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「第一回『哲学ゲーム・プロジェクト!』」開催にあたって

明日、9/19(日)午後5時より、いよいよ新企画「哲学ゲーム・プロジェクト!」を開催いたします。この企画は、現在、中畑が考案中の「哲学ゲーム(仮)」を参加者の皆さんにご紹介・ご体験していただき、さらに皆さんからご意見やご感想をいただくことによって、このゲームをより良いものとしてゆくための企画です。

このゲームは、従来の「対話」の要素を残しながら、これまでの哲学カフェや哲学対話で問題となることの多かった「学問としての哲学」にも踏み込んだものとなっております。ご参加いただければ、きっと楽しい時間を過ごしていただけるであろうと想っております。

さて、大変ありがたいことに、「竹の枝」、無料の企画には非常に多くの方々にご参加いただいてきました。しかし私は、たとえば、大学等のいわゆる専任教員などの身分や収入の安定した立場ではなく、また、哲学カフェや哲学対話や哲学講座等を定期的に開催している団体に所属する者でもありません。それどころか、一般的な基準からすれば、経済的には決して恵まれた方ではないため、本来ならば無料の企画などを主催・開催するような「ご身分」ではないのかもしれません(実際に、オンライン哲学対話「竹の枝」、8月までに比べて開催の機会が激減している背景には私のそのような個人的な状況があります)。しかしながら、これまで三十年ほどにわたって「哲学」に携わってきた者として、近年、ようやく日本でも始まりつつある「哲学」普及への動きを大切にしたいとの想いから、細々とではありますが活動を続けている次第です。しかしながらやはり、有料の企画になるとたちまちご参加のお申込みが減るという現実があり、「竹の枝」の活動を持続してゆくための経済上の問題の大きさを、そして、「竹の枝」の成功への道のりの遠さを、意識せざるを得ない状況が続いております。

ところで、たとえば「○○大学教授」といったネームバリューのある方やポピュラーな団体が主催する企画には、参加費がやや割高に感じられる場合であっても非常に好評である場合が多く、たちまち「満員御礼」となることも少なくないようです。そういった状況は、さきほどお話した「『哲学』普及への動き」という観点からは喜ばしいことなのかもしれません。しかし私は、そうは想っておりません。このことについて、ここでは多くのことは申し上げませんが、このような傾向を見ていると、我が国では哲学カフェや哲学対話といったいわゆる「哲学プラクティス」が持続してゆくためには、主催者にとっても参加者にとっても、なんらかの「権威」といった「後ろ盾」の存在が必要とされつつある、といった現状認識を、私はせざるを得ません。それはさきほどお話した、私が「竹の枝」を持続してゆくための経済上の問題とならんで、持続してゆくためのモチベーションの維持の問題にかかわってきます。

さて、今回の新企画は、私が感じている現在の我が国における「哲学プラクティス」の問題点を意識して開催するものでもあります。なお、そのような問題につきましては、ご関心のある方がいらっしゃいましたらいずれお話させていただく機会を設けたいと想っております。しかしながら今回は、とにかくこの新企画・哲学ゲームに、多くの皆さまにご参加いただいて楽しんでいただくと同時に、改善・発展のためにお声をお聴かせいただけますことを願っております。お申込みは開始直前まで受け付けております。明日、お話できますことを、楽しみにお待ちしております。

第一回「哲学ゲーム・プロジェクト!」
2021年9月19日 (日) 17:00 - 19:00

☆今回よりpaypayでの参加費のお支払いも可能となりました。ぜひご利用ください!
paypay ID : phidia

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