見出し画像

妊活と葉酸

こんにちは(^ ^)今日は葉酸の大切さについてお伝えしていきます。

よくテレビCMなんかでも「日本人女性は葉酸が足りていません」など言われていますよね。不妊治療をされている方はサプリメントを飲んでいる方が多いように感じますが、これから妊娠を考えようかなと思っている人ではなかなか飲んでいる方はいらっしゃらないのかなと感じます。


◎そもそも葉酸って?

葉酸はビタミンB群の一種で、妊娠期、授乳期のママにとってすごく大切な栄養素の一つです。

緑黄色野菜や豆類、果物、卵など身近な食品に多く含まれており、実は毎食バランスの取れた食事をとっていれば1日に必要な量が取れるのです。

しかし、葉酸は水に溶けやすく、熱に弱い性質がありますので、調理法によっては思っていたよりもとれていないこともあります。また、摂取したうちの50%が翌日までに尿や汗として排出されてしまいます。

なので、上記のようなことを念頭において摂取していく必要があります。


◎葉酸が不足するとどうなるの?

葉酸はDNAの合成・細胞の分裂を促進する働きがあります。つまり、細胞がどんどん作られる胎児の成長には葉酸の働きが必須なのです。

葉酸が不足することで、神経管の閉塞障害を起こしてしまう神経の先天異常が発生しやすくなります。無脳症や二分脊椎症と言った病気が代表的です。

他にも、先天性の心疾患や、血管障害を生じるリスクもあります。血管障害では、胎盤の血管にも影響し、胎盤が剥がれてしまう原因になったり、胎児の発育障害早産・流産の原因になる可能性もあります。

また、葉酸の不足は不妊の原因にもなります。

葉酸が不足すると、月経不順、排卵障害、黄体ホルモン分泌不全などが起こりやすくなることがわかっています。ある研究では、葉酸とマルチビタミンを服用した方と、服用していない方のある一定期間の妊娠率を比較すると、服用した人の方が高い妊娠率を示したと報告されています。また、葉酸の摂取は質の高い卵子が発育する可能性があることも報告されています。

このようなことから、葉酸は意識的に摂取していくことが重要です!



◎いつから意識して摂り始めればいいの?

赤ちゃんの神経系の機能が作られ始めるのは妊娠6週未満で、妊娠3〜4週目に神経の病気が発症すると言われています。なので、予防のためには妊娠の1ヵ月前くらいから摂取していくことをおすすめします。

よく、患者様から、「葉酸っていつまで飲めばいいですか」と質問を受けます。

積極的に摂取して欲しい時期は上記で書いた妊娠の1ヵ月前くらいから妊娠3ヶ月くらいまでですが、健康的な母乳を赤ちゃんに届けるためや、産後のママの回復のためにも妊娠中や産後も葉酸は必要です。



◎どれくらいの摂取が必要?

葉酸の必要量は時期によって異なります。それぞれの時期に必要な量を摂取していきましょう。

葉酸は自然食品に含まれるプロテイルポリグルタミン酸と、サプリメントに含まれるプロテイルモノグルタミン酸の2種類があります。

それぞれ代謝経路や利用効率が違うため、食事からの摂取に加えて、サプリメントなどで付加的に摂ることが望まれています。

では必要量については下の表をご参照ください。

スクリーンショット 2020-05-31 11.51.43



◎効果的に葉酸を摂取する方法は?

葉酸は水に溶けやすく、熱に弱いので、野菜やフルーツはできるだけ生で食べるのがベターです。鮮度が落ちると葉酸も減ってしまうので買ってきたら早めに食べましょう。

水洗いする時はサッと手早く行い、栄養素を逃さないようにしましょう。加熱する場合もできるだけ短時間で。茹でるよりも蒸す、油で炒める方が葉酸の流出を押さえ、溶け出したものも余さず摂取できます。

また、魚介類や卵などの動物性タンパク質に含まれるビタミンB12は、葉酸の働きを助けます。野菜と一緒に動物性食品を摂取すると、栄養バランスがよくなりますね!


最後になりましたが、女性だけでなく、男性にも葉酸って素敵な効果をもたらしてくれます。実は、葉酸の摂取によって、精子の奇形や染色体異常が20〜30%も低くなったと言う報告があるのです。

葉酸って女性に必要な栄養素ってイメージが強いですが、男性にとっても大切な栄養素ですので、妊活を始めるならご夫婦で摂取していくといいですね!

葉酸は赤ちゃんの先天的な病気を防ぐだけでなく、不妊にも様々な効果をもたらす、すごく大切な栄養素です。サプリメントなども併用しながら積極的に摂取しましょう!


ご閲覧いただきありがとうございました(^ ^)

サポートして頂けるとすごく嬉しいです(^ ^) レベルアップできるよう、参考書等にあてさせていただきます!