自分だけが知る自身の価値を認識すること
「あなたの価値は何ですか」といきなり問われたらすぐに答えられるだろうか。
就職活動やオーディション等で定番となっているこの質問には自分が他の人と比べてどれだけ優位性があるかを説明し、他の人が知らない、もしくは誰も持ち合わせていないものをアピールしなければならない。
故に、日頃から考えていたり、事前に準備していない限りこの突飛な質問に的確に答えることは難しい。
価値はあるものを他のものよりも上位に位置づける理由となる性質のことで、他と比べることで初めて生まれてくる概念だ。
だが、他人と比べて自分が優位であることを説明するとき、人は何をするだろうか。学歴や資格をもってして自分の価値を示す人は多いが、最も人の価値を表すものはその人の人生そのものだ。人の経てきた経験そのものが人の価値と言っても良い。
人生の中で直接触れたり、見たりした経験は、他の誰にも真似できない唯一無二のものだ。その経験に価値があれば必然と人の価値は高くなっていく。
自分の価値がどの程度のものか知りたければノートと鉛筆を準備して過去の思い出や経験を全て書き出してみると良い。子供の頃から寝食を忘れて没頭してきた行動や、考え方や習慣、良く使う言葉の中にそのヒントがある。
直感的に「これだ!」という言葉に出会うまで、思いつく言葉をできるだけ多くリストアップしてみる。すぐに思い浮かばなければ一旦やめて、翌日以降にでも思いついたときにノートに書き出していく。
この作業を続けると、過去の思い出の中に自分の価値に繋がるものが沢山眠っていることが分かる。
ただ、この作業をやってみることで逆に「自分には大した価値が無い」と思ってしまう人もいるだろう。
だが、受け入れ難い結果から逃げてはいけない。自分の価値を正しく認識することが成長の一歩目で、そこからどう成長していくか、若しくは必要なものを探して行けば良い。
SNS上では当たり前のように「自分のでっち上げ」が行われ、自身を実態より良く見せるといった行為が散見されるが、これに慣れきってしまうと本当の自分がわからなくなる。
まずは自身の価値を正しく見直し、自意識を高め、謙虚に他者からのフィードバックを受け入れることだ。
自分の価値が何かを知れば、自分自身のモチベーションを高める方法を見つけ、さらなる成長につなげることができる。
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