と比べると急激に普及していることが分かります。

日本の時価総額上位500社ではまだ採用企業が5社にとどまっており、スキルマトリックスを有効活用して「同質集団」から変身してほしいと思います。

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/8885.pdf



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