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SNSで崩れた自然を、SNSであるべき姿へ

構想から1年。
6/6、Z世代のSustainability推進集団『NAMIMATI』と、LNT初のPRパートナー連携協定を締結しました。これから、彼らと一緒に、Leave No Trace(略LNT)を正しく普及していきます。

LNT L1コースの一コマ 地層を学ぶ

彼らと組むことを決断したのは、単純に『SNSが得意だから』、『Z世代だから』、『イケてるから』ではありません。LNTをどう、正しく普及させるか、その戦略に、悩みに悩んだ1年でした。

LNTは野外教育なので、PRを考えるならoutdoorメディアじゃないの?と思われるかもしれません。(私自身、アウトドアメディアやってたしね。)もちろん、興味を持ってくださる熱意がある方がいればそれはそれでありがたい話ですが、私もLNTをやってきて痛感していますが、LNTは非常に解釈が難しく、深く考える必要があるため、一歩間違えば間違った広がり方をします。そのときに、今の段階では、「形式的」だとか「会社的」なことよりも、「本気でLNTに関わりたい、一緒にやりたい」という1人の圧倒的な熱意や本気がとても必要だと思っていました。

LNT L1コースの1コマ。海岸で見つかった”炭”。炭は、一生分解されないと知っていた?なら、環境インパクト最小限にする焚火ってどんな知識が必要なんだろう?

かつ、私自身がアウトドア業界に10年近くいて、ある程度、業界の感度や関心の向かう先、産業構造、市場規模、働く方のある程度の傾向を体感、観察してきていたので、その実態からも、LNTの目指すゴールを実現するには、もっと他の視点を巻き込む必要があると、判断したのです。

LNT L1コースの1コマ。ロープワーク・・・を例に、SPECという日本型とは真逆の”考えさせる、体感させる、答えは自分たちで考える”教育方法をティーチング

LNTは、当たり前に全員が知っていること。
野外活動のスタートでしかありません。
現に、アイルランドでは、義務教育にLNTが導入されているため、「全国民が、自然・野外教育を受け、知識を持っている」そんな国が出てきています。つまり、、、、ある種の”文化”を変えていくという大変ハードルが高い、ことへ挑戦している取組といっても過言ではないかもしれません。

LNT L2コースの1コマ。自分たちの水は自分たちで確保する。

そして、いつの時代も一番、『今』を知るのは、若い世代です。それが今は、Z世代と言われるだけであり、かつアウトドアは、今、カテゴライズされていることだけに限らず、彼らはすでに、環境教育を受けているケースもあり、自然との関わり方に違う価値感や視点を持っている。すべては相手を知ることに答えがあると思うのです。

LNT L2コースの一コマ。登山遠征では”食べられる”能力とチームワークも必要。皆で、数日分の食料を用意し、協力しあって目的地まで運ぶ

加えて、時代は代わり、情報のとりかたや、ウケるポイントは変わり続けます。数年後には今のSNSの形も変わるでしょう。やり方を変え続ける必要はいつだってあります。

それらを総合的に考えたとき、『今の時代を知るヒト』と『ヒトのプラットフォーム』にヒントがあると思いました。

つまり、上述の世代を常に抱えているような方と、LNTに共鳴し、学びあい、協力し合うビジネスパートナー、協力者が必要だと。常に、「リアルな声」を軸に、最適な方法を考え続けるベースが必要だと。

左より。NAMIMATI 代表理事の斎藤克希氏と、LNT 代表理事の岡村泰斗氏

そこから、約1年にわたり、実に20人以上の方とあってきました。しかし、根っこの部分がどうも合わない。凝り固まった現在のoutdoorを軸にした考えや古い教育というものへの執着、従来のPR方法への固執、表面的で熱意が感じない、テイカー気質 LNTを理解する気がなさそう、アウトドアがただ好きなだけ、実行力もなさそう。何より、未来語れない。等。

苦戦しました。
”広める”という視点で言うと、個人で、私の知り合いでも素敵なインフルエンサー的な方はいますが、個人では弱いし、同じ未来は描きにくい。何よりも、再現性がなく仕組化にならないため、続きません。

LNT L2コースの1コマ。影響が少ない場所での、テント設営。地層等の知識も必要になる。

そんななか、たまたま別の機会に知り合ったNAMIMATIの斎藤さん。彼が、別の方と打ち合わせをしていた様子を、たまたまそこにいた私が、盗み聞きをしていたわけですが、(笑)、そのスタンス、話の進め方から、『ホンモノの匂いがする』と・・・・

はい、私からのナンパですね。

そこからは、何度、お茶に誘ったでしょうか。お互いの仕事感、自然感、教育への課題感、LNTの目指す未来を、シラフでめちゃくちゃ話しました。結果、『一緒に未来を創れるのは彼らだ。』と確信し、理事の皆様に承諾頂き、今に至ります。

NAMIMATIは、是非彼らのHPを見て頂きたいですが、簡単にご紹介をすると、主にSDGsに関わる環境・社会問題の課題解決に取り組むZ世代プラットフォームで、全国の支部があるほか、そのネットワークはすでに300名を超えています。SNSが軸にありながら、最近では活動の幅を広げ、G7広島サミットで各国の首脳へ提供するお土産のプロデュースや、コーヒー農園運営、各自治体との連携した取組なども行っています。

単純に、『宣伝ヨロピク~』ではなく、お互いの持つ知見・知識を融合しながら、一緒に形を作っていきます。かつ、彼らの強みである『人材』。LNTの公式インフルエンサーをNAMIMATIから選出をしていたいただいたので、これから、時には過酷(?!)なLNTの現場に同行頂き、彼ら・彼女たちの視点でLNTの活動を発信をして頂きます。尚、公式インフルエンサーのお披露目は、丁度この6月に開催されるカンファレンスでできれば良いなあ、と急ピッチで予定調整中です。

この挑戦が、うまくいくかは、わかりません。

でも、『今の時代』を一番知っていて、未来を担う世代と、対等に、LNTの目指す未来を真剣に考えあう。その座組ができたのは、大きな🌊第一歩。改めて、NAMIMATIの皆様、LNTの皆様に、感謝します。

巷にあふれる、アウトドアブームと共に広がった、環境インパクトだらけのSNS投稿の数々。100年先に、私たちの大事な自然は残っているでしょうか。

SNSで崩れた自然は、SNSであるべき姿へ🌳🌊


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