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卒論を経験して研究室や専攻が嫌になって、院進したくなくなったらどうすればよいのか

こんにちは、東大京大ナビです。実は私自身が「卒論を経験して研究室や専攻が嫌になって、院進したくなくなった」状態に陥ったものの、他に進路がないために無理矢理進学して研究室に通えなくなった経験があります。(京大院中退→東大院再進学の経緯はこのような理由からです)
皆さんにはこのような経験をしてほしくないのですが、今の研究室/専攻に進む以外の進路が見当たらない人も多いと思いますので、幾つかの選択肢を提示します。

前提として

このような事態に陥った場合、自身の進路選択を悔やむと思いますが、あなたは殆ど悪くありません。「卒論が本格化する前に院試がある日本の制度」が悪いです。始めてすらいないものを2年(or5年)延長するか否か決めなければならないシステムはおかしいですよね。
同時に教員や研究室も悪いとは限りません。研究室/専攻が嫌になるのは、まあ実際傍から見てもブラックなところもありますが、ミスマッチによってタスクの心理的負荷が大きくなっていたり、人間関係がうまくいかなくなったケースも多いです。

あなたが悪い点を挙げるすれば「他の進路をきちんと見ていなかった」ことが挙げられますが、実際難関大(主として理系)は「当然院進学はするよね。それもうちの研究室/専攻で」といった風潮が極めて強いため、それに抗える人がどのくらいいるかと言えばそんなにいないでしょう。
進学校の生徒(高校)が「当然大学進学はするよね。それもできるだけ難関大で」という雰囲気の中、高卒就職や専門学校進学を選びにくいのと同じです。

ただ、「卒論を経験して研究室や専攻が嫌になって、院進したくなくなった」今、これ以降の進路はあなたが決める必要がありますし、決めることができます。修論のこともう教員と話しているから・・・、春の学会に申し込んでいるから・・・、来年度の役割(TAとか部活のコーチとか)がもう決まっているから・・・。色々制約はあると思いますが、大学院生活が始まったらもっと進路変更における制約は増えます。一番物事のキリが良いのは今、学部を卒業するこのタイミングです。この春休みが勝負です。

学業で過度な心理的負荷がかかり鬱傾向になれば、当然「自分を売り出す」就活もうまくいきません。無理やり院進することは、院の2年(or5年)間だけでなく、ファーストキャリアまでも棒に振ることになりかねません。

「教員に反対されたから」それは進路変更をしてはいけない理由にはありません。人間は所詮自分の立場と経験からしか話をできないので、「研究室の人員を確保したい&他研究室からの評価がある立場」「大学院生活をうまく潜り抜けて職を得た経験」のある教員からしたら進路変更されるのは嫌かもしれませんが、学費を納めているのは我々学生側で、当然進路変更の権利はあります。その変更の選択肢を幾つか提示します。

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