『占い』『信仰』を信じない私が、崖から崩れ落ちそうになった話
12月下旬。
私は、ものすごく体調を崩していた。
親知らずにばい菌が入り、通院している歯医者から招待状をもらって東京の大学病院にまで通う始末。
なんか色々な検査をされて1万7000円ほど取られ、その後は4本の親知らずを抜こうと言われていたことを思い出して「もう通うのやめよ…」と思った冬の時期。
それだけだったら、占いもパワーストーンみたいのも「キレイ」とか思うくらいで、全く信じていなかった。なぜなら、自分が「いいな」と思ったことに従っていれば、大抵の場合はいい方向に転がっていくから。
でも、12月下旬。半泣きで頬を抑えながら東京に向かった私だが、2月までずっと体調を崩すことになる。やっと親知らずの腫れが治ったと思ったら高熱を出して風邪を引いた。そして、やっと風邪が治ったと思ったら全身に蕁麻疹(じんましん)ができて、溶連菌(ようれんきん)と診断される。
その後は、ずっと風邪が治らないまま花粉の季節へ。ずっとズビズビしながら必死に耐える季節を迎えることとなる。
正直言って、文章で書くと「不運が続いただけ」と思うんだが、溶連菌になった際の友人の言葉によって、私は占いに興味を持ち、危ないところまでいった。
溶連菌による蕁麻疹が出たのが、友人と飲みにいく予定の前日の夜中。いつも夜中にお風呂に入るんだけど、その際に気がついた。さすがに感染症ならやばいと思ったので、友人の飲みを断って病院に行くことにしたのだ。
12月から飲みに誘ってくれていたから、断るのが本当に申し訳ないと思い、次の日の検査結果をすぐに報告した(ストレスによるものなら、飲みに行こうかなとも考えた)
しかし、結果はご存知の通り溶連菌だった。
そのことを友人に告げると「仕方がないよ、また予定合わせよ!てか、ずっと体調悪いのやばくない?」と返信がきた。
私は「だよねー、呪われてんのかなw」と冗談で言ったつもりだったが、数分後には友人がURLを送ってきた。
そのURLは、東京にある『縁切り神社』のマップだった。
友人曰く「いくらなんでも不運が続いているから、誰かに呪いでもかけられてるんじゃないかと思っていた。そうしたら、〇〇がそんなこと言ったから、これを送った。治ったらすぐに行ったほうがいい」と言われたのだ。
そのときの私は「えー呪いって…」と思っていたが、体の不調によって心も弱っていたため、時間が経つにつれて「誰かに何かしちゃったのではないか」「知らない間に誰かを傷つけたのではないか」という思考がグルグルと回り出したのだ。
もうそれからは、私のネガティブ思考が暴れること、暴れること。
「もしかしたらあのとき…」「バイト先での出来事?」「バイト先で本当は嫌われていて、その思いが呪いに…」など、今まで考えたことがないような思考にまで支配されるようになった。
それからというもの「外に出たら、何かしてしまって呪いは強まるかも…」と考えてしまい、外出することができなかった。しかし、通院はしないといけないので、なるべく早く、人がいない時間を狙った。
身支度をして外出しようとすると、友人からのメッセージが届いた。
「〇〇って、獅子座だよね?今日のラッキーカラーは黄色だって。ラッキーアイテムはベルトらしいよ」
普段なら「めちゃくちゃパステルカラーの黄色と太めのベルトを持っていくわw」なんて、つまらない返答をするんだけど、そのときの私はピンッときてしまったのだ。
なにが、ピンッときたって?
そりゃぁ「占いとかの通りにやれば、少しでもいい方向にいくのでは?」ということだ。
そんなことを思った私は、毎日のようにいろんな占いサイトを探しまくって「よく当たる 占い」とかで検索しまくる日々を送っていた。また、いい気を持ってくるという意味で、パワーストーンや風水を調べて自分の部屋の模様替えをした。
そして「掃除もいいパワーをくれる」というので、毎日のようにトイレ掃除、お風呂場掃除をしていた。
そのときのことを考えると怖いのだが、当時の私は「これさえやれば…」「これをやれば嫌われることなく、呪われることもない」という気持ちだった。
友人の一言で、毎日のように占いサイトやパワーストーンを検討し、最終的には「隕石の石」をサイトで探しまって、クレカで分割までもして購入しようとしていた。
そんな私を引き留めてくれたのは、私が当時から読み漁っていた「睡眠」に関する本だった。「こんなので?」と思うかもしれないが、毎日、決まった時間の読書が習慣になっている私にとっては、かなり救われた突破口だったのだ。
その本には、みんな知っている朝活のことや睡眠の大切さ。どうしたら自分が心地よい方向にいくことができるのか、というものだった。
そのような本を読み漁っていると、なんだか「運って結局、自分次第じゃね?」「生活習慣見直したほうが、いい気がしてきた」という気持ちになったのだ。
具合が悪いのにも関わらず、朝方の5時まで起きて大学に通い、タスクをこなしていく。そして、バイトで22時くらいに帰ってきてYouTubeを見ながらご飯を食べ、また朝方までぐうたらしている。
それがよぎった瞬間
体調が悪いのは、完全に自分のせいじゃんかっ!!!
と、感じたのだった。
まじで、読書習慣に感謝した瞬間だった。
読書をしていなかったら、50万円近くする隕石の石を分割で購入していただろうし、占いサイトも決まって相談してみようと考えていたからだ。
私は優柔不断な性格なので、それも功を成したのではないかと考える。占いサイトや隕石の購入を決めるまで、めちゃくちゃ口コミなどを見ていたので、2-3週間はかかったと思う。
それに、あまり人と話すのが得意ではないので「この人と合うかな」と思ったり、ホラー好きなこともあって「占い師に失礼なことをしたら、呪われるっていうしな」という歯止めもかかって慎重に選んでいたのだ。
ちなみに、テレビに出ている占い師さんには呪われることはないと思う。ただ、立地が良くない、出没するところが不明などの「〇〇の母」などには気をつけたほうがいい。と、ホラー小説には書いてあった。
まぁ、そんなことはさておき。
なんとか「占い、パワー系」から脱出することができた私なんだが、その原因になった友人からは『そっち系にハマったら、縁を切ろうと思っていた』と、苦情を言いたくなるようなお言葉をいただいた。
まぁ、このnoteを書いている私は、いま絶賛入院中だ。ただ、ベットの上から書いていて思うのだが、どうしても夜更かしがやめられない。
なぜなら、1つ気になることがあるとずっと調べてしまい、気がついたら朝方になっているから。
まぁ、夜更かしよりも朝活に強い憧れがあるので、退院したら朝活チャレンジをしようと思う。
誰か、私の健康を願ってくれ…。
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