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"くらしてみたあとに" タカハシさん/北海道旭川

自分らしく心を休められる場所

その人には、その人らしくいられる場所というのがある。
働く場所、学ぶ場所、遊ぶ場所、・・・
みんなそれぞれ自分らしくいられる場所を選び、それらを繋げあわせながら、日々をくらしている。
最近、"自分らしく働ける場所"という言葉が、よく聞かれるようになった。
だけど、"自分らしく心を休められる場所"というのはどうだろうか。
とても大切でありながらも、おそらくあまり意識されていないだろうと思う。

タカハシさんは、とても正直な人だ。
彼女がなぜいま東京から旭川へ帰ってきたのか、センシティブなことにも関わらず、初めて会うわたしたちに丁寧に話してくれた。

彼女は、大学卒業と同時に就職のため上京したのだが、東京での生活に心のバランスを崩してしまい、実家のある旭川に戻ることになった。
消極的Uターンである。

旭川に戻った彼女は、定職には就かず、自分をじっくり見つめる時間を持つという選択をした。そして、ゆっくりと自分のやり方で仕事をスタートさせていった。

自分の心を整えること、そして自分の出来ることをするということ。
彼女の日々は、その2つのバランスをとりながらゆっくりと進んでいるといった感じだ。

彼女のくらしを眺めていると、確かに旭川は心を休めるのにはとても良さそうな街だ。だけど、この心地よさという感覚は、どこからきているのだろうというのが気になった。

この文章は、僕が以前に書いたものだ。実家の函館に帰る度に感じる安心感。それがどこからきているのかを綴った。

僕が函館の街にいて安心感を感じる理由は、地元だからとか夜景が綺麗だとか古い街並みがきれいだからとかそういうことではなく、そこには、街と自然との適切な距離感があったのだった。

高橋さんの記事を読み返しながら、
きっと、タカハシさんが旭川に感じた心地良さと同じ種類のものであったかもしれない。
そんなふうに思いながら、彼女の話をきいた。

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