見出し画像

噂話やゴシップ、陰口を言わないだけで認知症予防になる

噂話、ゴシップ、陰口などを好む人は、そうでない人に比べて認知症になるリスクが3倍に跳ね上がるという研究結果がある。

逆に言えば、これらを避けるだけで認知症予防になるということになる。

だから、噂話やゴシップ、陰口を言わないようにしよう。


――― と言っても、多くの人たちはこの手の話が大好きだ。

正確には「他人の」噂話やゴシップ、陰口が大好きなのだ。

何の確証性もなく発信元も不明で、自分がその場に居合わせたわけでもないのに、さも真実かのように信じてしまう。

しかも、大抵の場合はどうでもいい話ばかりだ。

ワイドショーや週刊誌、インターネット上で散りばめられている話は、別に日常生活で必要なことは一切ない。

それなのに、多くの人たちは「え、何々?」と飛びつく。




このブログで何回か書いたが、私はニュースを意識的に見ない。

自宅にテレビがないし、仕事や興味のある分野など必要だと思う情報だけ収集している。媒体は主に書籍かインターネットだ。

何だか意識高い系と言われそうだが、問題なく十分に生きている。

一方、出先の待ち時間や職場でたまにテレビを観ることはあるが、そのたびに改めて自分にとって必要な情報は少ないと思う。

また、世の中に流れている情報と呼ばれるものは、本当にネガティブな内容が多いということも感じる。

これだけ毎日のように社会問題や経済不安、事故や事件などを受動的を浴びていると、メンタルが悪い人たちが増えることに納得してしまう。

しかし、それでも多くの人たちは、メディアから流れてくる音声や文字、音楽などが必要な情報であり、それを知っておくことが生活にとって当たり前であると思い込んでいる。

それはまるで、肉体が衰弱しているのに気づかないまま、高負荷な筋トレをするようなものだと思う。

人生がうまくいかない、メンタルを病んでいるという人たちは、たぶんニュースやワイドショー、どうでもいいネット情報を避けるだけで、多少なりとも回復するのではないか。




噂話やゴシップ、陰口などは何もメディアから流れてくるものだけではない。職場内やちょっとした雑談でも、当然のように繰り広げられる。

「営業の〇〇さん、実は✕✕なんだって」

「取引先の△△会社、業績が危ないんだって」

こうした話はどの業界、どの職場でも湧いてくる。一体どこから聞いた話なのか分からないが、この手の話が大好きな情報通は確実にいる。そして、噂話、ゴシップ、陰口などに乗っかる人たちも確実にいる。

辛辣なことを言うが、この手の話が好きな人たちはIQが低いと思う。

なぜならば、この手の話は頭を使わず、感情だけで話ができるからだ。

しかも、色々な分野の話ではなく、ほぼ類似のどうでもいい内容なので、言ってしまえば「いつも同じ話をしている」という状態である。

つまり、噂話やゴシップ、陰口などが大好きな人たちは、頭も使わない同じ話を、日々繰り返しているのである。

あれ? これって何かに似ていないか?

・・・そう、認知症の症状に似ているのだ。

この手の話が大好きな人たちは「認知症になりたくないねぇ」とか言ってるかもしれないが、実際には認知症の症状と同じことをしているのだ。




ちなみに、噂話やゴシップ、陰口などは、それらを面白がっている人たちでも、本人のメンタルや振る舞いに悪影響を及ぼしていると思う。

どうやら脳というのは、良いことも悪いことも、意識や言葉にすることによって潜在意識に植え付ける仕様があるらしい。

つまり、噂話やゴシップ、陰口と言った「他人の悪口」を言うたびに「自分も同じようになるかも」という不安を脳にインプットしているわけだ。

それはまるで、とても美味しい毒を食べているようなものだ。

それは果たして、良いことなのだろうか?
このまま続けていて、メンタルも肉体も向上するのだろうか?

別に「良い言葉を使いましょう」「ポジティブな考えをしましょう」とまでは言わない。

しかし、自分にとってどうでもいい噂話、ゴシップ、陰口といった「他人の悪口」を吐くことは避けたほうが良いことは言うまでもない。




ここで困ったことが1つある。
それは「問題」と「悪口」の境界線が曖昧になることだ。

例えば、介護において認知症の利用者が「同じ話を繰り返す」とか「夕方になると自宅にいるのに『帰る』と言って外に出ようとする」という症状があるとする。

介護の仕事では、このような症状も踏まえて「今日●●さんは、5分前にご自分が言ったことを何度も何度も繰り返しておりました」とか「これから夕ご飯の時間と言っても『帰る』と言って、スタッフが慌てて止めました」といった申し送りがある。

これは申し送りや引継ぎという介護業務の一環であり、これからの支援を考えるうえでの情報であり、1つの「問題」という見方もある。

一方、これが申し送りではなく、スタッフの休憩中にすることもある。この場合は「今日も●●さん同じ話ばかりして、気が狂いそうだったよ」「忙しい時間帯になのに、毎日『帰る』って外に出ようとするのは迷惑だわ」とか言う言葉が出る。

当人たちは「問題」として言っているつもりかもしれないし、ガス抜きや共通認識として盛り上がるわけだが、これはこれで噂話やゴシップ、陰口という「悪口」と同じ部類ではないかと思う。

つまり、介護で「問題」のつもりで「悪口」を口にするたびに、介護を行っている人たちのメンタルは悪くなってしまうということを示唆している。

引いては、認知症の方々の介護を行っている人たちが、認知症の一途を辿るという悪循環を引き起こすということでもある。




――― 本記事を読まれた方の中には「考え過ぎだろう」と思われた方もいらっしゃるかもしれない。

しかし、実際に噂話やゴシップ、陰口と言った「悪口」だけでなく、ネガティブな言葉や意識を続けることで脳やメンタルに良くないことは、現代医学で証明されつつある。

他人の悪口を言うことで、自分という存在を何となく正当化できた気になったり、「問題」という建前で不満などを吐き出すことで自分の鬱憤を晴らすことができると思っているかもしれない。

しかし、そんなことはない。

「他人の悪口はメンタルに良い」「噂話やゴシップは幸福感が継続的に増す」「陰口を言うことで人間関係が円満になる」なんて研究結果はない。
たぶん、それが全てだと思う。

せめて、職場の隅であーだこーだと他人の悪口を言う癖はやめた方が良いと思う。職場や特定の誰かの「問題」を言っているつもりかもしれないが、それはただ自分のメンタルを蝕むだけである。

そんなものに関わっている暇があれば、天気の良い日なら外に出て散歩したり、良い言葉が書いている本を開いたり、自分が大好きでニヤニヤできるコンテンツを眺めよう。そのほうが有意義というものだ。


ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?