国という牧場


あるところに、A牧場とB牧場。

A牧場にはA牧場の牧場主と羊達。
B牧場にもB牧場の牧場主と羊達。

A牧場とB牧場の牧場主は、
自分の牧場のために羊達を戦わせる。

同じ羊同士が、AとBの、牧場が違うが故に戦う。
牧場主に煽動されて。

A牧場の羊はA牧場が勝つために戦う。
B牧場の羊はB牧場が勝つために戦う。

勝った牧場主は大儲け。
勝った牧場の生き残った羊達はおこぼれに、少しおいしいご飯が食べられるかも。
大きな犠牲の上のごちそう。


国は牧場。
支配者は牧場主。
僕達は羊だろうか。

国は、政治は、戦争は、経済は、
国民を自分達の羊と思っている牧場主達の利権争い。
国のため、国益のため、と支配者が言う時、それは彼らの利益のため。
羊達は戦うべきだろうか。
A牧場の羊達の戦うべきは、B牧場の羊達だろうか。

焼肉屋の、牛が自分の肉をどうぞ、と言う看板。
あれは羊達。あれは国民。

僕達は、焼肉屋が儲かるために自分の肉を捧げる牛。
僕達は、牧場主が儲かるために戦う羊。
僕達は、支配者が儲かるために踊らされて、互いに憎しみ合い、戦う国民。



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