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世界は手の内に


この広大無辺の宇宙で刹那の間にしか生きれないことに

虚しさを感じる時もあるかもしれない。



人は客観的な視点を持てるので

時という概念を備えているが

世界にあるのは、この瞬間だけ。

過去も未来も観念の中にしか存在しない。



どんなに広い世界でも

すべてが同一の素粒子で構成されており

世界から独立していると信じられる自我も

唯一世界は内包している。



自我が信じる世界こそが全てなのだ。

自我は、頭の中に取り込んだ世界の姿を

客観的な世界とする以上

それをすべての世界としかできない以上

一つの自我は、心の中で全世界をとらえると信じることができる。




そして、世界と私に不可分性がない以上

それは真実の世界の姿でもあるのだ。




今、この瞬間には、すべてがある。

ここにしか、すべてはないのだ。




時の流れも幻で

無限の宇宙も唯一の存在なれば

永劫も果てしなき宇宙も

この瞬間に生きている一人の我たる私の手の内にあるのだ。

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