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親の心子知らず

 ここのところ暑い日が続いていましたよね💦 この暑さの中、いろいろとあった夏季オリンピックは無事閉会となりました。選手のみなさん、お疲れ様でした。 少し残念なこともありましたが、その中には感動も呼び起こすストーリーも誕生し、結果的には成功だったように思います。

 こういうのって、やっている本人にしかわからないことも多く、うわべだけしか知らない人が評論や批評したり、結果論で話をする人がいますが、プレイヤーでもない人が、国を挙げてプレイする覚悟をもって精一杯プレイしている人たちに向けて、そのような言動をとっているのか、甚だ疑問です。

 そういう疑問も持った約20日間でもあったので、今回は、「親の心子知らず」をテーマにお話させていただきます。

◆親の心子知らず

 改めて、「親の心子知らず」ということわざの意味ですが、故事ことわざ辞典によりますと、「親の心子知らずとは、親の子に対する深い愛情がわからず、子が勝手気ままにふるまうこと。また、自分が親になってみなければ、親の気持ちはわからないということ」と書かれています。まあ確かに親になって、子育てをして初めて、親のありがたみがわかることってありますよね!

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 結局のところ、その立場になって知ることって、社会生活や日常生活を営む上で多いと思いませんか? その逆の立場、ことわざでの「子」の立場ですね、その子の立場の時には、親の立場にいる人のことをわかろうとせずに、自分の主義主張をしたけど、親の立場になった途端に、自分が過去に主義主張してきたことがおかしかったって思ったことってないですか?

 これってその立場になった時に、今まで自分のフレームワークの中でしか考えなかったことが、違う立場になってフレームワークの幅が広がって、今までとはまた違って物事を見ることができるようになったからなんです。

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◆違った立場の人と議論するとき

 世間では、自分と全く同じ立場の人って、それほど多くはなく、議論をするにもお互いの立場で議論することが多く、どちらかが折れたり、平行線のまま議論が終わらないってことってあったりします。

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 この場合、いくら自分の立場を主張しても、相手には伝わりませんし、議論が白熱しすぎると、口論になったりして、険悪な雰囲気になってしまったりします。

では、どうすればいいのでしょうか。

 議論のゴールを設定することが大事です。ゴール設定も、あれもこれもと欲張るのではなく、最低限の決めなければならないことをもっておくことが重要です。あれもこれも決まる場合もありますが、多くは議論の再燃となり、下手をすれば最初決まったことさえ、また決まらなくなってしまうことがあるので、注意しましょう。

◆違った立場の人が信頼できるかどうか

 先ほどの例は、あくまでも違った立場の人と議論しなければならない必要性がある場合の話です。そもそも違った立場にもいろいろとカテゴリーがあり、社会生活上、どうしても関わらなければならない人かどうか、という点も大事です。いくら議論しなければならない立場の違う人であっても、その人を信頼していなければ何もなりません。信頼できない理由は、その人自身、色々とあるのでしょうから、信頼できない人と議論しても、論点がずれたりして、結論に至るかどうかも疑問ですので、時間の無駄だと思います。

 もし、そういう人と議論しなければならないのであれば、自分の気持ちを真っ白にして、相手の言い分に耳を傾け、その言い分が、自分事に関わることか、相手も問題なのかを分離して自分事に関わることに対してのみ、議論をすべきです。

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◆議論は勝負か?

 自分の主張を相手に無理やり納得させようと、大声を出したり、大勢で相手を負かそうとしようとする人がいてます。これって、世間一般的には言うと、ハラスメントに当たりますので、もし心当たりがある方は注意してくださいね!

ハラスメントとはどんな行為?
ハラスメントはいろいろな場面での嫌がらせで、相手を不快にさせる・相手の尊厳を傷つける・相手に不利益を与えるなどの行為です。自分の意思に関係なく行われた言葉や行動も当てはまり、「そんなつもりはなかった」としても相手が嫌だと思えばハラスメントに該当します。そのほかのハラスメントも行為が過ぎれば民事訴訟もちろんセクハラやパワハラ以外でも、過度な暴言や暴力によって健康に危害を加えた場合は相手に訴えられる可能性があります。(「enjin」HPより抜粋)

 コミュニケーションや議論は、自分の考えや主張を述べる場であり、相手の考えや主張を聞く場でもあるのであって、勝ち負けではないのです。勝ち負けを意識して話をし、運よく、その議論が収まったとしたとしても、相手が理解したとは限らないのです。それは、相手が諦めたか、無駄な労力を避けて抵抗しないようになったかなどの理由で議論が収まったと考えるべきです。

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 ◆自分の「正しい」は世間の「正しい」ではない

 議論で相手の考えを変えれるという考え方には無理があります。その立場の人の育った環境や、今の生活環境、友人関係、家族構成、情報収集の範囲など、多岐にまたがり、自分と違うことをまず理解した上で、どうすれば自分の考えがわかってもらえるかを考えないと、自分が「正しい」と思っても、相手が「正しい」とは思わないのです。また、自分が「正しい」ことを言ったとしても、世間の人は行動に移しません。

 それは伝え方が悪いこともありますが、決めつけや誇張、過度の一般化、見落とし、誤った価値観があるからなのです。

#10_アドラー流伝わる言い方・心をひらく聴き方_ページ_09

 まず、自分事と相手のことを分離して、相手の主観はあくまでも客観的な事実ではないため、そこは切り離し、感情的に話をするのではなく、感情を伝え、自分の言いたいことを明確に伝えることが大事なんです。

 5W1Hに注意して伝え、聞く側に立った場合でも5W1Hに注意してメモを取ることを心掛けるといいでしょう。

#10_アドラー流伝わる言い方・心をひらく聴き方_ページ_30

 あと、結論を頭に残してもらうために、話の進め方は、結論⇒根拠⇒データ⇒結論、と言った具合に結論を最初と最後に伝えるといいでしょう。

#10_アドラー流伝わる言い方・心をひらく聴き方_ページ_31

◆親の心を知るためには

 建設的な議論は必要ですが、戻れない過去にばかりとらわれて、その過去を批判しても何も戻りません。それより、過去の失敗を将来に向けてどう生かしていくか、その議論が大切なんです。

 親になってみて初めて、初めて子育ての大変さや、なぜ親が自分に注意したのかがよくわかります。社会に出てもそうです。仕事をするようになって、表舞台では華やかな現場だと思っていても、裏側では、表からはわからない運営する大変さがあったり、その立場にならないとわからないことも多いです。また同じ職場でも、管理職と非管理職とでは、立場や責任も異なることから、考え方も違ってきます。

「働く」ことについて

 親の心知るためには、次の3つを心掛けるといいでしょう。

1.相手を変えようとしないで聴く
2.相手を理解したいなら、その人の対人関係のパターンを観察する
3.対等な関係(ヨコの関係)を心掛ける

 上下関係をつくるとどうしても諍いが絶えないだけです。対等な関係を構築していくことこそ、これからの社会では必要ですよね。

 最後に、とかくデジタル技術が進歩したこともあり、SNSを中心に、匿名での誹謗中傷が増え続ける一方ですが、あなたが使われているデジタル機器には所有者が判明できるシステムになっているので、SNSで匿名投稿をしたとしても、誰がしたかすぐにバレてしまうことをお忘れなく。


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