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さて、この記事が投稿されている九月三十日。私は現在の自宅を引き払う総仕上げに励んでいることだろう。というか、励んでいてもらわなくては困る。何故ならこれを書いている九月二十六日現在、リビングと水回りの荷造りが芳しくないのだ。 幸い、自室の荷造りは八月の内に済ませてある。これは意外とイージーモードであった。何せ全ての物の取捨選択権は私にあり、何を捨てるも捨てないも私の権限一つで済んだからだ。 しかしリビングや水回りといった夫婦の共有スペースはそうもいかない。引っ越し先へ
我が夫は5人きょうだいで、下にひとり妹がいる。我々夫妻は中学の同級生同士なので、二つ下の義妹は私の中学の後輩にもあたる存在だ。なので今でも彼女は私にとって「義理の家族」というより「中学の後輩」という意識が強い。そしてそんな彼女は当時から、私にとって憧れの存在だった。 私が中学三年、彼女が中学一年に上がる時。義妹(仮にYちゃんとしよう)はスラックスの制服を着て入学してきた。今ではさほど珍しくはない女子生徒のスラックス制服ではあるが、二十余年前の我が母校では恐らく初のことで
九月二週目現在、七月初旬以来の鬱サイクルに入っており、引っ越し目前だというのに日がな一日横になっていることが多い。主治医からも「周期的なものだから今はとにかく休みなさい」と指示を受けているが、引っ越しやその後の手続き、荷解き、果てはそのまた先の復職のことまで、見通しのつくものから全くつかないものまで考えがごちゃごちゃと浮かび、休むに休まらないので困ったものである。 頓服の安定剤を服用して眠ってしまうのが私としては最善なのだが、昼寝をし過ぎると夜に眠れなくなり生活が昼夜逆転
小説の書き方を指南する本がこの世にはごまんとある。私も愛読し参考にしてきたものが数冊あるがそのどれもに書かれていないが重要なこと、否、書きようもないが重要なことがあるように私には思われてならない。 即ち、幸せな人間と不幸せな人間、どちらの方が作家に向いているのか。 これは持論でしかないが、私は作家はみな人間性にある程度の貪欲さと憤怒を持っているように思う。スタバの店員が皆スタバの店員たらんとする人間なように、作家になろうとする人間は皆、多かれ少なかれ作家になろうとす
のっぴきならぬダイエットのため酒を極力控えている私(詳細は第17週「肥満からの脱出」を参照)であるが、たまには飲みたい夜もある。 健全な理由としては友人らとの食事の場や、所用あって新宿二丁目のバー「A day in the life」ほかを訪う時。 そして不健全な理由としては、同業のBL作家たちの輝かしい活躍にジュワッと目を焼かれた時だ。 そうした訳でSNS等では刺激の強そうな情報をなるべくシャットアウトするなど対策を練ってはいるのだが、極稀に私の警戒をすり抜けて眩
我が家の食卓を支えるスーパーは、主にロピアと業務スーパーだ。大体2週に1度くらいの頻度でもって車で買い物へ赴き、食材を買い溜めする。 ロピアはもともと精肉店だったという経緯もあり、肉類の品揃えが豊富すぎるほど豊富だ。ここで私は頻繁に、味付け済みの肉のパックを複数購入して冷凍庫にストックしている。割安のジャンボパックも多いので、何かと使い勝手の良いしゃぶしゃぶ用の豚バラ薄切りや挽肉、鶏胸肉などにお世話になることもしばしばだ。 一方の業務スーパーでは、主に冷凍野菜を頼り
2023年某日。身長149cm、体重68kg、BMIは30,6。私はあまりにも肥満体だった。原因は過度の飲酒。主にストロング系缶チューハイだ。小説の執筆中はほとんど常にこれを呷っており、翌日に原稿を読み返してみれば記憶のない文章が綴られていることもしばしばだった。誰もがその言葉を忘れかけていたであろう2023年にあって、私は未だストゼロ文学の亡霊だったのである。 そんな私がダイエットを決意、否、強いられたのは同年の11月。ODで緊急搬送された先の病院でのことだった。
音楽が好きだ。ゲームや漫画、アニメもまあまあ好きだ。陸上や競馬も然り。 しかし私はどれも上澄みの浅い部分だけでちゃぷちゃぷしているのに過ぎないので、どの分野でも深く突っ込まれると困る。 数年前、上司との雑談の中でエヴァが話題に上った。確か「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の公開直後のことだったように思う。エヴァファンを自称する私に上司は「じゃあ何号機が好き?」と尋ねて来た。私はどのエヴァが何号機なのかさっぱり分からず言葉に詰まってしまった。 結局その場は「アスカ
小田原への引越しが十月一日に迫っている。あと二ヶ月あるので「迫っている」というほどでもないのでは? と思われる方もいらっしゃるかも知れないが、掃除と整理整頓が壊滅的に不得手な私にとっては二ヶ月の期限というのはなかなかどうして逼迫した状況と言えるのだ。一刻も早く引越しに纏わる作業へ手をつけなければ、この家を出る数日前からほぼ徹夜で荷造りと掃除をしなければならなくなる。(引越しの一ヶ月前まで作業に手をつけなかった前回がそうだった) なので今回は、前回の反省をもとに出来得る限
地元が北海道にあるので、国内の長距離移動は新幹線よりも飛行機の方が私にとっては身近だ。新幹線で旅行したことがあるのは山形と京都のみ。 しかし、旅行ではなくスポーツ観戦のためには年に一度、新幹線を使っていたことがある。そう、箱根駅伝である。 「そう」と言われてもなんのこっちゃと思われるだろうと察するので補足すると、私はミーハーな駅伝のオタクである。どのくらいミーハーかというと「箱根のコースから近いから」というのを決め手の一つに小田原へ移住を決めたほどである。ここ数年は専
海の生き物の中で私が一際愛好するものの中にクラゲがある。生態もユニークだし見た目にも美しいものが多い。何より、食べると美味い。あのコリコリとした食感が私は好きだ。 しかし、クラゲの体は約95~97%が水でできており、栄養素としては全体の1~2%といったところらしい。内訳はコラーゲンや微量の塩分、ミネラル等らしいが、それらをきちんと摂取しようと思うならば他に栄養価的に優秀な食品はいくらでもあるだろう。 それでも人間はクラゲを食べる。ほぼ娯楽。私などはサラダバーに中華クラゲ
このエッセイも今回で11回目となるが、アイデアと情熱に枯渇した日々を送っているので毎週ネタに困っている。 とXで助けを求めたところ、フォロワーさんから「UFO」「海の生き物」「新幹線」などはどうか。とDMをいただいた。なので、有り難くネタを頂戴し今回は「UFO」即ち「未確認飛行物体」について書いてみようと思う。 「UFO」「未確認飛行物体」と言えばまず思い浮かぶのはカップ焼きそばか空飛ぶ円盤のどちらかである人が大半であろうと思う。私もそうであった。しかし私は、元来カップ
内臓脂肪の数値が悪いため、渋々ダイエットをしている。 食事制限のお陰か体重自体は順調に落ちて来ているのだが、血液検査の結果は残念ながらここのところ停滞気味だ。正常値まであと少しのところで数値が下がり切らない。 そこで主治医は言う「ウォーキングをしなさい」と。 簡単に言ってくれる! と思いはするがそこはぐっと飲み込み「努力します」と答える私である。 ウォーキング……ウォーキング……梅雨入りし湿度も気温も爆上がりして不快指数の高い今日にあって、なんとハードルの高い
奴が来た。「面倒臭いの悪魔」即ち「鬱」である。 ここのところは調子が良いを通り越して躁状態にありやたらとアクティブに過ごし散財気味であったのだが、どうも最近は何をするにも少々「面倒臭い」。 この「面倒臭い」という感覚が実に厄介で、極まるところまで行くと風呂はおろかトイレにもなかなか立てなくなる。当然、頭も働かない。否。頭が「働かない」というと語弊があって、人生の先々に無駄な不安や焦燥、無力感ばかり募らせ眠れもせずただ布団に横たわるだけの日々が続く。 故に、このたっ