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目が見えにくくなったら要注意


おおごとになりました

始まり

事の始まりは、2023年1月、2月くらいでした。ふと気がついたら、圧倒的に目の見え方に問題が生じました。前の年の後半から、ずっと早朝、深夜残業で体も頭も、当然目も酷使し続けていたので、最初は目を使いすぎて視力が落ちてきたのかなと思っていました。当初は、視界が暗いなー、見えづらいなーって印象でした。しかし徐々に悪化してきたし、仕事にも日常生活にも支障をきたしてきたので、万が一に視力を失ってしまったら良くないし、知人に緑内障や白内障の人もいるので、そういった心配は早いうちに調べてもらって、必要なら手を打たないといけないなあと思い、眼科に行くことにしました。

まずは検査

とりあえずは、普通に視力検査から。しかし、視力は特に変化していませんでした。見えづらい感覚はあるものの、検査でじーっと見ていれば輪郭はそれなりに見えるので、視力としては変わらない値が出ます。続いて、網膜、水晶体等、目の奥を撮影したり、眼科医に見てもらったりしました。白内障だとか黄斑の問題がないかを見てもらいましたが、特に影響ありそうな症状も所見もない。そして、眼圧の測定も行いました。ここで問題あれば、緑内障等の懸念が出てきます。しかし、これも正常でした。

目が疲れすぎているかも?

可能性として言われたのは、過労や目の酷使、睡眠不足等があるなら、重度眼精疲労でぼやけている、かすんでいる等の線です。ということで、一旦、ホットアイマスクでやすめつつ、目の血行を改善する等の、薬をもらってしばらく様子を見ることに。一番心配していた白内障や緑内障が無いとのことだったので、これで目を休養させたら少しずつでもマシになるのかなと最初は思ったのですが、二週間ちょっと経過しても、何も変わらず。むしろ、少しずつ悪化しつつあるような気も。埒が明かないので、再度通院して相談することに。

重大な懸念が浮上

他に眼科でできる検査がないかについて聞いたのですが、視界が暗い、コントラストが低く感じる等の場合、目のコントラストの感度を検査する項目があるらしいのだけど、どうも、これは街の眼科でできるものではないらしく、目に電極を使って大学病院でやるような専門的なやつらしい。すぐにどうこうできる感じでもないので、次点で行ったのは、視野検査です。

こういったものです。一点を見つめた状態で、左右それぞれ、中心から一定範囲内にどこまで見えているかを確認していくものです。眼圧は問題なかったものの、可能性の線として、それらに起因する視神経に影響を受けて暗転(部分的に見えないエリアが無いか等)を調査したり、それ以外の理由で視野欠損が起きていないかを調べるものです。何年か前の健康診断の再検査で一度やったことがあるんですが、その時は、多少弱い部分はあったものの、おおむね正常の範囲でした。

劇的な視野欠損が発覚

実際、やってみたところ、実にまずいことがわかりました。左右、いずれの目も、右下90度の範囲、それぞれ約1/4の範囲が大きく欠損していることがわかりました。普段そんな形で欠けている気は全くなったんですが、視界は、そうした欠損はある程度は補完してしまうので、気づかない事も多いらしい。つまり、これだけ大きく欠けた視界をどうにか補完してぼやけた形になった状態かもしれない、という事でした。さすがにそれは見えづらい。しかし、じゃあその原因は何だろうかという話になります。眼科医に指摘されたのは、こういった形の欠損、加えて左右両方も同じような形、というのは、これまでの目の各種検査や撮影結果とも照らし合わせて、目そのものの問題とは考えにくいと言われました。

病変の箇所は、脳

脳に問題がある可能性が大、と指摘されました。非常に嫌な感じになってきました。命に関わるのでは、とか、すぐに手術が必要になるのでは、など。不安になってばかりでは何も解決しないので、すぐに総合病院へ紹介状を出してもらい、脳外科で検査を受ける事になりました。脳のCTスキャンとかMRI撮影とかですね。特にMRIは大事です。30年近く昔に受けたことがありますが、検査予約を入れるのも割とスケジュール的に大変なので、いつ受けられるのか心配だったのですが、総合病院で相談したところ、運が良いことに、即日受けられるタイミングを確保してもらえたので、その日のうちに撮影してもらえました。

脳がボロボロでした

撮影結果を見せてもらったところ、穴だらけ、というのが第一印象。2cm大の白い丸や、巨大な黒い影など、他にも小さな黒い丸がいたるところに点在していました。他にも、脳の真ん中あたりに糸みたいに白い影があったり等。白い箇所は、割と直近に血管から出血が起きて影響を受けた跡でした。黒い箇所は、そこから時間が経ち、出血状態は落ち着いたものの、周囲の部位は損傷を受けたまま残っている状態、ということでした。

脳卒中、脳梗塞(多発)

主に脳梗塞をあちこちでおこし、結果脳卒中になったということが分かりました。ただ、進行形ではなく、「終わったあと」とのことでした。主要な大きな大動脈系には梗塞の気配等はなく、おそらく、それぞれ末端の細い血管で出血が起きた可能性が高いとのことでした。梗塞、詰まる、というよりも、血管が弱く破れやすい可能性を指摘されました。血圧が高い事は何年も前から指摘され降圧剤を服用していたものの、それ以前に起きた脳卒中跡もあるだろうし、直近おこした箇所もあるので、血圧対処だけでだめだったものもありそう。直近の様子を考えれば、若い時のようにいかないので、過労も関係していたんでしょう。2cm大のでかい脳卒中跡ですが、左の前頭部のものは、大きいものの、直接見え方には影響しないだろうとの話でした。問題だと思われるのは、右の後ろの方、ちょうど目から視床へ向かう部分の付近にあった大きな黒い影(穴)でした。ここは左右両方に影響するようなので、その影響かもと。実際のところ、それによってどの程度見え方に影響するかの詳しいところまでは分からないものの、可能性大との話でした。

何か手立てはあるのか

ここが気になるところだったんですが、まず最初に言えるのは、これらの脳卒中の跡は、「すべて起きて終わった跡」だという事でした。直近で今進行していたり、今梗塞が起きている等の状況ではないらしいです。手術して何かしなければという話ではありませんでした。しかし、つまり過去の症状の跡、ということは、もう脳がダメージを受け終わった後ということなので、回復する手段もないと言われました。つまり、目はこのまま一生見えづらい状態ということです。これは結構ショックです。
以下の記事が、おそらく今の私に起きている事かなと思われます。

まったく見えない訳ではないので、歩きにくいし、人混みは少し怖いし、仕事も含めて支障があります。とはいえ、どうにもならないものは仕方ないので、まずは梗塞をおこしたり、血管が破れたりしないように、降圧剤含め血圧の管理は再発防止の為に続けることと、定期的に脳の撮影をして、経過観察をしていく事になりました。梗塞からの出血であれば、血をさらさらにする薬みたいなものもあるんですが、定期的にやっている血液検査等ではコレステロールも中性脂肪も含めて現状極めて健康な状態ですし、更に家系的に脳の血管が弱くて他にも脳卒中やクモ膜下出血の祖母や親戚がいたりもするので、そもそも血管が破れやすいなら、そういった薬を使ったら、かえって血が止まりにくい等のリスクもあるので、それは使わない事になりました。

やっぱり過労は良くないんじゃないか

ということで、そもそも昔より残業規制や制限によって減っているとはいっても、それでも月に数十時間残業しているのは多いは多いし、何より、自分ももう歳なので無理は良くないというのもあるので、産業医と相談して、残業時間をほぼゼロ近い勤務にしてもらう事にしました。できないものは仕方ないから、そのあたりは職場の人にも協力してもらって作業分担したり色々工夫していくことになりました。

目に違和感を覚えたら、何にしてもすぐ診察した方がいい

今回は脳卒中でしたが、他にも脳腫瘍なんかも目の見え方に影響を与える事がありますし、腫瘍も、また脳梗塞も状況によっては手術が急ぎ必要な事もありますし、目だけの問題よりも深刻な事も多いので、早めに見てもらうのが安全かなと思いました。ちなみに、それからしばらくしてから、父が同様に目に違和感を覚えたらしく、すぐに眼科で検査を受けてきたようでした。そちらの診断は、白内障でした。どうやら、割と即日手術で解消できるものとの話。それだって、放置していたら問題になるので、早めに調べてもらってはっきりさせないと危ないですね。

余談

これだけたくさん脳の中あちこちダメージだらけ、穴だらけみたいな状態で、よく見えにくい以外で気づかなかったなと思います。手足の動作に影響なかった事もありますが、多分、最近頭が働きにくい考えがまとまりにくいと思うことはあったけど、それは影響を受けたのかどうか不明だし、脳のダメージは、ほとんど回復しづらいくせに、何となく全体としては働きをカバーするように動いて多少はどうにかしてしまうのは、すごいな、と。

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