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犬オルタナティブ
2021年5月7日 19:27
黒田清隆は、伊藤博文に次いで二代目総理大臣となった、薩摩の軍人あがりの政治家である。明治政府最初期、長州と薩摩から交互に総理大臣は選出されている。そういう取り決めでもあったのだろうか。生家は貧しい最下級の薩摩藩士の出であったが、長じて砲術を学び、幕末の度重なるいくさの度に戦功を立て、双六のように徐々に出世していく。箱館戦争では、五稜郭に追い込んだ敵将榎本武揚を降伏させるという大武勲を立て、
2021年5月9日 15:09
旧姓中山清が黒田清隆29歳に嫁いだのは、まだ若干16歳。父は旧幕の家臣で大身の旗本だが、明治維新で零落した身とあらば、娘を政府高官に嫁がせ姻戚関係を結ぶのは、その栄華にあやかろうという計算があったのも致し方ない。一方、維新で功を立てて成り上がったとはいえ、元は田舎の下級武士にとって、大身の旗本の娘というのは美貌揃いの上に教養も気品も高い高嶺の花。それを嫁にするのは一種のステイタスである。両者の目論