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【高校生】実力がつく国語の授業例

こんにちは。

今回は、僕が日頃どういう国語の授業をしているかをご紹介します。どんな参考書を使って、どういう流れで授業するのかをできるだけ具体的に。

基本的に、僕は『何でも屋』のオンライン家庭教師です。自分が学校で習った科目はすべて教えています。対象も小学生1年生から高卒生までなので、あいうえお表、小学生の理科社会、中学受験、中学生の補習、高校生の英語、数学、国語、小論文、大学の過去問・・・ほんとうに一人ひとり全部違います。毎日、相当の脳トレです笑

でも、やはり依頼されるのは国語が多めです。

小学生であれば、SAPIX、日能研、通塾なしのお子様の模試・過去問解説
中学生であれば、内申アップのための定期テスト対策、受験国語解説
高校生であれば、下記のような読解力養成、過去問解説

これらが多いです。国語に関しては一番ノウハウがたまってきました。そんな中で、黄金パターンと呼べる授業スタイルが確立してきたので、ちょっとここらで共有しようと思います。

今回は高校生です。

国語が苦手な人でも、続けることができれば、国公立大学にチャレンジできる実力がつきます

ただし、ずっと継続することが条件です。

また、紹介するのは、高校国語の基礎力完成のレベルです。そこから応用に向かっては、各人の志望校によっていろいろと変わってきます。

では、現代文、古文、漢文、とご紹介していきます。

現代文は『現代文のアクセス』

家庭教師の国語の授業で一番よく使っているのは『現代文のアクセス 基本編』『現代文のアクセス 発展編』(いずれも河合出版)です。

相当できる高校1年生であっても、基本編から始めます。これには理由があって、たとえば選択問題だったら、すべての選択肢の説明を求めるからなんです。ちょっと難しい問題に正解できるレベルの生徒がいたとします。そんな生徒であっても、基本レベルの読解問題を解かせたときに、「すべての選択肢の判断根拠を的確に説明する」なんてことはできません。

なぜなら、最初は解答プロセスの言語化ができていないからです。

「予習したけど全問正解でした」ということもよくあります。それでいいんです。授業では、さらに突っ込んだ問題をその場で出して考えてもらいますから。

「『どういうことか』という問題では、どんな作業が求められているのか?」
「この傍線部のこの言葉を言い換えている選択肢を含むものはどれか?」
「選択肢のこの表現は本文のどの部分に対応しているか?」
「記述を書くときに、主語が同じ2つの要素を上手くまとめるにはどういうテクニックが必要か?」

などなど・・・

そして、『現代文のアクセス』は、そういうことができる文章のセレクトなんですよね〜。

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さて、基本編が終わったとします。次は発展編です。

発展編になると、前回解いた問題の要約もやってもらいます。発展編からは要約例もついているので授業する上では助かりますよ。

やっぱり最終的には現代文の王道トレーニングは要約です。国公立大の国語は、設問を通して文章を要約させているようなものですからね。

高校2年生までにこのレベルの授業までしっかりついてきている子は、国立大の記述も十分対応できる力がつくという実感がありますね。

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それが終わって余裕がありそうなら、志望校に応じて、
『現代文のアクセス 完成編』(河合出版)
に進みます。

『現代文のアクセス 基礎編』が終わった段階で高校3年生になっていて、かつ、志望校が国公立や難関私大ではない場合は、アクセス発展編に入らず(もしくは第八問までで切り上げて)、
『マーク式基礎問題集現代文』(河合出版)
に進むこともあります。

古文は『ステップアップノート30』『古文上達基礎編』

古文の授業では、毎回必ず四段活用の暗唱から始めます。

そして動詞、形容詞、形容動詞、助動詞、助詞の重要事項を10分くらいかけてランダムで口頭テストしていきます。

中3から2年以上教えている生徒でも毎回必ずやっています。でないと忘れるんです。それくらいやってはじめて実際の読解で使える血肉になってくるんですよね。

さて、口頭テストが終わったら、最初は文法の学習です。『ステップアップノート30』(河合出版)で基本文法を終わらせます。

このステップアップノートのまとめの部分に、大学受験に必要な古文文法はすべて入っています。国立大だろうと東大京大だろうとこれ一冊で文法は終わりです。

しかも、最低限の量にするべく、かなり省略化もされています。何度も繰り返してまとめページのすべての項目を覚えてしまうのが、最終的には一番効率のいい勉強法になってしまうほど、よくまとまっています。

そして、『古文上達 基礎編 読解と演習45』(Z会)で読解に入ります。この本の良いところは並べ方が文法順になっていることです。ステップアップノートと同じ感覚で用言→助動詞→助詞と確認できます。

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そしてそれらが終わってさらに上を目指そうとなれば、次のような問題集を扱います。

MARCHレベルを目指す高校3年生、もしくはそれ以上を目指す高校2年生までであれば、
「『有名』私大古文演習」
を扱います。レベルとしては読解を通した文法習得にちょうどよく、MARCHレベルまでであればこれがベストな問題集です。解説も非常に丁寧で、これまでの基本事項との接続がしやすい印象です。

早稲田以上を目指す高校3年生、であれば、
『古文上達 読解と演習56』(Z会)
などを進めていきます。こちらは「『有名』私大」よりも本格的で、上代からの古文のポイントが網羅されています。また、解説されている知識もかなり深いものがあります。さらに演習を積みたいということであれば、『入試精選問題集』(河合出版)も良いでしょう。

漢文は『漢文入門』『漢文早覚え速答法』
『漢文実戦演習標準』

漢文はまず『漢文入門』(Z会)で句形を確認して、読解問題もあるのでそのつど読解を進めます。(今は書店で販売されていないようです。ネットでは買えます)

もし余裕があるならば、並行して、『漢文早覚え速答法』(大学受験VBOOKS)を読み、最後の暗唱例文を暗唱してもらうとより吸収が早いです。この参考書は、「どこが入試に出るのか」を徹底的に突き詰めていて、漢文学習の勘所、やるべきことをかなり絞って提示してくれます。最後の暗唱例文が秀逸で、入試対策で最低限覚えておくべき句形、漢字を使って、一つの文章を作り上げています。10分で音読し、50分で暗唱をする。これを続けたら、漢文の基礎部分がかなり短期間で習得できることになります。読むのも全く苦にならず、おすすめです。

終わったら『漢文実戦演習標準』(桐原書店) をやります。

読解の方法としては、生徒に1文ずつ、書き下し、現代語訳してもらう。ごくごく当たり前かも知れませんが、、、誰かガイドがついていないと、なかなかツライ作業ですよね。

漢文は白文を書き下し文にして、現代語訳する。これが全てです。

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そしてそれらが終わって早稲田、国立大レベルを目指そうとなれば、
「漢文道場 入門から実戦まで」
でがっつり演習していきます。

もしくは、
『入試精選問題集』(河合出版)
も段階的にレベルアップが図れ、演習問題が充実しています。

以上です

以上、高校生の国語の授業例を紹介しました。

このコースを継続的にやっている生徒さんには、全員成長を感じていますね。

参考にしていただければと思います!

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