お正月という「ハレ感」がアドレナリンを生み出すことについて。
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お正月という「ハレ感」がアドレナリンを生み出すことについて。

くらしアトリエ(地域と暮らしの発信)

2022年、最初の「時々、コラム。」です。
今年も、よろしくお付き合いをお願いいたします。

昨年末、オンラインサークル「くらしの学校」で宿題を出しました。(サークル内では、不定期で管理人の私たちが宿題を出し、各自が考えて提出してもらうということをやっています。)

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宿題のテーマは「新たな年を気持ちよく迎える工夫について教えてください」というもの。年末年始をどう過ごすのか、大掃除や新年のしつらえ、お正月のおせちやお雑煮のことなど、メンバーの方からいろんな解答がありました。

自分の家にはない習慣や、大掃除のポイント、心構えのようなものをたくさん教えていただき、次回の年末年始に役立てたい!と思うと同時に、自分自身が「年が新たになる」ということに対して並々ならぬ気持ちを感じていることをあらためて知り、「ハレ」の日を迎えるにあたってどんだけアドレナリンが出てるんだ、というのを再認識しました。

思い起こせば幼い頃。
大掃除を手伝い、母が本格的なおせちを作り、元旦に父がそれぞれの箸袋に数え年の年齢と名前を筆ペンで書いて、「年があらたまり、それぞれがひとつ歳を重ねたんだよ」という、ちょっとした儀式のような朝を迎えていました。

日頃は満年齢で暮らしているのに、1月1日にひとつ歳をとるってどういうこと?なんでほんとの年齢より2つも上の数字が書いてあるの?というのが不思議で、でもちょっと嬉しくて。このことが、自分にとっての「お正月ってすごい!」という畏敬につながり、いつもとは違うことをしたいという熱が高まっているように思います。

アドレナリンが出る例を挙げると

◎とにかく箸を特別にしたくなる

前述した実家での箸エピソードが根底にあると思うのですが、とにかく新年最初の食事は「特別なお箸」で食べたい!というのがあって、極端に言うとうつわは何でもいいからとにかく箸にこだわりたい!というくらいです。

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祝い箸と呼ばれる、どっちの端も細くなっている箸(片方を自分が、もう片方を神様が使い、ともに食事をする、といういわれがあります)はマストアイテム。年によっては富士山とかのかわいいモチーフの箸袋を買ったり、はたまたコピー用紙とプリンターを使って自作したり(不器用なのに水引で飾りを作った年もありました)。

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今年は市販の水引の飾りがついた祝い箸を用意しました。

◎年末年始にかたまり肉をあれこれしたくなる

クリスマスからお正月にかけて「かたまり肉」に対する憧憬がつのりすぎて、毎年困ります。

「困る」というのは、別に食べたいわけではないからなのです。食べたいわけじゃないけど、猛烈に「かたまり」を調理したい、タコ糸を巻いてくつくつしたい!という欲求が高まります。あれは本当に不思議…。

昨年の年末も、大掃除のタイミングで数年前に仕込んだ梅酒をどうにかしようと思い立ち、栗原はるみさんのレシピで「豚肉の梅酒煮」というのを作ったり(おいしかった!)、お正月用にチャーシューを仕込んだりと、かたまり肉を堪能しました。

普段は2人家族であまり食べないので、家族が集う年末年始くらいしか欲求を満たす時がないのかも。

オンラインサークルのメンバーの方もローストビーフや煮豚を作っておられて、「年末年始・かたまり肉熱」はあるあるなのかな?とも感じました。

◎おせちを意地で手作り

飛び上がるほど好きなわけじゃないし、毎年同じレシピだし、なんでこんなに必死に計画を立てて格闘しているんだろう…と思う「おせちづくり」。もはや意地かな、と自分でも思います。

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黒豆を炊いたり、金柑を煮たり、ひとつひとつの調理を経るごとにお正月へのカウントダウンが始まる気がして、逆に言えば作らなければ年が明けない気がして、結婚してからずっとドタバタしながら作り続けてきましたが、最近ではレシピも定まり、「このくらいでいいかな」という気持ちの抜け具合も分かってきました。家族が喜んでくれるのが励みになります。

ただ、去年は年末ボーっとしていたら赤貝を買いそびれていて焦りました。島根の東部では赤貝の煮つけをおせちに食べるのですが、急いでスーパーへ行ったら輸入物のちっさい貝しかなくて、「もう今年はいいや」とあきらめてしまったのが、何とも悔やまれます。今年は必ずや、おいしい赤貝をゲットするぞ!


そしてもうひとつ、年明けにアドレナリンが出たのがこちらのツイート。

フードライターの白央篤司さんの「皆さんのお雑煮どんなのですか」という問いかけに、全国各地はもとより海外からもたくさんのお雑煮が集結して、見ているだけでわくわくしました。このツイートを見て猛烈にお餅が食べたくなり、松の内が明けてからお餅を買い足したほどです。

今まで見たことがないような豪華なお雑煮から、なぜ?というようなユニークなものまで。個人的には奈良県の「白味噌仕立ての雑煮で、お雑煮の餅だけ取り出して、砂糖入りのきな粉につけて食べる」というのがちょっと衝撃でした。…味噌のお雑煮から?餅だけを取り出す?それをきな粉に…?なぜ?

でもこうして全国のお雑煮を見ていくと、その土地に思いを馳せることができて、豊かな気持ちになります。ああこっちの地方は海の幸が豊富なんだな、とか、豪華だけど私には食べ切れそうにないな、とか、シンプルだけどおいしそうだな、とか。土地ごとにバックグラウンドがある、というのが、なんかカッコいい。

Twitter=炎上、みたいなイメージもありますが、時にこうして「なんの邪気もない、ただただ幸せな風景が流れていくだけのほっこり画面」に出会うことがあって、ホッとします。

そして興味深かったのが、「住んでいる地域は違うけど、母の実家の味を受け継いで我が家はずっと京風です」とか「それぞれの故郷の味を元日と2日に分けて作っています」という方がいらっしゃったこと。

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我が家も、元日は出雲地方のすまし仕立てに十六島海苔のお雑煮、2日目か3日目は私の実家で元日にいただく小豆雑煮(実家では伝統的なうすーい小豆のお雑煮ですが、我が家では小豆も砂糖もたっぷりの、完全なる「ぜんざい」でいただきます)という、両家の折衷なお雑煮ライフです。

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結婚したから、引っ越したからと言って、自分が今まで育ってきた土地のお雑煮を捨てることはできない!逆に、新たな土地での食文化もどん欲に取り入れたい!
「食べる」という、人間の持つ最大の「欲」だからこそ、ぶつかって新しいものが生まれたり、混ざり合ったりして、より多様な食文化につながっていくのではないでしょうか。

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今回のお雑煮ツイートを見て、お雑煮の持つ「地域性・伝統性」に、その人・その家オリジナルの「歴史」みたいなのが混ざり合って、各自の食文化が生まれ、次へと受け継がれていくんだなあ、と何とも壮大な流れを感じ、お雑煮すごい!ってあらためて思いました。

昔のように近隣の人どうしで結婚していた時代には伝統がその土地にとどまっていたのだと思いますが、今はいろんな食文化が交差する時代。全国各地の地域性や伝統がもっともっと混じり合ったら、お雑煮はどうなっていくんでしょう。我が家の娘たちは将来、どんなお雑煮に出会うのか、どんな味を育てていくのか。それもなかなか楽しみです。

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ちょっと真面目なことを書くと、2022年、くらしアトリエにとっては「地域」についてあらためて考え、より深くめていけるような1年になるように頑張りたいと思います。その中でも「食」はかけがえのない存在。今年もしっかりとおいしいものを探求し、時に自分で手を動かし、時にいろんな方にお会いしながら、暮らしを楽しみ、地域を愛していこうと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!






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