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国語選択問題の解き方 1

国語の選択問題を解く上での方向性を整理してみました。

選択問題といってもいろいろあるのですが、大まかに分けて2つあります。それは、

1.傍線部のある問題
2.傍線部のない内容合致問題
3.筆者の言いたいこと(主張・趣旨)を選ぶ問題

です。これら3つについて、順番に見ていきます。

1.傍線部のある問題の解き方

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まず、傍線部のある問題の解き方について。

傍線部のある問題とは、たとえば、

「傍線部Aについて、それはどういうことか」
「傍線部Aについて、それはなぜか」

というような問題です。

これらは必ず正しい答えがあります。したがって、正しい答えを見つけることが第一です。

ここで注意したいのは、問題を読んで、まずは自分で答えを考えておくこと、いきなり選択肢を見ないこと!です。本文から根拠をつかんで選択肢に臨まないと、選択肢の文章は紛らわしくて一見もっともらしいので、すぐに説得されて、だまされてしまいます。

答えを考える作業というのは、上記のまとめ図で言えば①②③にあたる作業です。具体的には次回の「選択問題の解き方 2」で見ていきます。

そしてもう一つ強調しておきたいのは、その作業は、記述問題で答えを導くプロセスと同じです。記述問題も選択問題も本質は同じということです。

さて、正しい答えを見つけたら、実際に選択肢を見ていきます。そのための方法は、主に2つ!

傍線部のある問題
・その選択肢は正しい答えを述べているか(積極法)
その選択肢に間違っている部分がないか(消去法)

正解選択肢には必ず「あるべき答え」があります。それを見つけるのが積極法です。

一方、間違い選択肢には、

1.「あるべき答え」がありません。
必ずズレた内容になっています。

しかも、
2.「本文の内容とは違う」部分があることも多いです。
(本文との「照合」間違い)
本文の内容と違う部分がないこともあります。その場合であっても、少なくとも、
3.問われていることに正しく応答できていないことは確かです。
(設問との「応答」間違い)

これら3点に気づけば、より正解を絞りやすくなります。

これが消去法です。

積極法だけで解くのが理想と言えば理想です。しかし、難関中学や大学受験においては、非常にまぎらわしい選択肢を提示してきます。積極法で一気に解ける、とはなかなかいかなくなります。

どれが正しいか(積極法)、で選ぶのが最優先。しかし、どこがどう間違っているのか(消去法)、と合わせて考えると、違いが浮き彫りになり、判断しやすくなるのは間違いないです。

選択肢の文は微妙な表現が多いので、いつも「これが答えだ!」といきなり正答を見つけられるわけではありません。答えを探しつつも、「これは絶対違う」という部分にバツをつけながら選択肢を絞っていくことが重要なのです。

2.傍線部のない内容合致問題の解き方

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さて、じゃあ、問題の最後にちょっと違ったタイプの問題がありますよね。
それは、「傍線部のない内容合致問題」です。

「本文の説明として正しいものを選べ」

というような問題です。だいたい最後にありますよね。

この問題、たった一つの答えを見つける、なんてことはできません。無限の正答があるからです。

たとえば、ドラえもんを例に取ってみましょう(なぜ)。

問 今回のドラえもんの話の説明として正しいものを選べ。
a のび太の名字は「野比」である。
b ジャイアンの名前は「剛田武」である。
c しずかちゃんの名前は「源静香」である。
d ジャイアンの歌はとても音痴で、聴くに堪えない。

これ、内容合致問題としては「全部正解」です。正解選択肢は本文に書いてあることならなんでもいいわけですから、無限に考えられることが分かると思います。

つまり、答えを探そう!としていては、無限の答えの中でどれが正しいかわからなくなってしまうのです。

そこで、内容合致問題は、消去法中心です。

傍線部のある問題での消去法と違うのは、見つける基準が3点ではなく、次の1点だけ、というところです。

2.「本文の内容とは違う」部分がある
(本文との「照合」間違い)

これだけ。そのかわり、本文全体を問うてきますから、この「照合」作業が傍線部のある問題以上に大変です。

選択肢をすべて読み終わっていないのに、「これが正解だ!」とは思わないようにしましょう。細かい間違いに気づいていないかもしれないし、もっと正しいと思えるものが出てくるかもしれません。自分の「感覚」をとことんまで疑っていきましょう。

「本文と見比べて、どうしても間違いが見つからない」ものが「正解」です。途中で正解だと思っても「保留」してください。そしてすべて吟味していって、間違い選択肢を消去し、最後に残ったものが正解だと考えるのが最も安全です。

3.筆者の言いたいこと(主張・趣旨)を選ぶ問題の解き方

ただし、評論や説明文の最後の問題には、もう1つのパターンがあります。筆者の言いたいこと(主張・趣旨)を選ぶ問題です。

本文に書いてあることなら何でもオッケーの内容合致問題とは違って、筆者の言いたいことは、いつも1つです。ということは「たった1つの正解」があるわけです。ですから、これは最後の問題で内容合致問題と似ているからと言って、消去法だけではいけません。

筆者の言いたいこと(主張・趣旨)を選ぶ問題
・その選択肢は正しい答えを述べているか(積極法)
その選択肢に間違っている部分がないか(消去法)

となります。

以上3つのパターンが、選択問題の主要な解き方です。

「ちょっと待て!そもそもその『正しい答え(積極法)』とやらをどうやって探せばいいんだ!」

ごもっともですね。そこができないと意味がありません。

・・・それは次回ということで!(次回はこちら

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