生簀の熱帯魚
令和の時代に化石のような個人店が生き残っている商店街を歩く。その中に魚屋がある。
「魚食べたいかな」私は魚を買おうと陳列している魚を見た。「ナニコレ、熱帯魚?」「ああ、沖縄の魚ですよ、珍しいの入りました」その熱帯魚は生簀に入っていてゆったり泳いでいる。
「私がもしこの魚を購入したらその時点で命が奪われるか」当たり前のことを頭の中で復唱しつつ、別の魚の切り身を買い、その日のうちに食べた。
ふと魚屋で見た熱帯魚を思い出す。あの魚が人のように意思があればどんな気持なのか。「私は魚人です。殺さないで」と叫ぶのだろうか?
その時はそんな事を考えたが、数日たったら魚の事完全に忘れている。
ふと魚の命なんてそんなものかなと考えた。
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