🌸📚12/16~31で読んだ本の記録

ウメちゃんです🌸
あけましておめでとうございます〜！

あっという間に年があけてしまいましたね。
本当は年内にこのまとめを書こうと思っていたのに！
気づけばクリスマス…仕事納め…大晦日…正月…三が日…仕事始めと、
だらだら休みを消化してしまいました。反省。

一部記憶が薄れているところもありますが、
とりあえず自分のために記録しておきたいと思います。

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・五匹の子豚

著者/アガサ・クリスティー
訳/山本やよい
💭これぞアガサ・クリスティーの真骨頂！というような、見事な心理描写が楽しめました。登場人物5人それぞれの視点から見た事件についての話が、それぞれの感情・思い・考え・葛藤から描かれ、まさに『事実は１つだが、真実は人の数だけある（ミステリという勿れの整くんのセリフより）』とはこのことだな〜と考えさせられる作品でした。でもそういうことって、現実世界を生きていれば嫌というほど体感しますよね。自分の視点から見た『真実』が必ずしも正しいと思い込んでしまうと、自分以外の全てが悪や敵に見えてしまうこともあると思います。そうやって自分で自分の視野を狭めて世界を小さく捉えて生きづらくなってしまう人もわりかし多い世界だなあと思うので、こういう本を読んで『考え方の練習』をしてみるのも効果的かもと思いました。物事を多角的に見る、他者の視点に立って考える、とよく聞くありきたりな言葉ですが、実際にそうやって生きていくのは意外と意識しないと難しい。大学で対人心理を学んでから、なるべくそのようなことを意識して生きるようにしているのですが、まだまだ感情優位になりがちなので日々精進が必要だなあと思う今日この頃です。
とまあ自分の長語りは置いておいて…笑、ポアロシリーズの作品で、事件の謎解きや真相へ向かう面白さはもちろん、複雑でドロついた感情が蠢く事件の真相へ向かう怒涛のラストはいつもながら痺れます。５人の登場人物の聞き取りから始まり、交錯する「真実」から事実を紐解いていく流れになるので、飽きずに読み進められました！愛と憎悪ミステリーがお好きな方には特にオススメします。笑

・強制不妊一一旧優生保護法を問う

著者/毎日新聞取材班
💭お恥ずかしながらこの本を読むまで、旧優生保護法で強制不妊手術をされたのは、重度の知的障害や行動障害を持つ方や筋ジストロフィーなどの難病の方、先天性の疾患や欠損といった障害のある方だけだと思い込んでいました。もちろんそういった方々に対しても、強制不妊手術は許されざるべきものだと思いますが、びっくりしたのは、所謂ちょっとやんちゃで手のつけられない子やその地域で疎まれている子など、平たくIQ的に問題のない健常者（もしかしたら今でいうところの発達グレーゾーンの方もいたかも知れませんが…）の方も、その対象に入っており実際に手術を受けていた、という事実です。ちょっと信じられない気持ちでした。以前読んだ『ルポ・収容所列島』で知った精神科病棟への「医療保護入院」の件でも思いましたが、医療の皮を被った人権無視の実態がここにもあるのだなと震えました。しかも両方とも法のお墨付きというのがタチが悪い。
私自身、前職でそういった重度軽度の知的身体障害のある方々と直接関わったり、そういった方々を支援するみなさんと共にお仕事をしてきましたが、当たり前のように男女の関係を持つ方もいらっしゃいましたし、将来結婚したいと考える方や、実際結婚している方などもいて、障害のある方でも健常者と同じく、そういった願いがあり、健常者と全く相違なく叶えられるものなのだと感じています。もちろん、叶えるために健常者の方よりも高いハードルがあることは確かですが、健常者であれ、何のハードルも無いということはないでしょうから、それも当たり前のことでしょう。ですが、最初から『可能性を0%』にしてしまうことは、話が違うと思っています。何の正当性もなく、ただひたすらに不条理で理不尽な権利の奪取といえるでしょう。当時の日本の倫理観や道徳心がどのようなものであったか分かりませんが、今からそう遠く無い時代には、その理不尽さは正当とされ、それがマジョリティであったという事実は消えず、近い昔であるが故にその考え方を持つ方がまだ多くいて日本という国の思想に未だ根付いているのだと思うと嫌気がさしてきます…。被害者としてお声を上げた方々は本当に立派だと思います。そんな方々が訴えること、それは『知って欲しい』に尽きるのではないかな、とこの本を読んで感じました。きっと欲しいのは、勝訴や賠償金などの結果ではなく、戦い続けること声を上げることで、そのままなら忘れ去られてしまったであろう「事実」への『関心』、関心を寄せるこそが当時を知らない我々にもできる贖罪なのでは無いかと…ぼーっと考えさせられたりしました…。

・ポアロ登場

著者/アガサ・クリスティー
訳/真崎義博
💭大昔に読んだことあったようななかったような…というくらいの記憶だったので今回改めて読んでみました。ポアロ初登場からの短編集となっています。一つ一つの小話は短いのでサクサク読み進められます。ポアロとヘイスティングスの仲良しなやりとりに微笑んだり、ヘイスティングスを応援したり、ヘイスティングスを応援したり、、、、。そう、ヘイスティングスをなぜか応援したくなっちゃうんですよね〜！不憫キャラが好きなのでおそらくそのせいかな？と思ってます。笑
どのお話も大体、「ある日ポアロとヘイスティングスの2人が暇をしてたら、謎の美女が依頼に来て…？」という始まりで、同じ展開ばかりで飽きちゃうんじゃないか？と思われるかも知れないんですが、心配ご無用。こんなに小話がたくさんなのに、それぞれ展開が違うのでワクワクドキドキ、本当に飽きずに読み切れます！アガサ・クリスティーの作品を初めて読んでみたいな〜と思ってる方に間違いなくおすすめです！

・ナチスの発明

著者/武田知弘
💭確かに読んだんですが記憶が、、、、記憶が鮮明なうちに残しておかなかったことを反省。覚えている話は、大衆向けの車の話ですね。車に全くといってよいほど興味関心の無い私ですら知っているドイツの有名車メーカーたちですが、元はナチスの先導で大衆向けに大量生産されるようになったのだと知り、驚きました。多分、そういうような話が何個かあった感じだと思います、、、、（本当にすみません）。短めだったので、ミステリとミステリの気分転換ちょうどいいや〜と思って読んだため余計に記憶から無くなってしまったのかもしれない、、、（という言い訳）。

・ストーンサークルの殺人

著者/M・W・クレイヴン
💭とある事件で許されざることをしてしまい謹慎になってしまった熱血正義系刑事さんと、1000人に1人の天才的頭脳を持つコミュ障若手ちゃんが、徐々に仲良くなって最後は友達になるよ〜ってストーリー！読み始め、コミュ障ちゃんが出てきたときはてっきり２人が凸凹バディになるかと思っていたのですが、バディというよりかは普通に刑事さん主人公でお話は進み、でも刑事さんの手足としてとんでもないスピードで頼まれごとをこなしたりするサポート的な役割でした。コミュ障ちゃんは、事件的な意味で言うと情報処理というか、そういった役割を担うだけなのですが、刑事さんがコミュ障ちゃんに何かを教えたり助けたりするたびに自分自身を顧みたり心境が変化したり、コミュ障ちゃんの無邪気な様子に荒んでた心が温まったりする心理的変化の役割の方が比重が多かった印象です。なので対等なバディというよりかは、先生と生徒のような、お兄ちゃんと妹のような関係に近い感じです。コミュ障ちゃんの世間知らずが故の生意気さも相まって、とっても可愛らしいです。なにより、2人が徐々に距離を縮めていく様子がほっこりして癒されます。事件的には結構残酷で悲しい真相が待っているのですが、最後はハートウォーミングな感じで終わるので、後味は悪くないです！オススメです〜

・名著の予知能力

著者/秋満吉彦
💭NHK Eテレの「100分de名著」という番組のプロデューサーさんが書かれた本で、番組のコンセプトや制作過程、プロデューサーさんの信念や、実際に番組内で見た「名著が持つ力」について書かれています。お恥ずかしながら私、この番組を観たことがなく…途中で、「あ、これ番組見てないと話わかんない系か？」と思って読むのをやめようかと思ったのですが、この本が単なる番組の舞台裏を話すようなものではなく、『名著が持つ力』と『それに魅了された方』についてクローズアップして書かれていたので、（もちろん番組を見てから読んだ方が200倍面白いのは承知の上で…）見たことがなくても興味を惹かれました。なんなら読んでる途中で「めちゃくちゃ番組見たい！！！！」と何度思ったことか…。番組は見られそうにないので、本になってるものを買おうかなと速攻で調べたのは言うまでもなく…。
プロデューサー（著者）さんの、名著に対する愛はもちろんのこと、その知識量に感服し、その感性に憧れや尊敬や羨ましさと似たような気持ちを抱きました。そんな風に本が読めて、こんな風に自分の引き出しの中に大切に本をしまっておけるって素敵だなあ…と。読んだ本すぐ忘れちゃう自分のぞんざいな本の扱い方に反省、改めて記録の大切さを痛感しました…。
最近になってようやくテレビで番組を拝見することができて、たまたまシャーロックホームズ特集だったんですが、あらすじ説明や執筆当時の時代背景、作者の意図など解説が聞けるのが楽しくて新鮮で面白かった！紹介された本、絶対読みたくなっちゃう、、、。

・ゼロからの『資本論」

著者/斎藤幸平
💭前述の「名著の予知能力」を拝読した中で、特に気になったこちらの本がオーディブルにあったので読んでみました。マルクス主義研究者の斎藤幸平先生（本を読んだ後、テレビでコメンテーターとして出てらっしゃることに気づきました）が書かれた、マルクスの「資本論」現代向け解説本とでも言いましょうか…。とにかく、私のような予備知識ほぼ皆無の（なんなら苦手意識すらある）人間でも、『マルクス主義ってそういう考え方なんだ！』『現代との違いってそうだったのか』と納得して理解することができました。それは斎藤先生の解説がすごく分かりやすいのはもちろんなんですが、その理由は『現代ではこうなってるけど、マルクス主義はこういう考えだよ』という現代との比較になっているので、より親近感を持って、自分ごととして理解できる部分にあるのかなと感じました。幸い（？）にも、あまりにも知識が無さすぎる私は誤ったマルクス主義の解釈などすら知らなかったので、全てがスッと自然に飲み込めたのですが、もし誤った知識がある場合でも、それの齟齬点を的確に指摘し、『ここがこう違う』『正しくは、マルクスはこういうことを言っている』と教えてくれるので、読みやすいと思います。そして、「現代の資本主義社会で生きていく自分は本当に幸せなんだろうか」と考えさせられました。
正直学生の頃、中世ヨーロッパの世界史は大好きだったのですが、こういう◯◯主義といった政治家経済っぽい話が出てくると途端に拒否反応が出て、ただテストのために著者とタイトルを丸暗記するだけでした。でもこの本を読んで、改めて『資本論』を読んでみたいなと思いました！そのくらいのパワーがある本です。

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以上、７冊でした！
お察しの通り、こちらの記事、
書き始めは2023年の末だったのですが、
ズルズルとこんな時期までかかってしまいました…。
しかもそのせいでやっぱり記憶薄れてるし、
もう本当、本に著者さまに申し訳なさすぎます。

今年こそは！と気持ち新たにしたのですが、
早速半月経ってしまってどんだけ意志弱いんだ！？
と、自分を叱咤しつつも、苦痛にならない程度に
ゆるく続けていければいいかなとも考えています。

今年は月4冊以上読めたらな〜と思っています。
オーディブルもなんやかんや継続してしまっているので。笑

それではまた気まぐれにお会いしましょう。