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9歳の息子、スモールビジネスを始めるの巻

昨年の夏休み。
9歳の息子は、スモールビジネスを始めた。


アメリカの子供の夏の風物詩といえばレモネード。レモネード一杯 1ドルとかで売る。

でも息子が始めたのはレモネード売りではない。
バスケットボールのコーチとしてのビジネスである。

そもそもは、小学校のバスケコートで練習をしていた時に息子と同じような年齢の方が子供たちにバスケを教えてるのを見たことがきっかけである。

「あれだったら、息子もできるかしら?」

そんなことをママ友のライアンのお母さんに話してたら

「〇〇(息子のこと)だったらできるわよー。ライアンだって、〇〇に教えてもらって大分上手くなったもの」

と賛同してくれたことも大きい。

桜木くん並におだてられやすい私たちは、すっかりその気になって、それじゃやってみるか…と。

せっかくのアメリカの長い夏休み。新しいことにチャレンジしたい、させたいと言う気持ちも後押ししてやってみた!

まず、息子に作らせたチラシがこれ。

Canvaを使って作らせた。個人の名前、連絡先などはここでは隠してます。


日程は6月23日から7月14日まで毎週1回。
場所は、学校のバスケットコート。
時間は、夜の7時から7時40分。
費用は1ドル以上。

ものすごく遅い時間にと思うかもしれないけど、夏は日が長く日の入りが8時半位。なので、7時からと言うと、校庭にはたくさんの子供たちがいるのだ。

そして初回無料。
まずは来てもらわないと始まらない。
とりあえず楽しさを体験してもらう。 
そしたらそこから2回目以降につながる


実はこのポスター。
2種類ある。

もう一つは、費用についてWhat you feelと書いただけで具体的な値段が書いてないもの。

実験をしようと思ったのだ。
1ドルと書くと1ドルでもいいやと思うかもしれないが、What you feelお好きなようにと書くと、見栄やらプレッシャーやら?でそれなりの金額を払わないといけないかなと。

結論。どうなったと思いますか?
実はどちらもあまり変わりませんでした。


1ドル以上と書いても1ドルだけを払う人が少なく、3ドルから5ドル位払ってくれた。

結局、夏休みに数回実施したが、その実績がどどーんとこちら。

1回目は無料
2回目はコロナ罹患により中止
3回目実施 26ドル
4回目実施。 18ドルと新品Tシャツ

5回目(8/10) 19ドル
6回目(8/11) 17ドル
7回目(8/15) 15ドル


合計95ドル+ノードストロームのTシャツ!

これって立派!
9歳がだいたい12,000円くらい自分で稼ぐ。

20人程度の子供たちが参加して盛り上がったバスケットキャンプ

ちなみに最終日などは上の写真にあるように20人くらいの子供が参加してる!
素晴らしい。

たまたま遊んでいた子供が飛び入りで参加したり(そういう場合は会費無料)払いたい人だけ払ってねシステム。


でも、なんだかんだ毎回参加してくれたり、結構好評だった。

何よりも子供にこんなメリットが!
✅自分でもコーチができる、ビジネスができるんだと自信がつく
✅1回目がやや上手くいかなくても2回目はこうすればよいとか見えてくる
✅自分も楽しい
✅おまけにお金ももらえる

といいことづくめ。

夏休みのチャレンジとしていいことやったなあと満足してたら、夏の間は来れなかったけど参加したいと思ってた近所のママ友が、『継続してやってよー、生徒集めるから』との声。

そのリクエストに応じてバスケット教室のレギュラー開催化!

結局9月からレギュラー化したレッスンを開催し、11月まで実施。(日が短くなり日の入りが早くなるから…)

夏休みの開催の実績をもとに1人3ドルずつ。
メンバーは大体7、8人がレギュラー。

途中でアシスタントコーチを雇ったりもした!(3ドル渡す)
毎回20ドル弱くらいの収入。
開催時間は大体40分プラスα。

そして私は息子のビジネスを見て、サスティナブル(持続可能な)ビジネスとしてイロハを学んだ。

そんなん当たり前じゃいという声も聞こえてきそうだけど、あえてここで大きな声で言っちゃう。

極意1、参加者が喜ぶ
極意2、スポンサーも喜ぶ(ここでは子供の親)
極意3、自分も喜ぶ

ま、言ってみればWin-Win-Winシチュエーション。
だってさ。

子供は遊びみたいなもので楽しい。
親はたった3ドルで、子供が年齢関係なくつるむ場所ができて嬉しい。
自分はお金がもらえて嬉しい。

どうですかね?

そもそも、親も3ドルで子供が上達するとかそこまで高く望んでない。これが普通のバスケレッスンみたいに1時間30ドルとかしたら、もっと内容求められるけど、『せいぜい、バスケット(すぽーつ)の楽しさを知ってくれれば』くらいの期待値なので、こちらも楽。

もちろん、子供同士のことなので、いうこと聞かないとか、途中で誰かが拗ねるとかアシスタントコーチがやや暴走するとか色んな問題もあるけど、それも含めて学び。

そしてアメリカではこういう新しく自分が何かを始めたとかビジネス始めたとかリーダーシップをとってアクションすることがすごく求められるし評価される。

それを9歳で始めたんだから、息子ながら立派だと思ってる!

もちろん、アメリカのそういうことを応援するような風土も大きく関係してると思うけど。
日本で同じことを始めるとややハードル高いからね。そもそも場所がないし…

ちなみに息子のバスケットのコーチは1時間に130ドルくらい稼いでます。
コーチ業も一流になると値段が高い!

結局レギュラー化したこともあり、トータルで250ドル弱(3万円弱)稼いだんではなかろうか…。

さすが、シリコンバレー 。
スタートアップの土地。

やろうと思えばなんでもビジネスになり得るなぁ、なんて思いながら見てました。

あっぱれ。

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