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大人の旅 猿田勇紀行文集

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202403(最終回) 初めは朝日、次に空から、アンコール・ワットへ

202312 行かなきゃ損の八丈島、ヘゴの森と無人島ツアー

202309 懐かしい日本の町並み、郡上八幡から白川郷、高山へ

202306 沖縄の北西に浮かぶ島々、伊平屋島と伊是名島へ

202303 純白の絶景を堪能する早春の北海道列車旅

202212 神の気配を感じてしまう、宮古列島の小島、大神島

202209大火砕

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初めは朝日、次に空から、アンコール・ワットへ

初めは朝日、次に空から、アンコール・ワットへ

ゆうゆう2024年3月号掲載(最終回)

 2023年は、4年ぶりに海外旅行に出かけた。4月に台湾の後、11月はアンコール遺跡群を見学したくてカンボジアへ。成田空港を朝に発ち、ハノイ空港経由、現地時間19時過ぎにシェムリアップ新空港に到着。 効率よく遺跡を見学するために今回はツアーを利用した。が、ゆとりある日程にはこだわり、4連泊のコース。

 翌日から遺跡見学。まずは、ジャヤヴァルマン七世によっ

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行かなきゃ損の八丈島、ヘゴの森と無人島ツアー

行かなきゃ損の八丈島、ヘゴの森と無人島ツアー

ゆうゆう2023年12月号掲載

 昨年晩秋、いつも花目当ての山歩きを楽しんでいる仲間と、八丈島へ行くことになった。全国旅行支援の他、東京の島旅に使えるおトクな地域通貨、加えて都民優遇割引もあり、行かなきゃ損みたいな時期だった。島旅に詳しい友人に計画を話したら、同行してくれることになり、心強い限り。
 羽田から飛行機で八丈島へ飛び、レンタカーで島巡りスタート。まず、八丈富士の七合目へ向かった。
 

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懐かしい日本の町並み、郡上八幡から白川郷、高山へ

懐かしい日本の町並み、郡上八幡から白川郷、高山へ

ゆうゆう2023年9月号掲載

 実は、岐阜市に生まれ育ちながら、徹夜踊りで名高い郡上八幡へは一度も行ったことがなかった。
 昨年初秋、名古屋で所用を済ませた後、車で郡上市へ向かった。あいにくの土砂降りの中、東海北陸自動車道で1時間あまり。こんなに近いのかと驚くほど呆気なく着いた。
 まず向かったのは、郡上八幡城。雨も小止みになった。天守閣からは盆地に広がる町並みを一望できた。直前に読んだ雑誌「ノ

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沖縄の北西に浮かぶ島々、伊平屋島と伊是名島へ

沖縄の北西に浮かぶ島々、伊平屋島と伊是名島へ

ゆうゆう2023年6月号掲載

 成田から那覇空港に飛び、やんばる急行バスで運天(うんてん)港へ。2時間半あまりの路線にしては、2000円の運賃は良心的だ。5月、沖縄はすでに梅雨っぽい陽気だった。

 運天港からは、伊平屋(いへや)島、伊是名(いぜな)島へ、それぞれの村の村営フェリーが出ている。まずは、伊平屋島へ渡る。「フェリーいへやⅢ」は思ったより大きくてきれいな船内だった。

 1時間20分で

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純白の絶景を堪能する早春の北海道列車旅

純白の絶景を堪能する早春の北海道列車旅

ゆうゆう2023年3月号掲載

 3月上旬、東日本と北海道のJR全線5日間乗り放題パスで北海道へ向かった。出発直前に北海道は大雪に見舞われ、JRも道内各所で不通となり、行けるのか心配したが、何とか回復。出発前にはPCR検査も済ませた。

 新青森から先の北海道新幹線区間は、実は初乗車。新函館から、北斗、ライラックと特急を乗り継ぎ、初日は旭川泊まり。安くて旨い名物の塩ホルモンを焼いて、数十年ぶりの北

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神の気配を感じてしまう、宮古列島の小島、大神島

神の気配を感じてしまう、宮古列島の小島、大神島

ゆうゆう2022年12月号掲載

 宮古島の北に浮かぶ小島、大神島(おおがみじま)は、宮古市に属する有人島で唯一、橋で繋がっていない島。人口20数名。秘祭、祖神祭(ウヤガン)が今も伝わる「神の島」。島内の多くは聖域で立入りすらできない。

 島旅に詳しい友人から、数年前からやっと島内に宿泊できるようになったと聞き、昨年暮れに訪れてみた。島尻(しまじり)漁港から小船で15分、大神港に着く。同乗の中年

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大火砕流から30年目の年に島原で行われた写真展へ

大火砕流から30年目の年に島原で行われた写真展へ

 昨年9月、いつものように安い切符を手に入れ、成田空港から長崎へ飛んだ。レンタカーで向かったのは島原。この古い城下町で開催中の写真展が旅の目的である。

 旅行雑誌の編集の仕事をしている時に多くの写真家と仕事をさせていただいたが、砂守勝巳(すなもりかつみ)氏もその一人。後に土門拳賞を受賞した著名な写真家だが、大阪在住時代、まだフライデーやフラッシュなどの写真週刊誌で大活躍する前から、時折、雑誌の特

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最北の島のさらに北の果て、一軒宿で味わう最南端の酒

最北の島のさらに北の果て、一軒宿で味わう最南端の酒

 6月半ば、礼文島の北の果て、スコトン岬近くの一軒宿、星観荘を常連客の友人と再訪した。前年に初めて泊まったが、やむを得ぬ事情があり、先の予定をキャンセルして帰らざるを得なかった。いわば、仕切り直しの旅。

 小さな宿だが、コロナ対策のため、宿泊者数をさらに絞っていた。もちろん、マスク着用、手指消毒、夕朝食前の検温を実施中。客の側としても、ワクチン接種と事前のPCR検査を済ませてきた。男女別相部屋が

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みちのくの温泉を楽しむ鈍行列車乗り継ぎ旅

みちのくの温泉を楽しむ鈍行列車乗り継ぎ旅

 春は青春18きっぷの季節。緊急事態宣言明けの3月下旬、鈍行列車に飛び乗った。利根川に昇る朝陽を拝み、菜の花や桜の花を眺めながら、常磐線を北上。福島県の竜田駅ホームの桜も満開、全国的に早い開花を実感した。

 仙台から東北本線、陸羽東線と乗り継ぎ、鳴子御殿湯駅で下車。若い頃は、18きっぷを手にしたら朝から晩まで鈍行に乗り続けていたが、今は明るいうちに下車するようにしている。今夜の宿は、東鳴子温泉旅

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季節外れの島へようこそ。慶良間(けらま)諸島、阿嘉島(あかじま)

季節外れの島へようこそ。慶良間(けらま)諸島、阿嘉島(あかじま)

 沖縄の離島へはかなり通ったが、慶良間(けらま)諸島は未訪の地。とある冬、阿嘉島(あかじま)へ行ってみた。

 那覇空港からバスで泊高橋(とまりたかはし)下車、荷物を引いて泊港へ。高速船に乗り込めば、50分で阿嘉港到着。民宿のご主人が出迎えてくれた。

 宿へ向かう前に、車でニシバマ(北浜)ビーチへ。サンゴの海が広がる美しい砂浜。誰もいない。4月に海開きすると、人で埋め尽くされるそうだ。車に戻ると

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202109 44年の時間を遡ろうと、那覇から船で与論島へ

202109 44年の時間を遡ろうと、那覇から船で与論島へ

 昨年9月、那覇4泊5日のANAダイナミックパッケージが、2万円でお釣りがくる安さで予約できた。久しぶりの沖縄への旅。

 初日は夕方、泊(とまり)港近くのホテルにチェックイン。夕食は沖縄の珍しい魚を食べられると評判の店「いゆじ」へ。

 開店直後のためか、他にお客はいない。男性店主がひとりで仕切っている。メニューを見ても、カタカナで書かれた魚の名前は全く分からない。沖縄の人も食べなければ、漁師で

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早池峰山東麓の森の中、蚊帳で眠る贅沢な一夜

早池峰山東麓の森の中、蚊帳で眠る贅沢な一夜

 一昨年夏、恒例の18きっぷで、岩手県を目指し、鈍行列車の旅に出た。

 盛岡で1泊した後、レンタカーを借り、友人の写真展を開催中の石神の丘美術館へ。テーマは日本の離島。学生時代からずっと島を旅し続けてきた人ならではの説得力が伝わってくる。

 香りの良い十割蕎麦を食べた後、盛岡へ戻り、早池峰山へと走る。太平洋まで続く国道から山中へ分け入り、一軒宿、横沢温泉静峰苑で、まずは立ち寄り湯。クセのない素

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202103 黒糖焼酎を堪能した、闘牛の島・徳之島の夜

202103 黒糖焼酎を堪能した、闘牛の島・徳之島の夜

 昨年3月初旬、これまで訪れたことがなかった徳之島へ出かけた。4月から5月までステイホームとなるとは、その時は思いもよらなかった。

 奄美大島で飛行機を乗り継ぎ、徳之島に着いたのは18時半。レンタカーを借りて、空港とは反対、島の東側の海縁に立つ宿「遊学リゾートきむきゅら」に着く頃には陽もすっかり落ちていた。

 部屋に荷物を置いて、食堂へ行く。ワンドリンクサービスで生ビールをもらい、席に着くと、

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