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クラダシ創業から丸9年。東京証券取引所グロース市場への上場に込める想い

株式会社クラダシ 代表取締役社長の関藤(せきとう)竜也です。
クラダシは、2023年6月30日に東京証券取引所グロース市場に上場しました!
2014年7月に創業し上場まで丸9年。2015年2月にサービスローンチして以来、今までピボットせず走り抜けることができたのも、クラダシに関わってくれた大勢の方に支えられたことに尽きます。本日、上場を迎えることができましたのも、皆さまのお陰であります。この場を借りて心より御礼申し上げます。

この度、当社ホームページに「成長可能性に関する説明資料」及び「トップメッセージ」を公開させていただきました。当社株式をご購入いただいた株主様も、ご購入を検討中の皆さまにおかれましてもご覧いただければ幸いです。Kuradashiご利用のお客さまにおかれましても、引き続きサービスをご愛顧いただけましたら嬉しく思います。

■創業の経緯

SDGsが国連により採択される14カ月前に私はクラダシを創業しました。
クラダシは、世の中に山積する社会課題を解決するために「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」をミッションに、「日本で最もフードロスを削減する会社」をビジョンに掲げ、もったいないを価値に変え、社会課題を敢てビジネス展開させることで、経済を循環させながらサステナブルに課題を解決していくことを目指しています。

商社時代に知った、フードロスの現状。
大きな社会問題に発展するに違いないこの現実を放っておいてはいけない!という使命感が、私の原動力です。しかし、社会風潮は一人の力ではつくることができない。阪神大震災の経験を通して身をもって知っているからこそ、ビジネスの力でより多くの人を巻き込んで使命を成し遂げようと考えました。その時からフードロス削減は、私にとって天命のようなもの。社会課題の根本解決には持続可能なビジネススキームと展開するタイミングと勢いが重要だと思いました。

2000年にMDGs(2001~2015年)の採択を知り、2015年から始まる進化系Development Goalsが国連により採択されるときに社会風潮が芽生える。その一年前に照準をあわせ、それまでは知識と経験を積み、前人未到の難題に挑もう!そう覚悟し、2014年7月に株式会社クラダシを創業しました。

実は、クラダシ(社名)・Kuradashi(サービス名)の由来は、「お蔵入りされてしまうものに、新たな価値をつけて蔵(クラ)から出す」という想いを込めています。

■なぜ上場を目指したのか?

当社は創業以来フードロス削減を目指し、季節商品や賞味期限が切迫した食品、パッケージの汚れやキズなどが原因で消費可能でありながら1次流通での販売が困難な商品を買い取り、既存の商売を棄損しない独自の「1.5次流通」を形成しつつ、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じて一般消費者におトクに販売しています。
更に、売り上げの一部を環境保護・災害支援などに取り組むさまざまな社会貢献団体への寄付やクラダシ基金を活用した社会貢献活動を通じてSDGs17の目標を横断して支援しております。直近では、「日本のフードロスを削減しウクライナの食糧支援に!」をスローガンに多くのメーカー様にご賛同頂き、また、トルコ・シリア大震災も発生当初より継続支援させていただいております。

ソーシャルビジネスを展開する当社にとって透明性は必要不可欠。
フードロスを削減することによって生み出す経済価値と、そこから生み出す社会的価値向上の為には、大手食品メーカー・パートナー企業を含めステークホルダーからより多く賛同いただき、環境面においても世の中のフードロス削減に対する気運を高めていく必要不可欠です。透明性をもってインパクトを拡大し、ゴーイングコンサーンに経営していくことの重要性を考えると社会的信用を高める1つの手段として上場を目指したのです。

■目指す未来

世の中をより良くしたい!と想う気持ちが私のエネルギーの源泉。この源泉こそ尽きることのない力強いソーシャルエンジンであり、クリーンエネルギーなのです。これまで多くの記者さんに、なんでまたそこに挑む!?との問いかけをいただいた私なりの答えです。
ワンアクション!

世の中に山積する社会課題をビジネスの力で解決しよう。
当社は創業当初から社会貢献活動を売り上げに連動させることによりコミットしております。

自らも課題の最前線での活動を行うための基金「クラダシ基金」を創設し、フードバンク支援事業、地方創生事業、SDGs教育事業などを通じ、地域経済の活性化と社会発展の一助に取り組んでおります。皆さまのご理解とご協力のもと、支援総額は1億円を突破しました。
本当に感謝しております。

クラダシ基金の活動の1つ、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」※(通称:クラチャレ)は、人口減少・少子高齢化により人手不足に悩む地域、特に一次産業従事者のもとへ、地方創生やフードロス問題に興味がある学生に行っていただき、未収穫となっていた一次産品の収穫、時には加工、梱包、出荷まで行い、Kuradashiで販売して地域を応援しています。その学生たちの旅費・宿泊費などをクラダシ基金より拠出しております。「令和4年度食品ロス削減推進表彰」におきましても、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」で「環境大臣賞」を受賞させていただきました。

地域の課題解決の出口戦略として全国の自治体と連携協定を締結し進化させていっています。参加学生は現地の方と活動を共にし意見交換することで、地域の現状や課題を自分事として考えることができ、座学では得ることのできないたくさんの学びを得ることができます。

※クラダシチャレンジとは

これからの時代を担う学生たちに、各地域の現状と食の課題の現状を知っていただき、一緒に課題を解決していく原体験になって欲しい。未来のソーシャルアントレプレナーが沢山出てきて欲しい、そんな想いもこもった活動です。

今世界では毎年、生産された食料の3分の1が消費されずに廃棄されている一方で、8億人もの方が飢餓状態にあると言われています。2050年には、世界の人口が97億人に到達すると予想されています。国内消費食料の3分の2を輸入に頼る日本の台所事情からしても、気候変動による異常気象、気温上昇、海水温上層やそれに端を発する自然災害によってしても温暖化ドミノ倒しが起こる前に解決していかないといけません。

また、食料自給率は先進国中最低の水準である日本は、食料安全保障に課題を抱えています。更に、新型コロナウイルス感染拡大、ウクライナ危機など国際紛争、急激な為替変動他、さまざまな要因により、食料生産・調達・流通のサプライチェーンリスクも浮き彫りになっています。

社会・環境・経済が密接に関係している時代、これらの多くの「食」の課題を解決する為には、まだまだ多くの方と手を取り合う必要を感じ、「食のサステナビリティ研究会」を立ち上げ、クラダシが「ソーシャルグッド」のハブとしてビジネスと社会構造の循環の間に入り、皆さまとの共創によって、これからも社会課題の解決を実現して参ります。

食のサステナビリティ研究会

実現したい未来、持続可能な社会の課題解決を進めるためには、ビジネスとして事業をより一層拡大し続ける必要があるのです。クラダシはソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を中心に、フードロス削減のインフラになるべく新規事業を展開し収益複線化をすることで成長を加速させていきます。

■最後に

世界や日本のさまざまな社会課題を解決していくためには、1人の力、1社の力でできることは限られています。しかしながら、誰もが気軽に継続的に参加できる仕組みをつくり、変革を生み出すと、志を持つ人、志を持つ企業が増え、その力が集結した時、課題解決に向けて大きく前進していくことができます。

地球環境にも経済的にも負荷をかけているフードロスを削減することで、経済的価値と社会的価値の双方を同時に生み出していきます。

「SDGs:誰一人取り残さない」 その目標達成を加速させるためにも、「Kuradashi」は誰もが気軽に参加できるサービスを目指してまいります。
引き続き、クラダシの実現したい未来を共創いただける仲間もお待ちしております!

2023年6月30日
株式会社クラダシ
代表取締役社長 関藤竜也


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