海のピアノ曲を作って
桜の季節ですね。
今日は近所にある桜並木を歩いてきましたがみなさんお花見をしていてとても和やかな雰囲気でした。
せっかくなので写真を少し紹介します。
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そこで今日は海をテーマにしたピアノ曲を発表するついでに、海の思い出と曲を作ったきっかけを、すこしだけ赴くままに書いてみたいと思います。
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私は海が好きです。海を眺めているとほっとする。
波の音は心を落ち着かせてくれる。
以前、旅の途中に熊本港から九商フェリーにのって長崎島原をめざした。雲は多く、海の天候は決してよくなかった。曇り空から時々覗く薄い光に水面が照らされてキラキラと光っていた。特別な海ではなかったけれど、久しぶりの一面の海で解き放たれたような気分だった。
また理由はわからないけれど、そのとき不思議と満たされるような感覚を味わった。初めてこの感覚がいつまでも続けばよいのにと思った。
かなりの時間が経ち、その感覚はまったく消えてなくなってしまった。撮影した海のスナップを見返してもまったくその感情は蘇ってこない。
その一瞬の感覚を再び味わいたいという気持ちが心の隅に長い間あった。
今まで色々な海を何度となくながめた。
嬉しいとき。落ち込んだ時。
思いかえせば、どうにも上手くいかなくてこれから、どうなってしまうのかとおもって眺めた海が一番多かった気がする。
潮の寄せては返す動きに、少し遅れて聞こえてくる波音に耳を傾ける。
時間の感覚を失うほどに長い間砂浜にいると、少しだけフラットな気持ちになれて不思議とまた歩みだせるような気持ちになった。
一度だけ味わった満ち足りた感覚。そしてまた、途方に暮れて海を何度も見た感覚。そのような時に繋がった海を形にしたいという想いが今回の曲作りのきっかけです。
ひとはそれぞれ背負っているものが違うと思います。
海をじっとみつめているとその荷物を海が包み込んでくれるような気がしてきます。そしてはじめてみる海もどこか昔の遠い記憶につながるような気持ちにもなります。
曲を作ってみて気づけたことは海を通してそこの先にある人を表現したかったということです。
今回イメージとして瀬戸内海の牛窓海をジャケット画像に使用させていただきました。まだこの目で実際にながめたことがないのでいつかは訪れたいとおもっています。
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