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5G 不都合な真実

お疲れ様です。けいえすです。

2020年2Qになり、各社から5Gの回線サービスや、5G対応端末が続々と発表されています。

NTTドコモ
au
ソフトバンク
楽天モバイル

既に各社それなりの契約を獲得しているとニュースリリースされていますが、契約者がなぜ契約に至ったのか聞きたい

また、昨日記事のMaaSにおいても似たようなことが起きていましたが、キャリア各社がその特需を見込んで騒ぎ立て、それをメディアが拡散し、5Gという言葉が過剰な期待感を持たれて広がっているように見受けられます。

5G 不都合な真実

まず5Gとは?耳にタコができるほど、そこかしこで聞いているかもしれないが、以下のような図で5Gは頻繁にPRされているかと思います。

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超高速大容量通信 1Gbps→20Gbps
超低遅延     10ms→1ms
超同時多接続   10万デバイス/km^2→100万デバイス/km^2

確かに速くて、遅延せずに、たくさんのデバイスがつながるようになるので、なんだか期待が持てそうです。ですが、5Gは我々の暮らしにどう影響を与えるのか?もっとに言うと、5Gスマホは我々の暮らしをどうアップデートできるのか?

2時間の映画を3秒でダウンロードするために、わざわざ高価格な5Gスマホを買いますか?

買い替えませんよね。今の4Gスマホでも1分か2分でダウンロードできます。

そうです。各キャリアは一生懸命に5Gになるとスゴイ!といった、超抽象的なCMを打っていますが、一般コンシューマが5G化されることによる恩恵はありません。(キャリアのスマホという意味で)

キャリアに騙されていけません。

4Gが広がった2010年代は何がきっかけで普及したのか?iPhoneです。iPhoneという革新的なデバイスにより、3G以上のデータ通信を必要とし、高速かつ大容量で通信できるネットワークが必要になりました。

iPhoneのような超革新的デバイスが生み出されるか、あるいはサービスが出てこない限り、一般コンシューマが5Gデバイスを持つ必要は無いと私は考えます。


5Gの本質的価値

5Gの本質的価値は、一般コンシューマの持つデバイスにはなく、産業界における利用にあります。

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上記の図のように、モバイルネットワークは1Gから10年周期で進化してきていますが、4Gは特にコンシューマの領域において飛躍的な発展を、iPhoneという発明によって成し遂げてきました。

これに対し、5Gは産業界での利用拡大が広がると見てITの世界では注目をされています。

超低遅延 × 超同時多接続

大規模な工場やプラント内での活用検討が進んでいます。大量の機械と同時に繋がり、一つ一つの動作指示も遅延することなく、遠隔かつ無線ネットワークで実現することが可能となります。

FAロボット大手のファナックと、NTTドコモ、日立製作所の実証実験。


超高速大容量通信 × 超低遅延

医療の世界での活用が期待されています。CTやMRIの撮影画像をはじめとする、医療データは1GBを超える大容量となることがしばしばありますが、5Gになるとタイムラグなくデータ転送が可能となります。

また手術での活用検討も進められており、広島大学とNTTドコモは5Gで治療室と遠隔地にある医局を接続し、リアルタイムでの遠隔手術支援を行う実証実験に成功したようです。


このように華やかさには欠けますが、産業界での利活用は着実に歩みを進めている状況になります。また、DXに向けての地盤となるということで、各社は5Gの活用の検討を進めているような状況です。

政府や自治体も、経済の起爆剤になることは間違いないので、補助金事業も盛んにおこなわれています。


ローカル5G

5Gを語る上でもう一つだけ押さえておいてもらいたいキーワードとして、ローカル5Gというものがあります。

ローカル5Gとは、企業や自治体がキャリアに頼らず自前でつくる5Gネットワーク環境のことを言います。

ローカル5Gのメリット
①通信環境を占有できる
②災害・緊急時の通信手段確保ができる
③柔軟な通信エリアをつくることができる

発表されている5Gの性能は、あくまで理論値であり実測値とは異なります。自社での利用において5Gの価値を最大限享受しようとすると、キャリア網ではことたりず、自前で準備することが最も近道となるのです。

富士通の動画とHPが分かり易いので、こちらをご覧ください。

上述した、工場や病院での5G活用においてローカル5Gは非常に有効打であることがわかります。


このように、5Gは産業界での利活用の期待が為されていますが、一般コンシューマがその恩恵を実感できるのはまだ先となりそうです。

キャリアも5Gへの投資キャッシュを早く回したいので、ショップも販売奨励金をばらまき、5Gの契約を進めてくるでしょうが、アーリーアダプターな人以外はまだ様子見でよいかと思います。

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