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今回も、先生との振り返り対話です。探究に対する印象を現在どのように持たれているか、主に探究以前と以後という時間軸でのお話になりました。(「T」は仮名です)


T かつて、評価の指標は学力のみでした。いまは、様々な指標が存在するようになり、自分にとって何が指標となるか見つけることが必要になってきていると感じています。

N たとえば、どのような指標がありますか?

T 学校のルーブリックで示しているよな、協働の力だったり、コミュニケーション力だったり、学力だけでは表現できない力がありますよね。

N これからの世の中で必要とされている力ですよね。社会人基礎力などの指標もありますし、学校のルーブリックでも一部それを加味していますね。

T 探究は、単純な学力以外の要素の中から自分が伸ばしたい力を見つける良い機会になっていくと思うんです。
 何かやりたいことを見出した時、自分の足りない部分を見つけることがあるでしょうから、足りない部分を補ったり、力をつけていくための起点として、探究が学びに向かう流れにつながっていくとよいと思っています。


T 探究は、本質的な話題に切り込むことができる機会でもあると思うんです。受け身の授業だと、なかなか考えたり、主張したり、質問することって難しいんですよね。

N 理解することとか覚えることがたくさんありますしね。

T その点、探究は自らの考えをどのように表現して他人に伝えるか、会話をする機会を意図的に仕掛けているので、自分の考えというものが大切になってきます。

N 生徒との会話で、本質的な話題って何か例はありますか?

T うちの学校では、1対1で探究の面談をする機会がありますが、時間をおいて、たまたま同じ生徒を面談することがありまして、その間に考えが深まっていたと感じたことがあったんです。

N いつの面談の時ですか?

T 2年生の春頃と冬頃で、以前は課題に対して表面的な問題意識だったのが、最近では課題の根本の構造に対してどのように対処することが解決に向かう道筋なのか話ができていたんです。

N 面談も含め、そういう深い話をこの間でできていたってことですね。

T 「なぜ」その課題があるのか。「どうしたら」解決しうるのか。本質を考え、整理し、主張する必要性があって、それを、いろいろな交流を通して繰り返してきたんだと思います。

N その生徒には、本当に心から動機づけられた課題を選べたというのも、成長の要因としてありそうですね。


N うちの学校では、1人1テーマでの探究を進めていますが、これについてはどのように感じていますか?

T 学校って、どうしても目に見えるものを成果として出そうとしてしまう傾向があると思うのですが、私は必ずしもそれである必要はないと思っています。 

N 成果よりも、プロセスにある学びですね。

T ただ、探究を教師が0から作ることを考えると、自然と、やった感が感じられることや、すべてを管理できる状態を考えてしまいがちなので、気持ちはわかります。

N 成功体験も大切ですし、管理のしやすさは考えてしまいますよね。

T それでも前の話のように、自分で考えたり、動機づいて行動していくという意味では、1人1テーマはありだと思います。探究の中で、自分の軸となるものを見つけていってもらえるのが理想ですね。


今回は、生徒の成長の軸として探究の意義のお話しになりました。
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