伊勢金比羅参宮日記(21) 木曽路
3月30日(62日目) 木曽路
天気吉、中津川から落合へ。そこから馬込宿の間に十石村がある。十石峠という。この峠は美濃と信濃との境である。
そこから馬籠峠を越し、妻籠に至る。このあたりから馬の子をとる家が多い。12月に生まれたため7日間だけ馬屋におり、そこから山野に出して親子共に放し置く。
昨日から絶え間なく木曽川の谷間を行く。山の中では杜鵑(とけん:杜鵑は『ほととぎす』の意味。つつじの一種でほととぎすが鳴く頃に花を咲かせる。さつき)、花山吹、藤の花などが盛りであ