ハサミと紙とITビジネス
実に数年ぶりに小田急多摩線から京王線に乗り換えたのですが、特に意識することなくスイスイ乗り換えることができました。駅の導線がいいのでしょう。
利用者の多くは電車を便利な利用手段と考えます。移動はしたくないがぜひこのような電車に乗りたいというのはレアでニッチ。端的にいうと利用者の多くは移動時間を買っているわけです。
これは当たり前の話に聞こえますが、ITの世界はどうでしょうか。顧客は自社の経営課題を解決したいのであり、その手段として有効ならITも使うというのが自然です。
確かにITは面白いものです。しかし、ビジネスにおいてそれは手段のひとつにすぎません。この信念は小学生の頃に「コンピューター、ソフトがなければただの箱」という一節に出会ってから常に意識して来たことです。AIチームを持つようになってからも「イシュードリブン、クライアントファースト」を何度も唱えて来ました。
テクノロジープッシュでもコンセプト主導でもなく、いかに顧客のペインポイントを捉えて解決するか。ひいては市場機会を発見するか。
ハサミと紙を必要とする顧客にAIを持っていくようではいけませんし、ハサミと紙では売上が小さいからといって文具セット一式を売りつけるというのもどうかと思います。ハサミと紙から出発してその背景にある課題を見つけるのが大切だと私は考えています。
ただ、そこにたどり着くにはお互いに労力が必要です。単純に「お困りごとはなんですか?」と尋ねてすぐに正解を得られるようなものではない、ということを身に染みて実感しており、日々鍛錬を重ねています。
この学びの過程をnoteにアウトプットしていますので、気になった方はぜひ。
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