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リスク・ゼロでは何もできない。

コロナ禍になって2年余り。私がこの期間に痛感したことは、「リスクゼロでは何もできない」ということだ。

コロナ対策にしてもそう。

欧米では既に特別な感染対策を施してないところも多く、急速にコロナ以前の状態に戻りつつある。日本では3月まで蔓延防止措置が取られていて、この連休でも公式な措置や宣言こそ出されていないものの、まだまだ正常化とは言い難い。いつの頃からか「ゼロ・コロナ」つまりリスクゼロを目指すようになっていて、このままではいつまで経ってもコロナ禍が終わらないのではないかという気にさえなる。

恐らく欧米は、いくらかのリスクを取らなければ利益もないということが肌身で分かっているのだろう。死傷のリスクがゼロの狩猟が考えられないように、死者や感染者が出たとしてもいつまでも経済を止めてもいられない、ある程度のリスクは許容して正常化すべきという「計算」が成り立っているように見える。

一方日本では、死者・感染者とも欧米より人口比で少ないにもかかわらず、制限をなくせずにいる。あたかもコロナウィルスが全滅するまで終わらないとでも考えているようだ。どうしてもリスクゼロでないと気が済まないらしい。

私はコロナ禍になる前まで、SNSやキャッシュレス決済などのオンラインサービスには慎重で、ほとんど利用もしていなかった。理由は、個人情報の漏洩やサイバー攻撃のリスクが排除できないからだ。

しかし、コロナ禍になり、キャッシュレス決済やマイナンバーなどが普及するにつれ、考え方を少し変えた。本業がシステム屋なのに、巷で一般に使われているサービスを使ったこともない、というのもどうかと思うし、色々時間もできたことなので、リスクを恐れるあまり何もしないでいるよりも、少しガードを緩くして色々試してみようと思い立ったのだ。

結果は、なかなか快適である。

キャッシュレス決済に慣れたら、もう現金決済には戻れない。少なくとも普段立ち回るようなところで現金など使うことはほぼない。手持ちがないから一度銀行に寄って・・・などとする必要がなく、時間的にも手数料的にも節約になる。なによりレジで小銭で手間取る必要がなく、気分もよい。

また、このnoteも含め、色々とSNSも始めてみた。今のことろ、さしてフォロワーが多いわけでもないし収益化しているわけではないが、日常の楽しみや張り合いにはなっている。もう少し続けてみようと思っている。

DAZNで海外サッカーを見たりするようにもなった。見始める前は「たぶん、そんなに長くは続かないだろうな・・・」と思っていたのだが、こちらも今では週末の楽しみである。現在プレミアリーグの首位を走っているマンチェスター・シティがお気に入りで、リヴァプール戦など大きな試合があると、週の初めからソワソワしている。

というように、色々と生活に張り合いも出てきた。今まで平日は仕事して、休日はお酒飲んで寝ているだけだった生活から比べれば、なんとも忙しいことである(笑)。

これからコロナ禍が収まって、仕事が忙しくなってきたらどうなるか分からない面もあるが、それでも概ねやってみてよかったと思う。今こうしてnote記事を書き続けていることが何よりの証拠である。

それもこれも「多少のリスクをとって、とにかくやってみよう」と思ったからこそ、できたことである。ガードを固めることは大切だが、それだけでは何にもしないまま、時間だけが過ぎていく。

もちろん、過度のリスクは取れないから、そこはある程度見極めながらではあるが、大きなお金がかからないことで、よほど詐欺的なことでなければ、そして何より多少でも興味のあることなら「とにかく、やってみる」ほうが、満足度は高くなる。

リスクがゼロなどということは無いのだから、「リスクがあるかないか」と考えても無駄である。必ずリスクはあるからである。「リスクが無ければやろう」などと考えていたら何もできない。当然、メリットも享受できない。

それよりも「ここくらいのリスクを取ってよいか」と考える方がよいと実感している次第である。

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