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【読書メモ】THE MODEL

マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセス(だと長いので以下フロント部隊と記載)における、組織づくりや体制づくり、プロセスの可視化、キャリアモデル、KPIなど、幅広い内容が記載されています。

著者のOracle・Salesforce・マルケトと渡り歩いてきた経験と知識が凝縮されていてとても勉強になった一冊です。

現状どんなビジネスでもフロント部隊の人たちとともに取り組んでいくのはもはや当たり前です。

組織でビジネスに取り組んでいる人(特にBtoB)は、どんな職種であっても読んでおいた方が良いと感じました。

個人的にはパズルを解く1本の線第3部プロセスのチャプターは興味深かったです。

ざっくりまとめ

・ビジネスにおいて最も重要な再現性をテクノロジーの活用で高めるためにもプロセスの可視化をする
・マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスの体制モデルはキャリアパスにも通じていた
・分業から共業(協業ではないのがポイント)へ、売上を上げるためのプロセスは組織全体で統括して見る
各部門毎の課題を解決するではなく全体として1つだけ存在するボトルネックを特定しパフォーマンス指標を管理する

感想・メモ

各フロント部隊の概要などもまとまっていて、そこの知識がなくても読んでいる内にキャッチアップできる。

とにかく数多くの見込客と話すことで製品知識、ヒアリング能力、オブジェクションハンドリングなど基本的な営業スキルを身につけることができる。

EBRになると、まったく興味がない相手に関心を持ってもらうプロスペクティング(顧客発掘)のスキルを磨く、などなどステージによってスキルが明確に違うのは、当たり前だが良い気づきになった。

各プロセスを担う部門のパフォーマンスを評価する中間指標を設定し、どこがボトルネックなのかを把握し、すぐに対策が打てる。

あらためてビジョン・ミッション・バリューの説明があったが、簡潔でわかりやすい。

・ビジョン・・・目的とする場所
・ミッション・・・なぜそこへ行こうとするのか
・バリュー・・・行動を決める価値基準

売上を上げるためのプロセスがループ状になっているというのは、バリューストリームマップの概念に近い印象を受けた。

ザファー・シェリフの洞窟探検実験によると、グループに分かれると人は敵対しやすくなる。一方で関係性を良好なものにするには共同作業による共通目標の達成が有効。

カスタマーサクセスに向いている人材とは、

・「活用支援」と「契約更新」のリソースは分けて考える
・社内のハブになれる人が成功する
・「顧客に教える」ではなく「顧客に学ぶ人」

社内のハブになれる人が成功する、というのはとても共感できて個人的にはここの役割になるようにイメージして日々の業務を行っている。

最近米国ではCRO(チーフ・レベニュー・オフィサー)という会社全体の売上に責任を持つ立場の役職が増えているらしく、マーケティング、営業、インサイドセールス、コンサルティング、カスタマーサクセスなど売上を生み出すプロセス全てに関わる。

協業ではなく共業という表現が印象的だった。自分達の仕事だけをこなしていれば良いということは決してない。売上を生み出すプロセスの流れを1方向だけにするのではなく、その流れの中にフィードバックの流れを作り逆のループを作り出すことが重要。

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