アナログ巌流島
「俺はアナログ人間だ、旅にデジタルは不要」そう言っていた友達が長い旅に出て約2週間、デジタルを嫌っていた彼はスマホもパソコンも持っていない。
彼との連絡は電話と手紙なので今のご時世、会うのも大変だが、急に彼が行き先も告げずに旅をした。「ハテどこに行ったのか」全く見当がつかない。
ふと、ポストを見るとなんと彼から絵葉書が入っていた。
「へえ、巌流島にいるのか」宮本武蔵の決闘で島の名前を知っているが場所がわからず、思わず調べてみる。「ふんふん、本州と九州の間にある島か」友達はずいぶん遠いところに行ったと思った。
でも葉書だからリアルタイムではない。
「今頃どこに行っているのかな?」と思っていたら、「お、帰ってきたぞ」と、目の前に友達がいた。
「え、お帰り、葉書、今届いたよ」と絵葉書を見せると、「そっか、タッチの差だ。新幹線使えばよかった」と友達、葉書を投函しすぐ帰ることを決め、どっちが早いか競い合っていたそうだ。
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