町田・beans farm|愛される理由はプリンにあり
ドリンクやスイーツが魅力的に映しだされた写真がずらりと並ぶ、beans farmのInstagramアカウント。わたしをみて! といわんばかりのフォトジェニックな装いに惹きつけられて訪れました。
beans farm(ビーンズファーム)
2023年12月に創業27周年目を迎えたbeans farm(ビーンズファーム)は、重厚感と温もりを感じる木材が使われる、立派なログハウスのカフェです。
両親がオープンしたbeans farmを現在の店主である息子さんが引き継ぎ、2020年10月にリニューアルオープンしました。看板メニューであるプリンは、お店のリニューアルをきっかけに仲間入りしたメニューです。
最寄りの鶴川駅から徒歩約25分と離れた場所にあるので、車で訪れる方向けに駐車スペースを6台分備えています。
この日、Instagramで紹介されていた期間・数量限定メニュー「いちごのプリンアラモード」と、きまぐれメニュー「きまぐれマフィンのっけプリン」がメニューに加わっていました。
スイーツメニューだけではなく、ドリンクメニューも豊富。コーヒーのほかに、フルーツジュースやフロートなども選べます。
クラシカルな装いのプリン
プリンアラモードと迷ったものの、お店の看板メニューであるプリンだけをじっくり味わうために、プリンとコーヒーのセットを注文しました。
Instagramの公式アカウントをみると、プリンをはじめとしたスイーツの印象が強いですが、実は自家焙煎豆を扱う本格派のコーヒー店です。
「ビーンズファームブレンド」のほかに11の銘柄があり、浅煎りから深煎りまでさまざま。それぞれテイストが紹介されているので、好みの味わいを選びやすい親切なメニューです。
カラメルたっぷりのプリンといい、クラシカルなシルバーの器といい、120点のビジュアルです。
beans farmにはプリンアラモードやプリンアフォガードなど、限定メニューを含めてプリンをメインにしたラインアップを展開しています。季節にあわせて焼き加減や配合を工夫することはあっても、プリンのレシピはたった1つ。beans farmを支えているといっても過言ではないくらい、自信のあるレシピをもとにつくられています。
スプーンでプリンをすくう段階から、硬めプリンならではの質感が手に伝わってきます。ねっとりと重みのある食感ながらも、なめらかな口どけ。たまごのうまみとコクを存分に感じられ、追求しつくされたのがわかる味です。このプリンがベースなら、ほかのプリンを使ったスイーツもまちがいなくおいしいといえますね。
こんもりとトッピングされたクリームは、お菓子チックな甘さ。コーヒーに負けないくらいダークブラウンのカラメルがほろ苦く、ほんのり酸味を感じる大人の味なので、甘いクリームをあわせてもくどくありません。クリームと一緒に口に運べばスイーツ感が倍増。ビターな味わいと2つの表情を持ちあわせています。
選んだのは、ケニア・トップクィーンアリーヤ。中深煎りです。運ばれた瞬間にいい香りが届き、自家焙煎であることもあいまって期待がふくらみます。
しかし、ひと口味わってみると、鋭さのある酸味が舌を刺す味わいにショック。ネルドリップならではの丸みのあるやさしい口あたりよりも、フルーティとは言いがたい酸の角が気になり、コクや甘味の印象が薄れてしまう後味です。
こだわりが注がれたプリンが好印象だった分、とげのあるコーヒーにがっかり…… おいしさのふり幅に戸惑いながらお店をあとにします。コーヒーがもつ「いい酸味」について、勉強と経験を積もうと思えるきっかけになりました。
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