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本の紹介!第4回「アナログとデジタル、どちらもある世界での付き合い方」

「アナログとデジタル、どちらもある世界での付き合い方」という雑談から、本を紹介してみた

前回、アナログとデジタルにまつわるしょーもない話をしてみて、本好きのゆうといとぽんが、お互いにPOPを書いておすすめの本を紹介してみました。

時間はかかるけど、その裏側に物語がある

いと: 今回はゆうちゃんは2冊選んでくれたんだけど、いつものことだけど、まったくどんな本か見当がつかない!
ゆう:ちなみに、どっちも今までに選んでへんジャンルの本!
いと:そうなると、小説かもって思うんだけどどうだろう?

1冊目のPOPと本がコチラ!

ゆう:では、発表します!1冊目は、藤谷治著『小説は君のためにある よくわかる文学案内』です。
いと:へー!初めて見た。どんな本?
ゆう:新書はあんまり読まんのやけど、ちくまプリマ―はいいんよね。たまに読むねん。西加奈子さんが帯に「藤谷さん以上に小説を面白く語れる人に出会ったことがないです」って書いてて手に取った本!普段本を読まない人にはハードルがちょっと高めの本なんやけど。
よくこんな論理的に小説を読むことについて書けるなあと思う。笑「小説なんてしょせん、作り話だろう」と思っているような人にこそ、伝えたいメッセージがちりばめられてるの。
いと:読書っていうジャンルの中でも、小説ってどうしても娯楽みたいな印象になっちゃって、実用書を優先して読んじゃうこともあるけど、小説の読み方の幅を広げてくれるような本なのかな?気になるなあ。
ゆう:たまにはこういう本を紹介するのもいいなと思って。毛色、違うやろ?でもやっぱりこれだけじゃしっくりこんかったからもう一冊紹介したい本があって!
2冊目は小説なんやけど、森沢明夫著『本が紡いだ五つの奇跡』

2冊目のPOPと本がコチラ!

いと:この本も読んだことがないな。
ゆう:最近読んだ本なんやけど、章ごとに主人公が違ってて、5つの物語から成ってるんよ。それぞれの主人公は、編集者、小説家、ブックデザイナー、書店員、読者で、一つの小説ができて読者に届くまでを描かれてる。
いと:え~、面白そうだね!
ゆう:やっぱ電子書籍やと、省かれるような工程もあるやん。ブックデザインとか、書店とか。ライターから即・読者に届くようなものもあるし。こんなにもいろんな人の想いが乗っかって一冊の本が完成してゆくのは紙の本ならではなのかなあと思って。紙の本ができるまでの、いろいろな立場の人の視点から読めるところもいいなあと。
いと:電子書籍だと間が省略できる分、書き手は早く情報を読み手に届けることができる反面、間で関わる人がすごく減っちゃうんだよな。
ゆう:なんか簡素よね。
いと:シンプルに情報を売ってるって感じになるけど、紙の本の場合、届くまでに時間はかかるけどその裏側にトーリーが生まれるよね。

本が紙であるからこそ生まれる物語がある

ゆう:前回の対談で、POPを見て「物語」という言葉が出てきたから、小説かなと予想。なおかつ、わたしも好きな本でこれか!?っていうのがぱっと思いついたんやけど、角田光代さんの『さがしもの』ちゃう!?

POPと本がコチラ!

いと:なるほど・・・。では、今回私が選んだ本は、なんと角田光代著『さがしもの』でした!また当てられてしまった。笑
ゆう:やったー!めっちゃ好きなんよね、この本。いとぽんも好きそうやなって思ったから予想した。笑
いと:さすがだね。この本は短編小説なんだけど、本が紙で手元にあることでビックリするような偶然の出会いが生まれたり、物語が展開するんだよね。デジタルとアナログで言ったら、アナログの本の力をすごく感じる。それはデジタルでは得られない経験だなと思って、この本を選んだよ。あとは、短編集だから読み始めやすいから、あまり本を読まない人にもおすすめしたいな。
ゆう:わかる。誰でも短編ひとつくらいは共感できる物語が見つかりそうよね。
いとぽん、この本の単行本版知ってる?もう絶版になっちゃってるかもなんやけど。
いと:え!知らない。
ゆう:どこかにあった気がするんだけど・・・(家の本棚から探す)あった!『この本が、世界に存在することに』っていうタイトルの!私はこっちの方が好きで。タイトルとかあとがきを含めて、こっちもいいよ。
いと:え~!こっちも雰囲気が全然違うね。探して読んでみよ。逆におすすめされちゃったよ。笑

『本の本』になるとお互いに増す熱量

今回、お題は「アナログとデジタル」やったけど、実質紙の本か電子書籍かみたいな話にもなったので(想定内)、お互いに選んだ本は『本(関連)の本』でした。
本の仕事をしたいと思うようになってから、『本の本』は特にたくさん読んできたので、選書にも紹介にも予想にも自ずと熱が入ったように思います。

次回はいよいよ最終回!?お楽しみに!