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日本の食文化を未来へ繋ぐために。魚のサブスクはじめます。

東京出身、東京在住ながら5年前に福島県いわき市で地域商社を立ち上げ、2拠点生活をしているいわきユナイト株式会社の植松です。
いわきユナイトは福島の食を中心にプロデュース、販路開拓、卸売、EC運営を行っています。

コロナ禍が落ち着きを見せ始め、経済活動が戻りつつある中、ポストコロナ、アフターコロナを見据えた新規事業を夏頃から仕込んできました。

背景

食の欧米化やファストフード化によって、残念ながら、日本の伝統的な食文化は若い世代に継承されていません。
先日ヤフーニュースに掲載された「いぶりがっこ」の話題が記憶に新しいところです。(「いぶりがっこ、伝統の味ピンチ 衛生基準導入、高齢農家「何年できるか」 秋田」)
伝統的な食文化の中心的な担い手は60~70歳代。あと5年や10年で日本の多くの食文化が消えてなくなってしまうことが予想されます。
そうなると、生鮮品以外は、大手企業が工場で大量生産した食品しか手に入らなくなってしまい、食卓がとても味気ないものになってしまいます。

そこで今回立ち上げる事業は、福島県いわき市から、地方の小さいながらもこだわりをもって製造している「職人」に光を当てます。
伝統的な製法と食文化を未来へ繋ぐために、作り手にしっかり利益が残る適正な価格で仕入れ、お客様にとってぬくもりや彩りのある食卓を演出し、作り手とお客様の笑顔の連鎖を生むことで、持続可能な水産業、水産加工業の未来をつくることを目的とした事業です。

魚のサブスク?

新規事業は、いわきの魚を思いっきり味わって、人とのつながりを楽しんでもらうサービスです。

コロナ禍において、外食の機会が減って魚を食べる機会が減った方が多いと思います。また、人と話す機会や旅行の機会も大幅に減ったと思います。そんな「魚不足」「交流不足」「旅行不足」の方々にぜひ参加していただきたい魚のサブスクサービスです。

実際に自分でもいわきの魚を購入して自宅に常備するようになってからQOLがかなり上がってます。
魚といっても生の魚ではなく、干物や煮魚などが中心ですでに調理されているものを冷凍しているので、シンプルに焼くだけ、湯煎するだけで食べることができます。
デリバリーで注文するよりはるかに経済的で、美味しい食事をとることができます。

福島県いわき市沖の海は「潮目の海」と呼ばれ、【世界三大漁場】の1つです。親潮と黒潮がぶつかるポイントでプランクトンが豊富なため、脂ののった美味しい魚がたくさん取れる豊かな漁場です。
プロの方からはこのエリアで獲れる魚は「常磐もの」と呼ばれ、とても評価の高い魚です。

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新鮮な魚を刺身で食べるのも最高ですが、保存のためなど昔から様々な加工法が生み出されてきました。その1つが干物です。各家庭、各社それぞれオリジナルの味付け、干し方があり、当然味や食感も変わってきます。

厳しい目で魚を選び、その日の気温、湿度、風を読み、それぞれ独自の秘伝のたれ(調味液)に漬けた魚を、天日干し、一夜干しなどこだわりの干し方で仕上げていきます。まさに職人技です。
東日本大震災や原発事故の影響により、職人の数は大きく減ってしまいましたが、今なお「縄文干し」「味丸黒干」「ささ干」といったブランドは健在です。
今回の事業は、このような水産加工業者それぞれにスポットを当てて主役にするプロジェクトです。

具体的な内容は、いわきのおすすめの魚の加工品を毎月お届けするサブスク型のおまかせ定期便と、いわきに来てもらい体験や交流を楽しんでもらったり、東京でもオンラインでもイベントに参加していただくコミュニティ機能を兼ね合わせたサービスになります。(詳しくは後日お伝えします)

きっかけと想い

この事業をやろうと思ったそもそものきっかけですが、私が初めていわきを訪れた2014年11月まで遡ります。東京生まれ東京育ちの私はいろいろな地方に出張するのが好きで、その土地の美味しいものをいただくのが何よりも楽しみでした。

いわきに行く前のイメージはハワイアンズ・・・だけ、他に何があるのかまったく分からないまま訪問しました。
地元の方に連れて行ってもらったお店は海鮮を売りにした居酒屋で、出てきたのは、かつおがメインの刺身の盛り合わせ、メヒカリの唐揚げなど美味しそうなものばかり。
刺身は東京の居酒屋では味わえない肉厚な切り方で鮮度も抜群。
メヒカリを生まれて初めて食べたときのふわふわ食感は今でも忘れません。
(私のメヒカリ好きに関しては過去の記事をご覧くださいw)
メヒカリといい、かつおといい、まだまだ知られてない「いわきの美味しい」を全国の方に知ってもらいたいという思いでずっと事業をしてきました。

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私自身、いわきに通い、たくさんの人との繋がりができました。今ではいわきを「第2の故郷」と勝手に思っています。
新サービスでは、いわきのことを多くの方に知ってもらい、美味しい魚を食べてもらうだけではなく、魚を通じてたくさんの繋がりをつくり、関わってくれる方の人生を少しでも豊かにできるような取り組みにしていきたいと考えています。
そして、その輪が全国に広まって日本の食文化が見直されるきっかけにしていきたいと思います。

詳しくはまた後日ご紹介させていただきます。


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