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人生100年時代、目標年齢をもつことのススメ

『人生100年時代』この言葉が多くの方から当たり前のように出てくるようになりました。

厚生労働省は2020年7月31日、令和元年簡易生命表で日本人の平均寿命についての公表をしました。

それによると、平均寿命はさらにあがり、男性が81.41年女性は87.45年と過去最長を更新しています。
ここまで長生きになってくるとお金・仕事・健康とこの3点について早い段階から自分事として考える必要性を改めて感じます。

私はキャリアコンサルタントという仕事柄、お仕事全般のご相談に応じています。特に50代以降の方ですと、転職経験も少なく、自分が今後どんな仕事をしていけるだろうか?と悩んでいる方、どんなことに「興味」「やる気」があるのか、もはやよくわからないという方や、今までの培った経験は一体どんな風に活かせるのだろうか?と、途方に暮れている方もおみえになります。
それには健康であることが前提ですが、一体いつまで働くのか?と、その果てしない感じに不安を口にされる方もいらっしゃるのです。


【大人だって自己分析は必要!?】
みなさんもお聞きになったことがあると思いますが、今どきの就活生は『自己分析』で今までの自分の勉強、アルバイト、部活動等を振り返り、自分の興味・能力・価値観を洗い出す作業をして就職活動に臨みます。
私も就活生の支援経験から、そこにしっかりと取り組んだ学生が精神的に驚くほどの成長を遂げ、自分の希望の職業に就いていく姿を大勢見てきました。


未来を考えるには今まで経験してきたことを振り返り、そこから現在地を客観的に捉え、未来に繋げていくことが大切です。またこの作業は定年退職後転職活動の際の職務経歴書作成にも非常に有効です。


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【大人の自己分析ってどうやるの?】

『長く仕事を続けてきたし、そんなこといちいち覚えてないよ』と面倒くさく感じているのではないでしょうか?

これは『自分の未来を創っていく』作業の最初の一歩です。今までの自分の頑張りを振り返る意味でも是非取り組んでください!


是非こんな質問をご自身に投げかけてみてください。

・入社からどんな業務に取り組んできたのか?
・誰とそれを成し遂げたのか?
・その時どんな風に困難な状況を乗り越えたのか?
・どんな喜びを感じながらその仕事に取り組んだの         か?
・関わる中でご自分がどう成長し、どんな知識や技術     を身に着けることができたのか?


自分年表を書き、そこに詳しく『取り組んだ仕事内容(事実)』『その時の感情、人間関係(気持ち)』を書いていくのです。

そうすることで

・自分は何を大切に仕事に励み、どんな人間関係の中     でより力が発揮できたのか?=価値観

・どんな能力が身についたのか?=強み

・どんなことに特に楽しい、好きだと思って取り組ん     だのか?=興味


が浮き彫りになります。
まずはそのことを知り、自分にはどんな可能性があるのかを俯瞰することをお勧めします。
年齢は関係ありません。いくつになっても可能性は広がるのです。


【健康で働ける目標年齢を持つことも大切】
役職定年や定年後再就職すると、自分の部下が上司になったり、経験はあるのに色々と意見を出すことに難しさを感じる方がいます。すると自分の居場所がないと感じ、場合によってはうつ状態になる方もいるのです。そうならないためにも、目標年齢を持ち、そのために今からできることを考えるのも大切なことなのです。
ここで健康で働きたいと思う年齢=目標となる年齢についてご提案したいと思います。


それはズバリ『75歳』です。


【公的年金を繰り下げて受け取るという方法もある】
2020年5月9日に年金改正法案が成立し2022年4月から公的年金受給開始年齢を最長75歳まで繰り下げて受け取ることが可能になります。


例えば、国民年金を満額の781,700円受け取っていた方はその84%増の1,438,328円を1年間で受け取ることが可能です。(781,700円×84%増=1,438,328円)


要するに75歳までは年金を受け取らず、75歳になって受け取ると84%も年金額が増えることということです。あくまでも参考ではありますが、75歳まで細々とでも健康で働き、社会の役に立っている実感をもって生きることができるのは、若い人たちにとっても励みになりますし、自身の生きる目標にも繋がってくるのです。


【今できることを着実に実行する】

60歳以降の働き方はさまざまです。今まで培った強みを活かしての転職、顧問などアドバイザー的な関り、過去にやりたかったが状況が許さずできなかった仕事に就く、地域でボランティアを行うなど。

今はまだ忙しくてそんな先のことは考えている余裕はない、という方もいらっしゃると思います。
ただ仕事がアクティブな今だからこそ、自身の市場価値を確認することができるものまた事実です。
そのために、社外の多くの人に会い刺激をもらう、副業をやってみる、趣味を広げてみる、地域の活動に参加する等、今から会社外の活動にも積極的に参加してみてください。

定年退職後、辞めた会社の肩書を引っ提げて出歩きますか?
それとも現役の間に今の仕事の話も含めた経験を自信をもって話しますか?
目標を定年ではなくその先に置くことで、モチベーション高く人生を歩んでいただきたいと思います。


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