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嬉しさ半分、寂しさ半分。

我が家のクレマチスは
今がちょうど見頃です。

毎年のことですが
蕾が膨らみ始める頃、
開花の2、3日前が
一番ワクワクします。

蕾は、少し濃いピンク色をしています。
優しい桃色とでも言いましょうか。
その色が何ともかわいらしくて、
私は大好きです。

その優しい桃色が
日毎に膨らんでいき、
ある日、パンとはじける。
一番星ならぬ
一番花を見つけたその日は、
もうそれだけで
幸せな気持ちになります。
それこそ、
生きていて良かった
と思う瞬間です。

こんなに嬉しいのに、
開花が進むにつれ、
何とも言えない寂しさに襲われます。
この光景が見られるのもあと数日…と。
それで、つい、
美しい花を目の前に 
しんみりとしてしまうのです。

嬉しいけれど、寂しい。
花期の短い花であればあるほど
そんな気持ちになります。

でも、考えてみれば
花期があるからこそ
その美しさが際立ち、
より大きな喜びや感動を
味わえるのかもしれません。
永遠に咲き続けたら、
そこにあることが
当たり前になって
花を愛でることを
忘れてしまうかもしれません。

その一瞬の輝きを味わい、
大切に思い、
感謝の気持ちを持って
最期を見送る。

ああ…私は
この営みを通して
一体どれだけたくさんの恩恵を
花々から受け取ってきたのだろう…

日曜日の午後
風に揺れる
クレマチスを見ながら、
そんなことを
しみじみと思いました。





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