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西武ユニフォーム変更の可能性を探る特集 〜西武 2023年新ユニフォーム予想【前編】〜

現在短期集中型でお届けしている「ライオンズユニフォーム再考=最高サイコー」シリーズ

西武のレプリカユニフォーム類が突如セール対象となったことに端を発し、にわかに勢いを増していたライオンズブルー至上主義への警鐘&牽制的なメッセージを込めた第1回「ライオンズブルー至上主義へ、ユニフォームオタクからの上申書」。

そこで個人的に掲げた「レジェンドブルー“擁護”派」の立場から考えた「理想の西武のユニフォーム」をご紹介した第2回「これぞ理想のユニフォーム! 〜西武編〜」。

そして、フェーズ1のクライマックスに向けて今回お送りするのが第3回「西武ユニフォーム変更の可能性を探る特集 〜西武 2023年新ユニフォーム予想 前編〜」だ。

前2回では触れてこなかった、「実際のところ、ユニフォーム変更はあるのか?ないのか?」「あるとしたらどんな変更になるのか?」という部分を様々な角度から掘り下げていこうと思う。

因みに、以前日本ハムの2022年新ユニフォームについての予想を記事にしているので、私の予想がどれだけ当てになるのかの判断材料にして頂いてもいいし、して頂かなくてもいい。多分ならない。

そもそも変更はあるの?ないの?

まず、結論から述べることとするが、私個人の予想としては、西武がこのオフにユニフォーム変更を行う可能性はどちらかと言えば低いのではないか、変更するにしてもあくまでマイナーチェンジに留まる程度のものだろう、と考えている。

もちろん確定的な話がメディアなどで出ている訳ではないので、周辺領域の動向から探るしか方法はなく「あくまで今のところは」という注釈ありきでの話であることには留意されたいが、そんな気がしている。

以下、そういう考えに至った経緯を記す。

サプライヤー変更の動き

ユニフォーム類がセールになった理由について、考えられることはデザイン変更以外にもある。

過去の記事で既に言及した内容ではあるが、つまりはサプライヤーの変更だ。

現行モデルのサプライヤーであるマジェスティック・ジャパンのブランドサイトが消滅していることが確認されているため、来季以降何かしらの形でサプライヤー変更が行われることは決定的。

サプライヤーを変更する以上、今季までのマジェスティックブランドのレプリカユニフォームをそのまま売り続けることはできず、当然セール(在庫処分)の対象となる。

セール開催の目的が在庫処分であったとして、必ずしもデザインの変更が主たる要因とは言えない。

サプライヤー変更=デザイン変更ではない

しかも、西武は「サプライヤー変更に伴うユニフォームデザインの変更」を1度しか行ったことがない。

便宜上、埼玉移転以降の球団史に限定して話を進めさせてもらうが、2001年にホームユニがデサントからナイキへ変更、翌2002年にビジターユニがホームユニに追随。そして2016年にナイキからマジェスティックへ変更し、現在に至っている。

この際行われたデザイン変更と言えば、2002年にビジターユニがデザインを大幅変更したのみで、その他はロゴや背番号の書体などといった細部の仕様変更に留まっている。

1996年のビジターユニ変更、2004年のホームユニ変更、2009年のデザイン一新、2015年の変更などはサプライヤー変更とは無関係であった。

西武のユニフォーム史においては、必ずしもサプライヤー変更=デザイン変更ではないため、今回に関してもサプライヤーが変更されるからと言ってデザインも変わるとは言い切れないのだ。

ビジターユニはサードユニからの“昇格”で採用されている

ユニフォームの変遷を辿ると、西武という球団は同じデザインのホームユニを長期間使用しつつ、ビジターユニは比較的短いスパンで変更するという傾向にあることがわかる。

いわゆる「黄金期ユニフォーム」と呼ばれるユニフォームも、ホームユニが1979-2003年と長く使用された一方で、ビジターユニは1996年、2002年と2度のデザイン刷新が行われている。

現行モデルを見ても、ホームユニは2015年から(基本のデザインは2009年から)同じデザインのものが使用されているのに対し、ビジターユニはホームと共に一新された2009年から数えて3モデル目だ。

そのため、ホームユニは変わらずともビジターユニは何かしら変更があるのではないか、との予測を立てることはできる。
私自身もその線は割とあると思っている。

ただ、ここ最近の西武のビジターユニは前モデル・現モデルと2型連続で「サードユニフォームからの“昇格”で採用されている」という共通点があるのだ。

前モデルは2013年にサードユニ(通称・埼玉ユニ)として採用された後、2015年よりビジターユニへ昇格。
現モデルは2019年にサードユニとして採用された後、2021年よりビジターユニへ昇格している。

この流れに沿えば、現在の西武はサードユニフォームを採用していない、言わば次の“ビジターユニフォーム候補”が存在しない状況にある。

もちろん、この形式を球団が意識的に採っているのか、単に気まぐれ的に続いているだけなのかが分からない以上、必ずしもサードユニからの昇格でないとビジターユニの変更は行われないとは断定できない。

しかし、状況的に見れば「ビジターユニの変更が行われる」との予測を立てるには微妙な環境下にある、とも言えるのではないだろうか、というのが私の見立てである。

因みに、この「サードユニからの昇格」には以下のような法則がある。

2009年 新ユニ発表
4年
2013年 サードユニ導入
2年
2015年 サードユニがビジターユニに昇格
4年
2019年 サードユニ導入
2年
2021年 サードユニがビジターユニに昇格

これに倣うならば、2025年に新しいサードユニが導入され、2027年にそのサードユニがビジターユニに昇格すると予測できるのだが、果たして。

監督交代との関係

西武はこのオフ、6シーズンに渡って監督を務めた辻発彦監督が勇退し、そして松井稼頭央ヘッドコーチが満を辞して監督に就任した。

「ミスターレオ」の異名をとるなど、まさにライオンズのスターであった同氏の監督就任ということで、一部ファンの間では「これを機にユニフォームを変えるのでは?」という気運が高まっている。

そこで、西武の監督交代とユニフォームとの関係を調べてみたのだが、埼玉移転以降では2004年に伊東勤監督就任に伴って行われたホームユニフォーム一新の一例のみ。
それ以外の変更はメーカー変更やマイナーチェンジ、サードユニ追加に至るまで、全て監督交代とは無関係に行われているのだ。

もちろん、「松井稼頭央監督就任」が西武球団およびファンにとってどれほど重大なニュースであるか、ということを踏まえると、このような前例主義的な考えに果たして意味があるのかと思わなくもない。

これまで以上に「あくまで参考程度」の話ではあるが、一つの要素として書き置いておくこととする。

ファンクラブ特典から読み解く

公開されている2023年ファンクラブの入会記念品の内容を見るに、チームカラーやロゴなど「球団ブランド」の根幹に関わる部分に関しては特に変化はないようだ。

引用:埼玉西武ライオンズ

前回、前々回としつこいほどに繰り返している話だが、現行のチームカラー(レジェンドブルー)やチームロゴは気まぐれで持ち込まれたものなどではなく、球団の持つ歴史を踏まえて作り込まれ練り上げられた、文字通りの「ブランド」である。

やはり、そうそう簡単に変更できるものではない。

となると、もしユニフォームに関して何かしら変更があるとしても、少なくともある一部のファン層が期待しているようなレベルの大幅なデザイン変更はなさそうだ。

なお、サプライヤー変更については、ここで詳細に確認することができる。
例年であればマジェスティックの「M」マークが掲出されていたであろう部分が、ファナティクスの「F」マークになっているのだ。

余談だが、「ファナティクス」と「マジェスティック」はファナティクス社が権利を持つ自社ブランドと傘下ブランド、という関係性なので、厳密には「サプライヤー変更」というよりは「ブランド移行」という表現の方が相応しい。

セール期間後は通常販売継続

前述したセール期間中に書き始めたこの記事であるが、チンタラ書いているうちにセール期間が終了。

そして現在、ユニフォームがどういう扱いになっているかと言うと、通常価格に戻って普通に販売が続けられている
一部サイズ欠け等はあるようだが、「在庫処分」などと言われていたことを考えると違和感が残る状況だ。

そもそも冷静に考えれば、果たして予め期間が設けられた「在庫処分」なんてものが成り立つのかという話。
在庫処分などではなく、本当にCS進出へ向けた一大プロジェクトだったのではないか。

実際、10月末から新たに開催されているセールは期限が明記されておらず、そういう意味ではこちらこそが真の在庫処分であると見る方が自然である。

なお、こちらのセールに関してはホーム、ビジターともにレプリカユニは対象外(限定ユニのみ)。
通常ユニフォームを「在庫処分」する様子は現状見受けられない

それでも残るユニ変更の可能性

以上のことから大幅なユニフォーム変更はなさそう、と考えている訳であるが、それでもまだまだ確信を持って「ユニ変更はない」と言うことができないのが現状だ。

受注レプリカ&オーセンティック受注期間短縮

本来11月末までの予定となっていた全選手対応のレプリカユニフォーム及びオーセンティックコレクション(ユニフォーム、キャップ、ヘルメット)の受注期間が10月上旬へと変更された“事件”。

およそ2ヶ月もの大幅な期間短縮ともなると、流石に何かあるのではと思わざるを得ない。
もちろん、これに関しても単にサプライヤー変更(ブランド移行)の一環だろうと考えることもできなくはないが、必要以上に勘繰ってしまうのが人間の性だ。

また、ヘルメットに関してはミズノ製であり、マジェ→ファナ移行とは関係がないはず。にも関わらず受注期間が前倒されるということは、やはりデザインが変わるのだろうか?

「10月上旬への変更」を9月末に発表する、という段取りもまた勘繰りポイントである。

佐藤龍世の新ユニフォーム

先日、今オフに日本ハムからのトレード移籍で西武復帰を果たした佐藤龍世選手が、秋季キャンプ中に行われた紅白戦に「齊藤誠人選手から借りたビジターユニ+前回在籍時に使用していたヘルメット」で臨んだことが話題となった。

引用:スポニチ

トレード相手として日本ハムへ移籍した山田遥楓選手、同じく今オフにトレードで移籍した阪神の渡邉諒選手、髙濱佑仁選手、日本ハムの江越大賀選手、齋藤友貴哉投手らが全員新しいユニフォーム姿で新天地でのキャンプに参加していることを考えると、西武の佐藤選手のみがユニフォームを用意されていないのは少し異様だ。

本人が取材に対して「来春のキャンプまでには新しいユニフォームが届くと思う」と答えており、逆説的に今キャンプ中に支給されることはないことを示唆していることから、これをユニフォーム変更の根拠として取り上げているファンも少なくない。

ただ、これに関しては西武が移籍後即秋季キャンプに参加する選手に対してこれまでどういう対応をしてきたか、ということも考慮に入れる必要がある。
もしこれが西武のスタンダードなのだとすれば、これをユニ変更の根拠とすることは難しい。

調べてみようと思ったが、流石に骨の折れる作業で今回は断念。
何か情報をお持ちの方はお知らせ頂けると大変ありがたい。

ファンクラブ入会記念品のユニフォーム

先ほど、ファンクラブ入会特典から「メインのチームカラー及びロゴなどの基本デザインに関しては変更はないだろう」と考察したが、実はあえて触れなかったポイントがある。

例年であれば、この入会記念品の中に含まれているはずのユニフォームジャージが、2023年度の記念品として現在公開されているラインナップの中にない、という点だ。

調べた限り、現行デザインになった2015年度以降、ユニフォームがラインナップに入っていなかったことはない。
それが突然なくなったのだから、怪しく思うのも無理からぬことだろう。

因みに、その2015年度の入会募集要項を見ると、しっかりデザイン変更を行うことを明記した上で、デザインは伏せた上で、ユニフォームを記念品のラインナップに盛り込んでいる。

「写真で紹介」のページ更新&ストアでの実物展示も、ユニフォームデザインの発表後に行われた。

その点、今回の2023年度募集分に関しては、既に「写真で公開」のページ更新&ストアでの実物展示が行われている。

だからと言って、ユニフォーム変更があるともないとも言える訳ではないが、実に怪しい。

先述した受注期間の問題とも関連するが、デザイン変更の有無云々はともかく、サプライヤー変更(ブランド移行)の面でかなりゴタついているのではないか、と思わざるを得ない。

後編:ライオンズブルー復活の道を探る

ここまでは、周辺領域の動向からユニフォーム変更の可能性があるのかないのか、ということについて考察してきた。

さて、ここからはする/しないの話は一旦置いておくとして、もしするとしたらどうなるだろうか、という点について言及していきたい。

…ところであったが、この時点で文字数が5000をゆうに超えてしまったので、今回は前後編に分けたいと思う。

以前ある記事で「前後編に分ける」と言ったものの、後編の更新をサボった挙句、タイトルから【前編】の文字をしれっと消した前科のある私だが、今回ばかりは必ずや後編をお届けすることをお約束したい。

もしユニフォーム変更があるとして、おそらく今月23日に開催されるファン感が発表の場になるだろうと思うので、それまでには何とか書き上げるつもりだ。

西武のユニフォーム話となると、避けては通れないのがライオンズブルー問題。
この一連の盛り上がりも、結局のところ「ライオンズブルーが復活するのではないか」という淡い期待を抱く人が少なからずいるからこそのものだと言えるだろう。

果たして、ライオンズブルー復活の可能性はあるのだろうか。

時間に限りはあるが、出来る限り丁寧に考察して行きたいと思う。

「他にもこんなことが考えられる」「こんなだったらいい」など、ご意見ありましたらありがたく頂戴いたします。

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