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クローゼット収納|洋服の適正量とは?服を循環させるクローゼットへ

出産するちょっと前まで、アパレル業界で働いていました。

そのため、おしゃれするのも人並みに好きです。服のテイストもいろいろなものを持っていました。でも、大人の洋服収納って結構難しくないですか?

子どものように「明らかにサイズアウト」することもないですし、ちょっとふっくらするなど年齢とともに体型が変わっても、

「また痩せたらこれを着るんだ…!」

と思って手放さないこともあります。それに、昔よく着ていた服を見ると、さまざまな思い出が蘇りますよね。

でも『今その服を着ていない』ということは、ほかにメインで着回しているアイテムが必ずあるはずです。そして、思い出のために物理的なスペースをとっていることにほかなりません。今回は、そんな「クローゼットの適正量」「服の手放し方」について考えてみましょう。

■クローゼットの適正量

クローゼットをきれいに使いやすくするなら、だいたい8割程度の収納量がおすすめです。また、衣服の厚みにもよりますが、おおよそ「1着につき3cm」を目安に収納量を割り出してみましょう。

適正量の割り出し方

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このクローゼットのハンガーパイプ(ハンガーバー)は、約80cm。

現在、びっちりと約30着かかっています。これを適正量を割り出してすっきりさせてみましょう。

80(バーの長さ)÷3(1着につき目安)=26.666…

27として、その8割というと

27×0.8=21.6

約22本。

適正量にしたクローゼットがこちら。

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ほんのちょっとの違いのように見えますが、パッと見ただけで1着1着の服がどこにあるか確認できます。ややスキマができ、風通しもよさそうです。

ここで、「すっきりさせるために30→22」に服を減らしていることになります。しかし、思い入れのある服を手放すのはなかなか難しいところですよね。

■服の手放し方

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手放さなくとも、クローゼット自体が過度に小さいときはハンガーラックをプラスする・畳んでしまえるものは移動させるなど収納方法はいろいろありますが、一旦「減らす」ことについて考えてみましょう。

もう着古している・来年も着なさそう・趣味ではないといった服は、わりと判断しやすいかもしれません。しかし、思い入れが強い服はなかなかその判断がしづらいですよね。もちろん、これからも着るお気に入りの服は大切にしましょう。判別に悩む「思い入れが強く、手放しにくい服」については、以下のことを試してみてはいかがでしょうか。

一度試着してみる

昔すっごく気に入っていた服・自分のスタイルをよく見せてくれるデザイン・高かった服…

どうしても手放しにくい、でももうほとんど着ていない服は、一旦試着してみましょう!「当時は気にならなかったけど、ちょっと丈が短すぎるな」「なんか顔の雰囲気と合わなくなってる!」「今見るとちょっとデザインが古いかも」といろいろなことに気づけると思います。

写真を撮ってみる

思い出がいっぱいあってどうしても名残惜しいときは、写真に撮って残すというのも手です。写真はデータで保存しておけば収納スペースは圧迫されません(データの管理方法もいつかご紹介できれば)。

リメイクしてみる

それでもやっぱり手元には残しておきたい!と思ったら、リメイクしてしまうのもいいですね。手芸やミシンが得意な方にはとくにおすすめです。マスクなどにアレンジしてしまえば、いつも身に着けておくことができますよね。

このように、さまざまな方法で「残すか手放すか悩む服」にアプローチしてみましょう。また、洋服のトレンドは数年単位でめぐってくるといいますが、次にめぐってきたときはデザインがアップデートされていて、結局古臭い印象になってしまいがち。また自分も年齢を重ねて好みや体型も変化します。十分な収納スペースがないのなら、あえて残す必要はないかもしれません。

■自分の「服の適正量」を把握する

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服が好きな人は、毎シーズン新しい服をチェックしたくなるものです。ベーシックで質のいいものを…とはわかっていつつも、マンネリが気になったり、流行りのデザインが欲しくなったりしてしまいますよね。

そんなとき大切なのは「自分の服の適正量」を把握することです。

服を減らし過ぎて「なんとなく心が寂しい」状況になってしまうのも悲しいものです。反動で服を増やし過ぎてしまうことにもなりかねません。スティーブ・ジョブズのように「服は毎日同じでいい」というタイプもいますが、誰もがそうなれるわけではありません。


できればやみくもに増やすのではなく、「毎週同じ服を着ている印象は避けたい」「1ヵ月は着回しできるワードローブがいい」など理想をイメージして、残すもの・今後プラスするものを考えるといいでしょう。私の例ですが、「フォーマルでもカジュアルでも使えるセットアップ」「1枚でも着られて羽織にもなるシャツワンピース」「レイヤードしやすいボトムス」など着回し力の高いアイテムを多めに持つことで、着こなしのマンネリ感を避け、自分の中での満足度が高まる工夫をしています。

ハンガーを統一する

服の適正量を認識し、着回しをしっかり機能させるためにも「クローゼットをすっきりさせ、手持ちの服が見やすいようにする」ことは大切です。

そこでおすすめなのは、「ハンガーを統一すること」。

さまざまなハンガーを使っていると、肩の高さや厚みに違いが出て全体像が把握しにくくなります。「服をどうしても減らせない」という人も、まずハンガーを統一することでクローゼット内をすっきり見せることができるはずですよ。

バラバラのハンガーを使ったクローゼットと、統一したクローゼットの違いがこちらです。バラバラのハンガーだと肩のラインがそろわないので、一目で服を探しにくいのが難点。また、色や素材の違いで気が散るため、スキマがあってもなんだかごちゃついた印象ですよね。

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ハンガーを統一しているほうが、服の量も幅も同じなのにすっきり感があると思いませんか?

利用しているのは人体ハンガー。マワハンガーとほぼ同型のタイプです。

同じようなハンガーはニトリでも取り扱いがありますね。こうした三日月型の人体ハンガーは、掛けたまま収納していても肩が伸びないので、服を長持ちさせられるのもポイントです。

次に買うときもしっかり見極める

こうして適正量におさめたクローゼットを維持するためにも、次のお買い物では「しっかりと見極めること」を意識しましょう。

・手持ちのものと合わせやすいか?

・長く愛用できそうか?

・値段や雰囲気に流されていないだろうか?

着回しがよく分からないという人は、ショップの店員さんに相談してもいいですね。

ファッションというのは、気持ちを持ち上げたり心を落ち着けたりしてくれるものです。収納のために削りすぎてしまうのも、自分らしさを失うようで本末転倒な気がします。かといって、生活スペースを圧迫するほど使わない服であふれているのも考えものです。

私は今現在、「ほぼ使わないけれど、大人として絶対必要な冠婚葬祭用」は残していますが、「絶対使わないアイテム」は手元に残していません。

新しいアイテムが欲しくなったときは、手持ちのものと差し替えるカタチにすると、ものの総量が増えないのでいいですよ。


うちにも娘がいるのでつい、「私はもう着ないけど、娘が大きくなったら着てくれるかも」と思ってしまいがちでした。でも私の母が「ママ(=私)が幼稚園の頃の服があったわよ!着てみない?」と娘に持ってきたとき、「そんな古い服、いらないっ…!!!」と本気で思ったので、勝手な思い込みで服を残すのはやめようと思いました……

今回もお読みいただき、ありがとうございます。

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倉田エリ|出版コンシェルジュ
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