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ドラマみたい… 昭和の喫茶店

[先日 マックの店内で…]


先日、相方と近所のauショップに行き(それぞれの旧くなったiPhoneの機種変更する為)その帰り道、簡単にお昼を済ませようと近くのマックに寄った。(午前中の一番乗りで行ったにも関わらず2台分もあったので手続きが昼過ぎまでかかってしまった)ちなみに、その店の外観は本家アメリカのマクドナルド1号店を模して作られたというお店。(1号店を模した店舗は他の場所にもあるようですが)残念なことに数年前に『形』が変わったんだけどね。

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以前撮った夜の写真。視点を右にずらせば店がマックのロゴに。数年前に屋根の上のでっぱりが外された


ま、店舗のデザインとかは、ど〜でもいいことなんだけど。この店は駅から離れたショッピングセンターの駐車場に設置されている店舗で、駅前のマックの客が比較的、高校生や若い人が多いのに対して、こちらは土日は小さな子供を連れたファミリーが圧倒的に多く、平日の昼間なんかはお年寄りも多いというローカルな店舗。で、なんだかマッタリしている。

…というのも、そのときも平日の昼間ということもあって店内は自分ら以外にお年寄り(ばーちゃん)4人のグループがいたのだが(オレからは斜め後方の席だったのだが、向かいに座ってる相方からは、ばーちゃんたちの様子がよく見えた)そのグループが、あろうことか自前のお菓子を食べ始めたのだ。

オレは視界に入らないから気にならないんだけど
相方は、ばーちゃんたちの『横暴』に釘付けになっていた(笑)

お店の人は気づいているのか?いないのか?
あるいはローカルルールがあって
お年寄りは特別に
持ち込みオーケーとか
… は、ないか(笑)

視界に入らないオレ。片や、ばーちゃんたちが気になって仕方ない相方


(くぼちー)
うああ!さらに別の菓子出してる!
ああ〜テーブル一杯に広げてるよ!
スゴイ…あれはまずいんじゃない…?
注意しなくていいのかなあ?(大汗)

振り返ってみると、確かにすごい(笑)
呆れながらも相方の『注意しなくていいのかなあ』の言葉を聞きながらオレはあることを思い出していた


(くぽりん)

ふふ…
そういえば、オレもさ〜
昔、一回だけ喫茶店でお菓子食べて
店の人に注意されたっていうか
叱られたことあるんだよ
高校生のときデート中に

(くぼちー)
ええ〜っ!何それ
カッコ悪いじゃん!

(くぽりん)
う〜ん、別にカッコ悪いっていう
感じでもなかったけどね
状況を詳しく説明すると〜

オレは相方に話し始めた



[喫茶店で叱られた話]


高校2年のクリスマスの夜
彼女と、たまたま入った喫茶店での話だよ
『いらっしゃいませ』って
店内には若いマスターが一人
メインストリートから外れていた店で
夜も遅くなっていたので客はオレらだけだった


で、注文して飲み物を待ってる間に
「これ、これ!」って
悪戯する子供みたいな表情をする彼女から
テーブルの下でチョコだかお菓子を渡されてさ
それを二人でこっそり食べたんだよね

付き合ってこそいなかったけど『いい感じ』のふたり


そのあとマスターが来て
飲み物をテーブルに置きながら穏やかな口調で
『お待たせしました』って…
そこまで言ったところで声色が一変してさ
ドスを効かせた声で

『みっともねえことするんじゃねえよ』
って凄まれたんだよ


(くぼちー)
うわ〜っ!
何それ!ドラマ〜?
ドラマみたい〜!
それで、すみませんとか謝ったの?

(くぽりん)
ん〜、どうだったかな?
いきなりだったんで「あ、はあ」みたいな
反応しか出来なかったかもしれない
そのあたりは、はっきり覚えてないんだよね
でさ、マスターはそれだけ言うと
スッとそのまま店の奥へ戻って行くんだけど
それはいいんだよ
でね、目の前の彼女見たら…
マスターの後ろ姿を鬼のように睨んでてさ

「 アイツ〜! ムカつくんだよ!」って
なんか、もう スッゲ〜怒ってるんだよね



(くぼちー)
わあ、いい雰囲気を邪魔すんな〜
って感じだったのかな(笑)

(くぽりん)
悪いのはコッチなんだけどね
なんかマスターに凄まれことも
インパクトあったんだけど
それより怒りまくる彼女に意表を突かれた
っていうか印象に残っちゃってさ〜
なんか恐縮するでもなく…
女子ってスゲ〜なって(笑)
ま、それだけの話なんだけどさ

(くぼちー)
う〜ん面白い
喫茶店のマスターが客に
『みっともねえことするんじゃねえよ』
って言うのもホントにドラマみたいだし
なんか昭和のドラマっぽい感じだよ
山田太一のドラマとかで
ありそうなシチュエーション
私のイメージではマスター演じてるのは
若い頃の宇崎竜童かな(笑)

(くぽりん)
あはは
山田太一っぽくはあるな(笑)
マスターは宇崎竜童って
感じではなかったけど(笑)
でも昭和っぽいのは確かに!
喫茶店のマスターに凄まれるなんて
今の時代じゃちょっとありえないと思うし
昭和の喫茶店だからってところ、あるよな〜
喫茶店自体、今とイメージ違うっていうか
店によっては怪しい雰囲気があったからなあ

ここまでが先日の近所のマックでの話。ちなみに食後さっさと店を出たので、お年寄りたちが、その後、お店の人に注意されたかどうかは定かではありません。



[昭和の喫茶店のこと]


自分にとって昭和の喫茶店といえば「高校時代(1976~78)の放課後は喫茶店に行く」ということが本当に多かった。部活とかの後だと時間も遅いから高校最寄りの駅前の喫茶店だったし、定時で帰ったときは池袋の喫茶店が多かった。ウチの高校は住所が文京区、豊島区、板橋区、北区の生徒が通っていたので寄り道ともなれば必然的に池袋となったのだ。行きつけの喫茶店も多かったので池袋の喫茶店に行くと同級生がいた!なんてことは日常のことだった。

ネットやSNSどころか、個人が持ち歩ける初期の電話すらまだ無い時代の喫茶店は、当時の高校生の溜まり場であり、デートの場でもあり、夜遊びした終電後の朝までの居場所だったりした(笑)

あと、バイト先も喫茶店だった

高3のとき、友だちと池袋の東口を出た正面にあった喫茶店でウエイターとしてバイトをしてたときにはウチの高校のいっこ下の後輩女子がウエイトレスのバイトで入って来たりもした。

そこのバイトは面白かったな。

夜遅いバイトだったから夕食どきには従業員やバイトに賄いが出るんだけど、休憩室でめっちゃデカい鍋に入っている茄子入りのカレーを自分でご飯によそって食べたりしてね。23時にバイトが終わってからは、いつも一緒にバイトしてた友だちと今度はゲーム機がある別の喫茶店に行って(また喫茶店か!笑)ゲームやってから終電前に家に帰ってた。(この頃って、喫茶店のテーブルがゲーム機になっていて、それでゲームをやってた時代なんだよね)

あ、それからデートでたまたま入った喫茶店が不良(当時の言い方で言えばツッパリ、今の言葉だとヤンキーか)で一杯だったとかもあったな。都内でもツッパリ高校生が多かった時代だったから。ただ、何だかんだいっても、あの頃は不良も硬派だったからね、そんな状況でも多少、気にはなるけど別に危険じゃない。

普通に喫茶店で『共存できた』(笑)

そんな光景も
昭和の喫茶店ならではの1コマ
だったかもね

不良たちがより危険な集団に変わっていく前の時代。今思えば平和な時代


ああ、なんか思いつくままに
脈絡のない記事を書いてしまった…

と思ったけど、始まりが
『マックでの、ばーちゃんたちの話』で
最後がコレって、いいんじゃないかな

だって、どっちもカップルで入った飲食店で
『ちょっと…』な集団に出くわしたって話だよ
これって上手くまとめたと
言えるんじゃない?(笑)


絵と文:久保マシン(Y)くぽりん


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