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週刊三十八歳

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休筆中のBL作家・くもはばきがリハビリのため三十八歳の誕生日から始める週刊エッセイです。毎週月曜日朝9時頃更新。執筆テーマ、質問、感想大歓迎! DM・マシュマロ・質問箱よりお寄せ…
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#創作大賞2024

化粧と和解するか、否か。

 化粧が嫌いだ。もう本当に、めちゃくちゃに嫌いだ。なので日常生活ではほとんど化粧をしない。できればこの土俵から完全に降りたいとすら思っている。  手順に蒙昧であり出来が悪いからというだけでなく、化粧をしたあとの顔面に纏わりつくなんとも心地悪いあのもったりした感触、そして「化粧が崩れるので顔に触れられない」というプレッシャーが耐え難いのである。  いや、それは私が底値のドラストコスメ(中には百均の物すらある)、しかも自分の肌に合うのか合わないのかも知れぬものを使用しているからだ

牡馬たちはなぜ「娘」になったのか

 比喩でなく、1日の大半をゲーム「ウマ娘プリティーダービー」に費やしている。そう。私はヘビートレーナー。  今更説明の必要もないかとは思うが、このゲームは歴代の名馬たちを牝馬・牡馬問わず「娘」化したキャラを育成するゲームだ。ウマ娘たちそれぞれに史実をなぞらえた(あるいは「もしもこうであったなら」という)非常に熱く読み応えあるストーリーが用意されており、様々にメディアミックスもしている。  どれも事前知識なくとも楽しめる王道スポ根ストーリー(特に圧巻のレースシーンは必見!)とな

小さく偉大なお金の神様

 前回の「旅飯のスパイス」は好評だったようだ。こんなマシュマロを頂いた。  有難いことだ。そこで今回も旅にまつわる話を認めていこうと思う。  ただし、今回は「やらかし」や「食」ではなく旅先での幸運について。(まあやらかしのリカバリーも幸運に助けられていると言えなくもないが)  今年の2月頭、私はいい加減長引くこの双極性障害という病との縁を断つべく縁切り神社として有名な京都は安井金比羅宮へ参詣することにした。  京都へは友人(仮にWさんとする)(ちなみにWさんは中国旅行に

旅飯のスパイス

 この週刊エッセイを公開し始めてから、この記事が四週目になる。これをもって無事、三日坊主ならぬ三週坊主を回避できたのは喜ばしい。これもひとえに有り余る暇と処方薬(処方薬は余らすな)、そしてnoteにてスキやX上でいいねをくださる読者方々のお陰である。ここに感謝の意を表したい。  ありがたいことに今週はマシュマロにてテーマのリクエストがあったので、それに準じて記事を認めていこうと思う。そのマシュマロがこちらだ。  リクエストのほど、そして体調へのお気遣い誠にありがたく存じる

三十八歳。これからなのか?

 ある歳上のBL作家の先輩がかけてくれた言葉がある。 「ばきさんはこれからの人じゃない」  申し訳ないながら、私はこの言葉が全く腹落ちしなかった。  これから? 私はもうすっかり「余生」の世界にいるとばかり思っているのに。  しかし人生百年時代。確かに三十八歳というのはまだまだ折り返しにも満たない年齢だ。まあ折り返しの五十歳を過ぎたあとの健康寿命は実に気になるところであるが、確かに三十八歳というのは「これからの人」なのかも知れない。  さて。「これからの人」である三十

無頼とオタクに優しいギャル

 高校時代。私には「無頼」への憧れがあった。  ちなみに辞書によると「無頼」とは 正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。「—な(の)輩 (やから) 」 頼みにするところのないこと。 「単孤—の独人になりて」〈十訓抄・二〉  ということのようだ。ここで私のいう「無頼」とは無論、1のことである。  当時、私自身はスクールカーストの下から二〜三番目あたりのド陰キャであったにも関わらず、なぜか「無頼」としか呼びようのない友人が複数いた。夜な夜

三十八歳月曜日。今日も本が読めない

 二〇二四年五月六日月曜日。くもはばき、三十八歳になりました。  つい先日まで「ああ、誕生日が来たらもう三十九か……」と自分の年齢を勘違いしていたのでこれは嬉しい誤算。あと一年猶予があるぞ。(なんの猶予だ)  さてこのマガジンであるが、毎週月曜日につれづれなるまま書きたいことを書いていくものにしていこうと思う。日記ではない。なぜなら毎日特に何も起こらないからだ。  朝は八時前に起きて、ソシャゲのデイリーをこなし、あとは一日ぼーっとして寝たり起きたりしている。余力があれば本を