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商店街シリーズ

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駅に続く商店街を中心に、行き来の中でちょっとずつ関わりあう人たちの出来事をそれぞれの視点で書くショートストーリー集です。
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#400字小説

『自己紹介』商店街シリーズ第3話

『自己紹介』商店街シリーズ第3話

オレンジのカーディガンが似合う彼女はいつも同じ電車にいて、同じ駅で降りる。
時々目が合う。お互いにスッと目線をそらせるけど、彼女も僕の存在に気付いていると感じていた。
ある日、電車を降りて改札に向かう途中、肩にリュックを引っ掛けた男が駆け足で階段を登ってきた。
危ないなぁと思ってすれ違った直後、リュックが彼女にぶつかった。
男と彼女はあっと振り返って見合ったが、よほど急いでいたのかリュックの男はそ

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『スミレ』商店街シリーズ番外編3

『スミレ』商店街シリーズ番外編3

歩道の隙間に咲く小さな青い花を見つけて僕は立ち止まった。渋谷を行き交う人の中で危うく転びそうになった僕を、誰かの手が支えた。
「大丈夫かい」大きなリュックを背負ったお兄さんが言った。「あの花が」と指さすと、お兄さんは僕の肩を抱いて「よし、一緒に行こう」と励ました。
ふと周囲に空間ができた。「さあ君たち、行って」スーツ姿の太ったおじさんが、迷惑そうな視線や体当たりを一人で受けとめながら立ちはだかって

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