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【読書】『じょうぎ座γ流星群の約束』

青春ものに弱いという、自分の性格には薄々気づいていたけれど、この小説を読んで確信した。

森山ねこたろう『じょうぎ座γ流星群の約束』(星々ワークショップ2023優秀作)は、東京藝術大学の入試を控えた浪人生の生活を丁寧に描く。

二浪をして苛立ちを隠せない主人公の新(あらた)と、同じく二浪だけれどマイペースな瀧澤君の物語。二人の微妙な関係が気になり、あっという間に読み終えてしまった。

アートの予備校という未知なる世界を知れたのも楽しかったし、田園調布の街並みがリアルに描かれているのも素敵だ。

読み終わった後、この『約束』を曲にしたらどうなるのかなあ……例えば渡辺美里だったら……などと勝手な妄想にひたってしまった。

読後も楽しめるなんて最高のことだ、と思う。


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