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お花見弁当作って、大切なあの場所へ。「かわいいランチ」今年もやりました。

今日の「時々、コラム。」は久しぶりの「かわいいランチ」のことを。

※「かわいいランチ」とは…自分たちがおいしい!と思う食材でお昼ごはんを作り、風景の素敵なところや気の置けない場所でかわいくディスプレイしていただく、という、くらしアトリエの活動(?)のひとつです。

ここのところイベントの準備にかかりっきりだったのですが、3月のこの時期といえば…自然と「桃源郷、もう咲いてるかなあ」という話になります。

「桃源郷」とは、私たちが2021年12月まで拠点としていた雲南市大東町の「はたひよどり」にある「畑展望公園」のこと。
早い春のこの時期、公園には早咲きの河津桜が咲き誇り、青い空と春の少し霞がかった空気、そして桃色の花の帯が、まるで桃源郷のようだ…と感動し、以来、勝手にそう呼んでいるのです。

昨年もこの桜を見に行き、こちらのコラムを書きました。


事務所を移転してもう2年以上が経ちますが、やっぱり「はたひよどり」は自分たちにとって特別な土地。

今年は20日から始まるイベントの準備でやらないといけないことが山のようにあり、心理的にものんびり花見をする…という感じではなかったのですが、でも、花が咲くのは1年のうちで今の時期だけ。

こちらは2021年3月の風景。

そして、イベントの前だからこそ、不安や焦りをいったん脇に置いといて、きれいなものを見て、刺激をもらい、楽しみたい。そういうマインドで仕事をしたい、という気持ちもありました。

これは、立ち上げ当初の経験が影響しています。もう20年近く前、小さなイベントに参加することになり、前日にひたすらバタバタしていたら、主催者の方が家庭菜園で土いじりをされていて「え?前の日に畑仕事ができちゃうんだ…すごい」と思ったことがきっかけです。
忙しさやあわただしさの中でも、自らの楽しみを諦めない。そんな心構えに憧れ、いつかあんなふうに余裕を持って過ごせたらな、と思っているのでした。

まだまだそんな境地には至れませんが、やっぱり花見はしたい!
「木曜日あたり天気も良さそうだし、行く?」「行くか!」ということで、「かわいいランチ」決行!

まあ、「おいしいものをきれいなところで食べたら楽しいよね!」という、非常に自分たちの欲求に正直な事業でもあるのですが、「おいしものを」「きれいな風景のところで」食べる、ということが、実は地域を楽しむのに有益な方法だ、というのも、この「かわいいランチ」を繰り返してい行くうちにしみじみ感じていることです。

今回は桜を見るということだったので、「お花見弁当がいいね」「いなり寿司とかどうかな」「いいね!菜の花とか、春の食材を添えたらかわいいかも」ととんとん拍子で献立が決まり、スタッフがそれぞれ調理して持ち寄ることに。

料理のプロではないのできっちりとした美しい料理はできませんが、買い物からもう、わくわくして楽しい。

いなり寿司は、安来市広瀬町の「日置豆腐」さんの油揚げで作ってみよう!
菜の花は産直市で。
春らしく、ラディッシュやスナップえんどうで飾り付けするみたいに盛り付けたらかわいいかも!

…毎日家族にお弁当を作っていますが、お花見、となると格段にテンションが上がるから不思議です。

前の日からお揚げを炊いて味を染み込ませ(日置豆腐さんの油揚げ、とってもふっくらしているので、ボリュームたっぷりのお稲荷さんになりました)、いろんなトッピングを作って…お気に入りのお弁当箱に詰めていきます。

詰め終わったらいざ、公園へ!
桜が果たして咲いているのか、誰も発信しておられないので知りようがなく、ドキドキしながら細い細い道を上っていくと(「よくこんなところで仕事してたな…」と毎回思います)、山の上のほうにほんのりピンク色に色づいた場所があるのが見えました。

「あ、咲いてる!」とテンションは最高潮に。

桜は8分咲きといったところで、今年もきれいに咲いていてくれました。ありがとう、という気持ちです。

桜がきれいに見える場所にテーブルをセッティングし、テーブルクロスを敷いてお花を飾れば、ちょっと非日常な空間に。夢の中のような世界が広がります。

持参したお弁当を広げて、さあ「かわいいランチ」の始まり!

自分たち的にけっこうボリュームのあるお弁当だったのですが、青空の下で食べるからか、ぺろりと平らげました!これも「かわいいランチ」の不思議なところ。

この日はもう一組、地元の方と思しきご年配のグループの方が、お弁当持参で上がってこられていました。いいなあ、としみじみ。

「いただきますのお弁当包み」は、大きなお弁当箱も余裕で包めます。

おばあちゃんになっても、こうしてきれいな花を見ながらお弁当を食べたい!行こうか!と思えるような暮らしがしたいものです。

お弁当包みを使い続けて10年近く経つと、紺色が水色に。


心身の健康と、花を愛でたいという心のゆとりみたいなものを、ずっと持ち続けていたい。
この公園の桜も、ずっとずっと健やかに咲き続けていてほしいですね。

こうして、「きれいな風景」と「おいしいごはん」、そこに「地域」というワードを少し絡めて発信する「かわいいランチ」。

これ、案外自分たちのやりたいことが凝縮されているのでは?と思っています。

地元のおいしいものと風景を組み合わせ、すこーしだけの非日常を感じる空気を作り上げる、というか…うまく言語化できませんが、「ああ、ここに暮らして良かった」とまっすぐに感じていただける発信の仕方なんじゃないか、と思うのです。

特にこの「はたひよどり」は自分たちにとっても縁のある土地なので、勝手に使命を感じています。これからも「はたひよどりの魅力を発信する応援団」として、折に触れて訪れようと思っています。

これから暖かくなって、島根のあちこちで花の便りが聴こえるようになりますね。菜の花、ソメイヨシノ、ハナモモなどなど…。

さて、次の「かわいいランチ」はどこで、何をテーマにしようか…考えるとわくわくしてきます!
皆さんもぜひ、お出かけの参考になさってくださいね。

◎来週の「時々、コラム。」はお休みします。





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