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「パパはね、昔ガリガリだったんだよ」 #呑みながら書きました

仕事から帰って来てお風呂に入って晩酌してゲームをしたりスマホを弄りながらイビキかいて寝ている小太りの父の姿しか見ていない娘が
「パパ。ママから聞いたんだけど昔バンドやってたって本当?」
と疑いの眼差しを向けてきてるワケで。ううむ。


いや、わかる。そりゃ信じられんよな。わかるよ。パパが君でも信じない。想像がつかないもの。でも本当なの。残念ながら。

本当だよ。エレキギターあるでしょ?あれ弾いてたんdよ。

「ふぅん」

少ないながらもファンみたいな人達もいたし。

「へぇ」

それにね。パパはね、昔ガリガリだったんだよ。

「嘘だね、絶対、嘘」

えっ、なんでそこだけノータイムで否定するの?ホントなんだけど;

そんな頭ごなしに否定されちゃうと、ちょっとムキになってしまうな。さすがに。
昔の写真でも見せて証拠を突きs付けてやろう。
バンドマン時代の写真が確かあったはずなんだよね。どこだっけな。ちょっと待ってて。
いやいや、ちょっと。もうどうでもよくなってきて動画観始めてるじゃん。待って待って。動画は今度にしよう。動画なんかいつでも観れるじゃん。ちょっと待っててよ。すぐ見つけるから。
いやだから、動画はいいからマジで。なんであなたはパパに対する興味がいつも長持ちしないのよ。
あーほら、あったあった。これこれ。ほら一緒に見ようよ。これなんかまだ学生時代だよ。

学校が鋭利に、学校帰りに楽器を背負ってメンバーと待ち合わせたりなんかしてさ。田舎だったからリハーサルスタジオとかもなくて。近所の公民館に勤めている近所のお姉さんに相談して、あっ近所のって2回言っちゃった。とにかく、そこの部屋を借りたりして練習してたんだよ。一回「練習風景をビデオに撮影してみよう」っつって撮影したら、その場には確実にいなかったはずのkメンバー以外の男の人の声が入ってて((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル、ビックリした。ガクブルって打ったら自動的に顔文字出てきちゃった。とにかく、そういうこともあったなぁ。しかもメンバーの中の一人の名前を呼んでて、そいつ涙目だったなぁ。あれこわかったな。

金髪なんかにしちゃったりもしてね。当時のプリクラとか見ると笑っちゃうよ。あまりに調子に乗ってて。よくしばかれなかったな、って思うよ。こんな感じ。生意気そう。実際生意気だったけど。

約20年前ですよ

その頃、先輩のバンドにサポートメンバーとして加入してね。ハイエースで車中泊とかしながら、東京とか大阪とかのライブハウスに遠征でライブしに行ったりして。バンドマンらしいことしてるでしょ。楽しかったよ。楽器と着替えと、あと炊飯器も持っていってさ。「なんで炊飯器?」って?あのね、貧乏ツあ0ーなんかやってるバンドマンなんて当然ながらお金なんかないワケよ。でもお腹は空くでしょ?当然外食なんて夢のまた夢なんすよ。だから各々が自宅から持ち寄った米をライブハウスの楽屋で研いで炊くのよ。表ではスポットライト浴びて、裏では米炊いてんのよ。当時のお客さんも、今目の前で所狭しとステージで飛んだり跳ねたりしている人たちが、同時進行で楽屋で米を炊いてるとは思わんだろうね。そんで、本番終わったら裏に戻って来て「おー炊けてる炊けてる」つって百点の笑顔でやけに嬉しそうに肩を叩き合うのよ。何しにきたんだこいつら、っていう共演者の皆様の視線もなんおそので。
そんで、ライブハウスを後にしてコンビニとかで200円以内で置かず買ったり、ふりかけとか買ったりしてさ、近くの適当なk峰円、間違えた。公園とかで、あっ、ちょっと、ごめん。なんか泣けてきたから、もういい?いや、懐かしくてとかじゃなくて。昔の自分が不憫で。

あー、新宿歌舞伎町にあるハコでライブをして、帰ろうとして車を出したら道路の両サイドに黒塗りの高級車がずらっと並んでて、全員で窓から顔だして「こっち大丈夫!」「こっちも大乗うb!」とか言いながら、運転してるメンバーは「俺!今!命がけで運転してます!」って誰にともなく言ってたりもしたね。通行人もちょっと笑ってたもんね。あれは生きた心地が進化ったな。

その子T路、その頃から変な欲が出てきちゃったんだよね。そのバンドをb抜けて、上京してメンバー集めて自分がやりたい音楽を追求して李なんかもしたよ。地元を捨ててね。当時よくしてくれてた先輩たちからも「地元を捨てた裏切者」みたいに言われてね。寂しかったし、つらかったけど、でも仕方ないよね。そう言われても、嫌われてるのを知ってても諦めきれなかったんだよね;もう後戻りは出来んかったし、逆にそれくらいだったkら腹も括れたよね。精一杯虚勢をはってたなぁ。当時の写真を見返すと本当に覚悟を決めたというか、なんか常に張り詰めてる表情してて笑えるよp。
若造なりに気ぃ張ってたんだろうな。抱きしめてやりたいな。当時の自分を。

そこからは、まぁ、頑張ったけど。まぁ、なんというか、まぁね。うん、まぁ、ずばり言ってしまえば、ダメだった。ダメでした。全然ダメでした。そりゃそっか。ダメじゃなかったら今頃パパはミュー自社んのお仕事やってるはずだもんね。残念ながらダメだった。そんで、料理人になって、そんで料理人を頑張り過ぎて、なんかパソコンをカタカタやったりする管理職になっちゃった。

バンドやってた頃のお友達かい?うーん。どうだろうね。喧嘩別れした奴もいたし、もういなくなっちゃった人もいるしなぁ。あと変な別れ方はしんかあったけど、なんとなく疎遠になった奴とかもいたし。そえん、ってのは、なんだろう。遠く離れちゃうことかな。
パパがね、その辺けっこうダメな人だからさ。マメじゃないというかさ。ママも言ってるでしょ?そんな感じだかあrさ。でもたまに連絡取り合ったりしてるんだよ。大体、相手から連絡が来てようやく、って感じだけどね。
うん?あー、そうだね。みんな良い人だし、好きだよ。久々に会いたいね。たまにはこっちから連絡しちゃおうかね。めんどくせーけど。

とにかく。
パパにもそういう時代があったのよ。ガリガリだったのよ。いや、嘘じゃないってば。写真見たでしょ。違うよ、弟じゃないよ。パパだよ。あれは。
やsえてて女の子が寄ってきたりもしたの。ホントに。ママだってそのうちの一人なんだから。パパに夢中だったんだから。今もだけど。
本当だってば。ママに聞いてみな。ほら。


……そんなことないって?
ママ、そう言ってた?


あぁ、そう……。


もう1本いくか…





マリナさん、今回もお邪魔しました。ちょっとだけフライングしちゃった。すみません。ちょうどいいかんぎによちが、いい感じに酔いがアレしたのでつい。
あと、僕も前回の呑み書きから4つくらいしか書いてなかった。
しかし12回目とかすごいね。本当に。頭が下がります。告知記事はこちら。

呑み書きのおかげで「あぁそうだ、書くのって楽しいんだよな」って思い出すというか、そういう切っ掛けになってます。ありがとう。
書き始めるとね。書くのは楽しいんですよ。書くのは、ね。
いや。まぁいいや。とにかく、ありがとう。
皆さんもね、読んでくれてありがとうございます。呑み書き、楽しんでくださいね。寝まーす。



お金は好きです。