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「経済学」を学ぶ意味ってなんだろう?

はじめに

前の投稿から、1年半以上もたったようだ。久々に自分の考えをまとめたくなったので、noteを開いてみた次第である。

私は経済学を学んでいる普通の大学院生だ。
専攻は「農業経済学」や「環境経済学」である。

今日も昨日も、「ミクロ経済学の本」とにらみ合いをしていた。
さいきん読んでいる本 「ミクロ経済学の力」著 神取道宏
           「入門ミクロ経済学」著 ハル・R・ヴァリアン
           「環境の価値と評価手法」著 栗山浩一
(今回の「経済学」はミクロ経済学を指している。マクロとか経済学史は専攻じゃないので、すんません)

初めて勉強したときは、無機質だし、これが社会の何に役立つのだろうと毎度思っていた「経済学」も、最近は少しずつ色がついて見えるようになってきた。

自分の今までの学習を振り返り理解を深めたいのと、過去の私みたいに「経済学をどうして学ぶんだ」と思ってる方に「経済学」の魅力が伝わればいいなと思い、今回はnoteを書いてみたいと思う。

注)研究者ではなく、ただの大学院生ということにご留意を
注)めちゃんこ長いので、太字をベースに読むと読みやすいと思う

「経済学」の3つの課題

さっそくだが「経済学」に対するマイナスのイメージとして、以下が挙げられるのではないのか。

 ①数学を用いるのにも関わらず、特に文系の学生が勉強する学問のため、数学が苦手な人にとっては頭を悩ませる
 ②経済学を学べば、お金儲けのためのノウハウを得られると思っている人の期待には応えられない
 ③教科書に書いていることは理解できるが、それが現実世界にどのように反映されているのかイマイチ、ピンときていない

「数年しか経済学を学んでいない人間が偉そう」って感じがしてたいへん恐縮だが、一つずつ私自身の考えを述べてみたい。

①数学を用いるのにも関わらず、特に文系の学生が勉強する学問のため、数学が苦手な人にとっては頭を悩ませる

実は「経済学」は「物理」に似ている

①に関しては、日本の大学が理系の人でも経済学を学べる環境をもっと整備していくに尽きると勝手に思っている。
唐突だが、「経済学」に一番似ている科目って何ですか?って誰かに聞かれたら、自分は「物理」に似ていると答える。

2つの共通点として、例えば、

1)現象をモデル化する
 「ma=F(運動方程式)」みたいな感じで数式で表現する。

2)1)の数式が成り立つためには、厳しい仮定が一緒についてくる
  1)の運動方程式だと、物体は質点であること
    例)無回転で運動している、物体が体積を持たない など
  仮定が現実離れしていて、③の理由にも繋がってくる

3)微積わからんと詰む(特に微分)
  速度が v = 6 - 2t のとき、加速度は速度をtで微分して、a = -2

以上のようなゴリゴリ理系思考を経済学でも要してくる。

経済学を勉強している私だが、実は高校生のときは理系だった。私の学校では理系の人たちの理科は、「化学」が絶対でもう一つが「物理」もしくは「生物」を選ぶというものだった。

そこでは物理基礎で苦労したため、「生物」を選択する人がたくさんいた。
理系ですら物理に苦労するのだから、文系が経済学で頭悩ましてることは全くおかしくない気はする。

日本人がノーベル経済学賞を取れない理由について

真偽はともかくだが、日本人がノーベル経済学賞を取れない要因に、日本と違って外国では理系が経済学を勉強するからみたいな考えがあるらしい。
(その意見も間違ってないとも思うが、個人的にはアメリカの研究者がつよつよすぎることが原因と思っている。近年の経済学賞はアメリカの経済学者が独占しまくってるのが現状だ。アメリカ人がすごすごすぎて、日本のみならず、他の国もあまり経済学賞を取れていない。日本がダメという話では決してない。あとは経済思想も関係していると聞いたかも)

理系が経済学を学べる時代へ

繰り返しになるが、理系が経済学を学べるように日本の大学はもっと間口を広げてみてもいいんじゃないかと思っている。
私自身も農学部という理系の学部で勉強をしてきた。入学当初はバイオテクノロジーとかおもろそうと思ってたが、分野選択という巡り合せで、どういうわけか農業経済学を勉強している。そこで初めて経済学を勉強するようになった。

でも今回の言いたいことは自分みたいなケースではない。理系だけど経済学を学びたい人のために、理系の科目で初めから経済学を学べる学部に受験できるようもっと増やしてほしいということなのだ。

武田塾のHPによると、理系で経済学部を受験する場合、国公立大学だと、
東京大学 京都大学 一橋大学 東京都立大学 横浜国立大学
東北大学 大阪大学 九州大学 神戸大学
と数えられるほどしかない。

長くなったが、今日はここまで。次回は本題の「経済学を学ぶ意味」に迫っていく。
最後まで読んでいただき、有難うございました。

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