マネーフォワード広報からクラダシ社外取締役へ「捨てない」を当たり前にしたい
株式会社クラダシは、「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」をミッションに掲げ、「フードロス問題」を始めとした社会課題の解決とビジネスの両立を目指し、事業を展開しています。
クラダシで働くメンバー紹介企画の第七弾では、この度2021年12月1日付で社外取締役に就任した柏木さんをご紹介いたします。
クラダシのメンバー紹介企画はぜひ「クラダシで働く人たち」よりチェックしてみてください。
ーまず初めに、ご経歴を教えてください。
東京大学経済学部を卒業して、イベント運営会社に就職しました。その後渡米して、KPMGのシリコンバレーオフィスで、日系企業の現地法人やスタートアップの監査などを担当しました。当時スタートアップで働いていた友人が周りに多く、大変そうだけど楽しそうに働いているのを見て私もスタートアップでチャレンジしてみたいと思うようになりました。
同じ頃に、スタンフォードに留学していた瀧さん(マネーフォワード創業メンバー)との出会いをきっかけに、帰国後マネーフォワードで働くことになります。当時はまだ創業2年目で30人に満たない規模でした。クラウド会計の営業や広報など、本当にたくさんのことにチャレンジさせていただきました。2015年頃からFintechが産業として大きくなり始めて、規制が変わったりプレーヤーが増えたり、銀行とスタートアップの協業が増えたりと、業界全体がダイナミックに動き始めました。その渦中で広報の仕事を経験できたことは、私にとって財産です。誰に対してどんなコミュニケーションをすれば企業価値が上がるのか、どうすれば業界全体が前に進むのか、たくさんのステークホルダーと対話を深める重要性を学ぶことができました。
ー社外取締役として、クラダシへのジョインを決めた理由は何ですか?
理由は主に3つあります。
まず、課題と社会的インパクトが大きいことに、やりがいを感じました。日本のフードロスは年間約570万トン(令和元年度推計値)、国民一人当たりお茶碗一杯分を毎日捨てているという計算になります。中でも、事業者による廃棄が半分以上を占めていて、廃棄にかかるコストは年間2兆円にのぼるそうです。恥ずかしながら、この事実をこれまで知らなくて、すごくショックを受けました。「食」は、すべての人に関わるテーマです。意識改革が起こしやすい上、課題解決できた際の社会的インパクトも大きい。CO2削減や循環型社会の実現において、一層重要になる課題に関わりたいと思いました。
それから、事業やビジョンへの共感です。クラダシは、消費者、メーカー、自社がWin -win-winの関係で成り立つ事業を展開しています。クラダシが成長すればするほどフードロスが減る、関わる人たちみんながハッピーになるってとても素敵なことだと思うんです。売上の一部が寄付される仕組みにも会社が目指す世界観が現れていて、魅力的だと思いました。
さらに、メーカーや消費者のニーズを満たすと同時に、自分たちが継続的に利益を生み出すビジネスモデルを展開している所にも惹かれました。社会貢献度が高くても、営利企業である限り継続できないと意味がありません。クラダシのようなソーシャルグッドカンパニーが実績をつくり市場から評価されることは、スタートアップ業界全体にとっても大切なことだと思います。
最後に、新しいチャレンジをしたいと思ったことも、理由の一つです。これまで営業や広報を軸に仕事をしてきましたが、事業を作ることや経営に携わる経験を積んでみたいと思いました。そんな中、関藤さんや役員のみなさんが声をかけてくれて、参画することになりました。
ークラダシの魅力は何だと思いますか?
人とカルチャーが本当に素敵ですよね。代表の関藤さんが温かくて人間味にあふれていて、全社にその雰囲気が浸透していると感じました。合言葉は「明るく楽しく元気よく」だと伺いましたが、本当にみなさん楽しそうにお仕事されてますよね。
流行りだからではなく、「フードロス問題」を解決したいという強い想いを全員が持っていること、泥臭いことを厭わないメンバーが集まっていることも魅力だと思います。
経営陣のみなさんも、若くて勢いのある方ばかり。とにかくポジティブでエネルギー量が半端じゃないと感じました(笑)。ご一緒するのが楽しみです。
ー社外取締役としてクラダシにジョインすることで、どんなことを実現したいですか?
「食べ物を買うならKURADASHIだよね」と言われるような社会にしたいです。「捨てないのが当たり前」という文化を作っていくことが必要になってくると思います。
私個人もそうですが、世の中の買い物に対する意識、価値観が少しずつ変わってきていると感じます。マイボトルを持ち歩く人も増えましたし、エコバッグは以前と比べるとかなり浸透してきたんじゃないでしょうか。
アメリカに住んでいた頃、飲食店で食べ切れなかった食べ物は、テイクアウトしていました。「持って帰りたい」と言うと専用ボックスに入れてくれる。持ち帰り文化が根付いていると感じました。そもそも一食の量が私の二食分ぐらいだったので、ごはんを食べ切れたことはおそらく一度もありません(笑)。テイクアウトできると残す罪悪感もないですし、経済的にも助かっていたので、ありがたかったです。
日本では、持ち帰った人が体調を崩した場合の責任の所在がハードルで、普及しないという説があります。「テイクアウトは個人の選択で自己責任」とした上で「残った食べ物は持って帰ろうよ」と言う風潮を消費者サイドから作ることができれば、飲食店も捨てずに済むんじゃないでしょうか。誰をどんな風に巻き込んでどう世論を作っていくか、色々なステークホルダーと対話しながらコミュニケーションしていけるといいなと思っています。
それから、地域経済に貢献したいという想いも強いです。実家が兵庫県で、山田錦という酒米を作っている農家なんです。何もない所なんですけど、今になって帰ってみると「豊かな所で育ったんだな」と感じます。窓の外を見ると視界の半分は空、半分は森か田んぼです。子供の頃は庭に蛇や蛍がいて、夏は蛙の声をBGMに寝ていました。水道水はおいしいし、髪を洗うとツルツルになります。森の中を散策したり近くの川に入ったり、田んぼでおたまじゃくしを取ったり、自然いっぱいの中で育ちました。特に好きだったのは雨なんですが、その話をすると脱線してしまうのでやめておきます(笑)。
私が育ったような田舎は、自然も資源も食べ物も豊かなのに、それが価値に転換されていないと感じます。こういう場所って、日本中にたくさんあると思うんです。食のサプライチェーンで言うと生産者が多いような地域です。そういった多くの地域で、今ある資産を価値にかえる。人やお金の循環を作っていく。クラダシでは、食を通じてそういったチャレンジが出来ると思っています。
ーコミュニケーションにおいて、大切なことは何ですか?
どんな認知を作っていくかがとても大切だと思います。「色んなものを安くお得に買えるECサイト」として認知されることで、ユーザーが増えるのはいいことです。でも、会社が目指しているのは「フードロス削減」ですよね。何のために存在しているのか、何を目指しているのか、代表の関藤さんが実現したいことや想いをきちんと伝えていくことで、企業価値が変わるし共感してくれる人も増えると思います。
一社だけで発信を頑張っても、届く範囲は限定されてしまいます。問題提起をしっかりしながら、消費者、生産者、メーカー、自治体や行政など、多くのステークホルダーにも参加してもらえるようなコミュニケーションを心がけていけるといいんじゃないでしょうか。発信内容も、「フードロスは良くないことなのでやめましょう」という一方的なものではなく、「フードロスがない社会をみんなで作っていきましょう」みたいな巻き込み型だと色んな人が参加しやすくなると思います。多くの人が課題を自分ごと化して、それが社会ごと化された時に、物事は動きますよね。そういう状況を少しでも早めるためにも、丁寧に対話をし続ける必要があると思います。
ー最後に、意気込みをお聞かせください。
社外取締役は、私にとって初めての経験です。経営の意思決定に携わることになるので、ビジネス全体を深く理解し俯瞰する力、市場を読む力など、これまでの経験値を超えたスキルが求められることになります。いただいた機会を活かし、私自身たくさん学び成長することで、クラダシの企業価値向上、フードロス削減に少しでも貢献していきたいと考えています。よろしくお願いいたします!
クラダシは絶賛採用を強化しております。クラダシを通してフードロス問題の解決に携わりたいと思った方、これからのクラダシの成長を中で感じてみたい方はぜひ以下より応募職種をご確認ください。
私たちとともに、「明るく楽しく元気よく」社会課題の解決に本気で取り組みたい方のジョインを心よりお待ちしております!
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