コントロール。

私たちは細かくいろいろな部分を
自分の「思うように」動かしたくなります。

これはこっち、
あれはこう、
ここはこう動くんだった。

動く時に自分の理想通りに
動かしたくなりますが、
アレクサンダーテクニークは
まったく逆の方向を持っています。

大元のことが起こっていさえすれば、
大抵のことはうまくいく。
このように考えます。

実際そのようになります。

大元のことって、いつも言っている
「呪文」の中身のことが
身体で起こっていれば、
いい使い方の準備は整っている状態です。

いいことを経験すると、
それに頼りたくなって、依存し、
そこから離れたくなくなって、
結果的にどんどん悪い方へいってしまう。

レッスン中に、例えば
身体が軽く感じられたとすると、
軽く感じたことを、手放したくないばかりに、
それ以外のことを忘れてしまう。

なんてことをやってしまいがちです。
（もちろん私もやりました）

軽く感じられた時に「やっていた」ことを
また、軽く感じたいために
再現しようとして、
あれこれコントロールしようとしてしまう。

「やっていた」ことを、
再現できるくらいに私たちの感覚は
正しいでしょうか。どうでしょうか。
同じことが繰り返しできるのでしょうか。

アレクサンダーさんはそこを発見したんです。

「やっていた」と思っていたことを
やれていない、って。

テクニックは、こんな前提に立っているんです。