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箱根は大きなテーマパーク

箱根旅行にいってきました。2019年の秋以来、箱根をがっつり巡るのは2回目です。前回は豪雨災害の直後で、登山鉄道は土砂崩れで復旧工事中、大涌谷も立ち入り禁止でした。

今回はとにもかくにも箱根登山鉄道に乗り、スイッチバックを体験する、という乗り鉄活動が主目的。箱根湯本でおやつを食べてから乗車です。

おやつその1
ティラミスソフト
おやつその2
ちもとの湯もちとみたらし団子

急な斜面を登るために進行方向を切り替えて、ジグザグに進んでいくスイッチバック。想像していたより角度もきつく、すんごく登ってるのを感じます。力強いガタンゴトンの響き。進行方向を変えるたびに、運転士さんと車掌さんも入れ替わります。外の狭い通路を足早に歩いていくのですが、高所恐怖症だったらできない仕事だなぁと見ていて勝手にヒヤヒヤしました。

宮ノ下駅で下車。そこからバスに乗り換えて、仙石原すすき高原を目指します。こちらも前回は崩れてしまって入口近くまでしか歩けなかった、心残りのある場所。

「銀の穂」さんで腹ごしらえ。再訪です。
鯵のなめろうや煮豚、カニ釜飯で日本酒をごくり。

しかし近くで遅めの昼ご飯を食べている間に、めちゃくちゃ雨が降ってきました。前日まで晴れ予報だったのに、それを覆すほどの雨男、雨女の夫婦でござい。すすき高原は外から見れたのでもういいや、ということで早々と宿にチェックインしました。

今回は「箱根風雅」さんという、こじんまりした仙石原の宿をとりました。初めての岩盤浴を楽しんだり、お部屋についているお風呂に隙あらば入ったり、温泉宿を満喫しました。

雨は朝まで降り続きました。というか夜になってみぞれに変わってて、震えました。同じ日程で旅行した皆さん、本当に申し訳ない。犯人は私たちです。

朝ごはんを食べ終わる頃にやっと止み、晴れ間も出てきて一安心。2日目はまずポーラ美術館へ。

建物が素敵だし、周りの彫刻も素敵。
niŭ 『しあわせな犬』

企画展は「部屋」がテーマ。外出が制限されていたここ数年、部屋で過ごすことが増えたことから企画されたとのことで、そういう発想でアートを見るのは興味深く、ゆったりと楽しみました。

疲れたらすぐに甘いものをいただく。

noteで皆さんのアートに関する記事を読んでいるものの、まだまだ知識が追いついていないので『窓からそそぐ光の表現が好きだなぁ』というぼんやりした感想しかお届けできません。写真撮影も基本的にOKなのに、見るのに一生懸命で忘れてました。面目ない。

また、美術館の周りが遊歩道になっていてお散歩したら気持ち良さそうだったのですが、時間がなく今回は途中までで引き返しました。次回行く際には、もっとたっぷり時間をとりたいところです。

というのも、今回の旅行のメインイベントその2の予約時間が迫っていたのです。

珍しく外観もちゃんと撮った

箱根ラリック美術館で1日3回だけ開催される、オリエント急行の車両でのティータイム。当日、現地での予約しか受付けていないので、朝のうちに13時の回を取っておいたのです。

ガラス装飾を間近で見られる

車両に案内されるまえに、ルネ・ラリックさんの紹介VTRを見せられます。なるほど、工芸家としてガラス作品を多く作り、内装も手がけていたとのこと。そしてこのオリエント急行の車両の室内装飾も彼の作品です。1929年から2001年までパリとフランス南部を結ぶルートで運行されていましたが、現役引退後、箱根の地に運ばれてきたそうです。

イチゴのムースとたっぷりコーヒーのセット
椅子の柄も素敵。
中身には藁が使われているらしい。

許された乗車時間は30分。内装に見惚れつつ、お茶も楽しみます。コーヒーがポットにたっぷりで飲みきれないほど。乗り鉄活動の番外編のつもりで行ったのですが、ティータイムとして最大限楽しんでしまいました。やっぱり電車は動いていないと雰囲気がでないのかも。脳内BGMを世界の車窓からのテーマにして『こちらはパリからニースへ休暇に行くご夫婦的』なナレーションを想像したらよかったのかしら。

さて、箱根の山を下り始めないといけない時間です。バスで強羅駅まで行き、宮ノ下駅まで登山鉄道で移動して前日見つけたカフェでピザをもぐもぐワインをごくり、そこからバスで箱根湯本駅まで戻ってきました。

2回目の箱根旅でしたが、今回も観光地としての完成度に驚くばかりでした。子連れならば芦ノ湖の海賊船に乗り、彫刻の森美術館のアスレチックや、ユネッサンで楽しむことができそうです。大人旅ならば美術館は一度に回りきれないほどバラエティ豊かで、気軽に歩ける遊歩道も多く、ストレス発散にはもってこい。もはや大きなテーマパーク。バスの運転手さんの運転技術もアトラクションの一部だと思います。急カーブ、急坂だらけの道、それを大きな車体がスルスルと通り抜けていく。

テーマパークの最後のお楽しみはお土産選び。箱根湯本の商店街で湯もちと栗まんじゅうをたくさん買い込みました。湯もちは柚子の風味のする角切り羊羹が、ほっぺたより柔らかいお餅のところどころに埋まってる不思議な食べ物。何個でも食べたいけれど消費期限が製造から4日間なので注意が必要です。本当は10個くらい買いたいところを4個で我慢。

新幹線で何度も「楽しかったねぇ」と言いながら帰宅しました。今回は心残りはほとんどないものの、またすぐにでも行きたいくらい大好きな場所です。ついついまだ行ったことのないところを旅行先候補にしがちですが、『行きつけ』をつくるのも良いかもしれません。

うーん、、でもそれはちょっと生意気かしら。

小田原駅でも「鳥ぎん」さんで釜飯をいただく。
焼き鳥も美味しかった〜!


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